草食投資隊の「投資ビギナーにオススメなのはどれ?」に思うこと

朝日新聞のウェブ版に「不動産、FX、債券、株式の違い 投資ビギナーにオススメなのはどれ?」という記事がありました。[外部記事]

草食投資隊の3人のトークですが・・・

今回は、投資初心者と情報について


インフレのリスク


草食投資隊の人たちはインフレのリスクに言及しています。

私は日本はインフレを懸念する状況にないと思っているのですが、ただ、マクロ経済の見方は人によって分かれます。草食投資隊の方は本気でインフレを懸念しているのかもしれません。

しかし、そうであるなら不動産投資に否定的になるのが解せません。


インフレと不動産


気になるところを引用します。

中野 次に、不動産投資について考えると、家賃という子を産む投資ではあります。ただ、不動産の価値が同じか上がれば良いですが、災害など予期しないリスクもあるので、自分がつぎ込んだお金以上に損をすることもありえます。株はすぐ売却できるけど、不動産はできないですからね。だから地味でコンサバ(保守的)な投資がオススメ。


ん・・・どうでしょう。

たしかに不動産を購入する場合は、その物件固有のリスクを抱えますし、当初にまとまった資金が必要になります。通常はローンを借りての投資になります。

長期・分散・積立の考えでは、分散と積立には合わないアセットです。

ただ、資金の問題はさておき、インフレを見込んで、長期的な視点での投資を考えるなら不動産は検討に値します。冒頭でインフレを喧伝して不動産に否定的なのは違和感があります。

ちゃんと賃料が取れる物件ならば、長期的な投資で経費控除後の純収益(NOI)が積み上がります。購入価格と、経年によるNOIの変化、物件価値の変化にもよりますが、将来に物件価値が低下してもIRRでプラスのリターンを得ることは可能です。


余談ながら


不動産投資のリスクは、災害など予期しないイベントよりも、魅力の乏しい物件を高い値段で買ってしまうことかなと思います。

資産の本質的な価値(value)に比べて、高い値段(price)で買って失敗するのは、不動産でも株式でも共通している気がします。


株式投資と不動産


「株はすぐ売却できるけど、不動産はできない」とあります。

たしかに、流動性の違いは大きいですね。

ただ、ちょっと腑に落ちないです。

草食投資隊は、株式投資で成長の果実を取るには長い時間が必要、何かあったらすぐ売ってしまうのは投資とは言えないという趣旨の発言が多いと思っていただけに、不動産との比較で「株はすぐ売却できる」とメリットを強調するのは、なんだかちょっと違和感ありです。


思うこと


独立系の投信会社の経営者としての草食投資隊の立場は理解できます。

また、私もFXや金、商品、不動産よりは、一般的な株式や投信の方がビギナーには向いているとは思います。

ただ、ポジショントークが強いなーと感じました。

投資を始めて間もない方は、特定の人の意見に強く影響されない方がいいですね。いろんな意見にたくさん触れて、自分にとってしっくりくる考え方が形成できるのがいいと思います。

あ、

投資を始めて長年経ってる人も、いろんな意見にたくさん触れるのは大事ですね。(^^;

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