投資家にもいろんな考えはありますね 投資家vs労働者の構図について

誰に向けて何を伝えたい記事なんだろう・・・

読んだ後にモヤモヤ感が残る記事が東洋経済にありました。「真面目に働くだけの人に遠い投資家の儲け方」という記事です。[外部記事]

投資家は狩猟民族、会社員は農耕民族という切り口があったのですが、なんともしっくり来ません。

今回は、投資家と労働者の構図について考えました。


経営者目線?


元記事の筆者は投資家で企業経営者です。

なので投資家で経営者の目線での記事になっている感じです。踏み込んだ言い方をすると、なんとなく労働者を見下している印象を受ける記事でした。

労働で得られる価値はますます希薄化していくと述べて、その理由として次の3点を挙げています。

1. AIや自動化で人件費が削減される時代だ
2. 経営者は社員の給料は1円でも安いほうがいいと考える
3. 労働には(投資と違って)複利効果やレバレッジ効果がない

経営者目線での考え方なんでしょうけど、ちょっと現実味が足りない話の気がします。


私の目線では


AIとか自動化って言っても、それは今に始まったことではありません。数十年前は自動改札はなく、駅員さんが1枚1枚キップにハサミを入れていました。

しかも「持たせ切り」は批判されるので、改札を通る人が駅員さんにキップを渡し、駅員さんはそれを受け取り、ハサミを入れてお客さんに戻す、をやっていました。

そんな時代は昔で、自動改札が導入され、キップは非接触型ICカードに変わりました。

同じようなことはどんな業界でもそうです。金融機関もIT化やネットワーク化は一層進み、製造業でもITやAIがサポートする分野は増えました。お固いと思える公共分野でも、いまは窓口の人の手を煩わせることなく、図書館で自動で本を借りることができます。

その間、労働者の所得はどうだったでしょう。

自動化や省力化の動きが直接的に影響することはなく、人口動態や経済の成長率、インフレ率などのマクロ要因で動いてきた気がします。それに経済は柔軟性が高いので、自動化したから即、人がいらないなんて単純な関係にはありませんね。


利益相反?


私が気になったのは、経営者と労働者の利益相反についてです。引用します。

経営者は採用が不利になるというリスクを冒したくないので、誰も明言しませんし、仮に聞かれたとしても表向きは否定するでしょうが、まったく同じ条件で同じモチベーションならば、社員の給料は1円でも安いほうがいいのです。


んー

そうなのかな。

経営者や投資家にもいろいろな考え方をする人はいます。

1円でも安い方がいいというのは一つの意見に過ぎないでしょう。「社員の給料は1円でも安いほうがいいのです」は、本来断言できないことを断言している、意見と事実を混同した表現の気がします。


ゼロサムでパイの奪い合いの発想


1円でも安い方がいいというのは、労働者をコストとしてしか見ていない考え方です。

しかも利益を固定して、ゼロサムでパイを奪い合う発想です。利益が100円で労働者が50円を取るなら、経営者(厳密には株主ですが)は残りの50円です。労働者を叩いて49円にしたら、株主の取り分は51円に増えます。

こういう発想なら1円でも叩いた方がいいでしょう。

でも、来年、再来年、10年後、20年後の利益まで考えたらどうでしょう。

「社員の給料は1円でも安いほうがいいのです」という利益相反の発想がいいのか、「企業の利益が増えることで、社員の給料も上がる」という利益を共有する発想がいいのか。

私なら後者の「利益を上げて、みんなでおいしいものでも食べようよ」という会社の方がいいです。

まあ、企業の利益の増加率ほどには社員の給料は増えないんでしょうけど。


労働には複利効果がない?


労働には(投資と違って)複利効果やレバレッジ効果がないという発想はよく分からなかったです。

複利効果とは言えないのでしょうが、働くことでS字の成長曲線をたどることは可能だと思います。新入社員のころや新しい業務に取り組むときはぎこちないものです。

何でできないの!

なんて気の短い先輩に怒られることもあるかもしれません。

でもだんだん慣れてきてコツをつかむと伸びは加速します。ティッピング・ポイントを超える感じですね。ある程度まで行くと伸びは鈍化します。そこでまた新たなものに取り組めるか、そこで落ち着くか。

ともかく人の成長は直線的に進むのではなく、曲線的に変化していくものと思っています。

なので元記事にある

労働には、複利効果というものはありません。働こうとすると、初任給という概念があり、基本的には、前の職場での実績や本人の身に付けたスキルが足し算され、あくまで「足し算」で給与が決まっていきます。


という意見にもちょっとした違和感です。

足し算の人もいるでしょうけど、掛け算の人もいると思うんですよね。


思うこと


元記事は投資家と労働者を対立の構図で描きすぎな気がしました。

まあ、投資家にもいろんな考えはあるんですね

というのが率直な感想です。

私としては、ちょっと理想的かもしれませんが、利益については

奪い合う発想よりは、分かち合って次はより多くを目指そう、という発想の方が好きです。(十分な利益を得ているならそれで満足するのも好きな発想です)

農耕的投資家ですね。

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3991:

こんにちは

個人的な見解ですが

1. AIや自動化で人件費が削減される時代だ
→人件費は削減されるが少子化で一人当たりの給与は増えると思う

2. 経営者は社員の給料は1円でも安いほうがいいと考える
→その通りだが、これからはそんな経営者の元には人はあつまらない。
3. 労働には(投資と違って)複利効果やレバレッジ効果がない
→その代わり労働に含み損はない。 
本質的には労働に複利がないとか意味不明な見解だが・・・

まあ、本の宣伝なので注目を集めたいのでしょう。
それを引いても労働を軽視するのは愚かで回りが見えていないと思わざるえません。

こんな方や株で何億儲けてリタイヤして労働者から資本家へみたいな人が最近多いようなのでそろそろ株も危ないのではと警戒してしまいます。(ロウソクの火が消える前みたいに・・・)

こんな方々は多分いつものように暴落とともに正気に返るのでしょうね。


2018.07.15 17:03 yazirobe777 #- URL[EDIT]
3992:

※3991:yazirobe777さん
こんにちは。
2の見解に同感です。
そういう経営者の元には人は集まらないと思います。

あの記事からは、労働者(労働すること)に対する敬意が感じられなかったのが残念です。
冬が来て獲物が少なくなったとき、狩猟民は大変なのに・・・とも思いました。

2018.07.15 18:39 小黒とら #j72wRO66 URL[EDIT]

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