インベスターリターンとタイミング投資 追記

前回の記事「インベスターリターンはタイミング投資で低下するか」にコメントをいただきました。

インベスターリターンと基準価額の騰落率(トータルリターン)の比較について、もう少し詳細な説明が欲しいという内容です。タイミング投資の見解に対する質問もありました。

コメントへの返信ではなく、本文でご説明します。


高リスク・低リターンファンド


モーニングスターの「“高リスク・低リターン”ファンドに注意、実際の儲けも低迷」を読みました。[外部記事]

過去10年のパフォーマンス
モーニングスター: トータルリターンが上回る
とら: インベスターが上回る

この違いは、おそらく集計対象の違いと思われます。

集計対象
モーニングスター: 確定拠出年金専用、ファンドラップ専用、ETFなど除く
とら: 上記を含む、純資産総額の大きい100ファンド

100ファンドに絞った理由は前回記事のコメント回答をご覧ください。[リンク]


統計的に有意な差はない


インベスターリターンとトータルリターンの勝ち負け、その差に意味があるか。

それについて前回記事で統計的に有意な差はありませんと書きました。

その点についてもう少し説明を加えます。

ir_tr.png

上図は投資年数別に、インベスターリターンとトータルリターンの分布を示したものです。集計対象は純資産総額の上位100ファンドです。通期とは設定来のことです。

●が平均リターンの水準です。□は集計した100ファンドのリターンの±1標準偏差です。この□の範囲内におよそ7割弱のファンドが存在します。

意外とブレがありますね。


平均に差があるか t検定


集団Aと集団Bの「平均に差があるか」を統計的に検定するのが、「t検定」と呼ばれる手法です。

今回なら
集団Aは、インベスターリターン(データ数100)
集団Bは、トータルリターン(データ数100)

計測期間1年、2年、3年、5年、10年、設定来の6パターンでt検定を行ったところ、そのどれも「平均に差があるとは言えない」結果でした。(両側検定、棄却域0.05)


タイミング投資に対する見解


タイミングを計って売買を行う投資家は失敗しやすく、インベスターリターンは負けやすいという説があります。

もしそうであるなら、投資期間別の6パターンのどれかに、統計的に有意な水準で平均の差があっていいはずですし、もっと言うと、計測時期や対象ファンドをランダムサンプリングした結果で、安定的にインベスターリターンが負けやすい傾向が出るはずです。

少なくともそのような定量的な分析レポートは見たことがありません。

ある期間のスナップショットで勝ち負けが示されても、その勝ちがたまたまなのか本質的なものかは分かりません。

どちらが勝っているにしてもです。


思うこと


今回、インベスターリターンとトータルリターンを検証しました。

結論としては

んー

やっぱ、自分のやりたいように投資するのがいいですね。

そんな思いです。


付録 統計量


100ファンドについて、インベスターリターンからトータルリターンを差し引いた超過リターンを計測しました。

1年: 平均 -0.53%、標準偏差 2.06%
2年: 平均 -0.49%、標準偏差 2.84%
3年: 平均 0.03%、標準偏差 1.83%
5年: 平均 -0.70%、標準偏差 3.12%
10年: 平均 0.62%、標準偏差 2.67%
設定来: 平均 0.32%、標準偏差 3.16%

ブログ村:よろしければ一押しをお願いします。
にほんブログ村 株ブログ 投資信託へ にほんブログ村 ライフスタイルブログ セミリタイア生活へ
 
4023:管理人のみ閲覧できます

このコメントは管理人のみ閲覧できます

2018.09.22 18:31 # [EDIT]
4024:

※4023のメッセージを下さった方へ
コメントありがとうございます。
拝読しました。

2018.09.22 21:24 小黒とら #j72wRO66 URL[EDIT]

管理者にだけ表示を許可する