長期投資であることに 特別の魔法は無いはずでは?

長期投資に対する山崎元氏のスタンスが一貫していない気がします。

寄稿する先によって使い分けているのか、その時々の気分でブレているのかは分かりませんが、同じ人が言っているとしたら矛盾していることがあります。

今回は、長期投資について


長期投資のメリット?


東洋経済の「『合理的へそ曲がり』式日本株投資のススメ」という記事から、山崎氏による長期投資のメリットを要約します。[外部記事]

1. 投資とは自分のおカネを経済活動に参加させて働かせることなので、長期間働かせるほうがより大きなリターンが期待できる。
2. 途中で売却すると税金を取られるので複利効果が薄まる。
3. 売買には手数料がかかる。じっとしているほうが得だ。
4. いったん売って、安値で買い戻すのは難しい。じっとしていよう。
5. 売った後に株価が上がるのはよくある。もったいない。参加を続けることがたぶん得だ。

さて、検証したいと思います。


山崎氏の長期投資論 別編


山崎氏は楽天証券の「ホンネの投資教室」では「宗教としての『長期投資』は卒業しよう」と述べています。[外部記事]

そこでは山崎氏は「特別の魔法があるわけでは無い」という表現を使って、長期投資に対して意思決定上の特別な有利さがあるわけではないと説きます。

投資期間が長くなることによって期待できるリターンが大きくなるものの、リスクも大きくなることを指摘し、「投資期間の長短は、リスクとリターンの有利不利に対して概ね中立だと理解するのが、金融論的には正しい答えだ」とも述べています。

で、そのときの山崎氏の見解は

「長期投資」に特別の効果や役割を期待するような、いわば「宗教としての長期投資」は、卒業する方がいいのではないか、と考えている。


です。


矛盾していませんか?


「資本主義の長期的発展に賭けようとか」、あるいは、単に「長期投資は素晴らし」と叫ぶような、「長期投資」に特別の効果や役割を期待するような、いわば「宗教としての長期投資」は、卒業する方がいいのではないか、と考えている。


と述べていた山崎氏は、別の記事では

「投資とは自分のおカネを経済活動に参加させて働かせることなので、長期間働かせるほうがより大きなリターンが期待できる」として、その他の理由も加えて、売らずに投資を継続するのがいいと説きます。

矛盾がある気がします。


長期投資について


山崎氏が「ホンネの投資教室」で述べた点でその通りだなーと思ったのは次の2点です。

時間が経つほど、将来の不確実性は大きくなる
投資期間が長期化すると、リスクも大きくなる

今後1年間に起きることと、今後30年で起きることを比較したら、30年で起きることの方が多いですし、不確実性も大きくなりますね。大きな地震が起きる可能性は、1年以内より30年以内の方が大きいです。

また、投資のリスク(ボラティリティ)も通常は時系列で大きくなります。

なのでこの2点については全面的に同感なんです。

問題は、それを踏まえたうえでの長期投資の考え方でしょうね。


思うこと


長期投資についてどう考えるべきかは、特に正解は無いと思っています。

ただ、少なくとも、不確実性やリスクは時とともに大きくなるという点、投資理論として合理的な前提は共有できると思います。

あとはその前提を踏まえて、「それでも期待リターンも大きくなるのだから長期投資をするべき」という考えもありますし、「継続投資にこだわることなくリスクに備えて(一部を)売ることもある」という考えもあります。

もちろんそれ以外の考えもありですね。


ちょっとした補足:投資期間について


10年、20年塩漬けできる人とそうでない人がいます。

経済的な点でも性格的な点でも一人一人違いますね。

投資期間の考え方とリスク許容度は関係していますので、特定の人の考え方をそのまま受け入れて大丈夫か、そこから考えた方がいい問題だと思います。

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