リスクに見合ったリターンを期待する これは正しいか

長期投資の考え方です。

資本市場で長期的にリスクを取ることによって、リスクに見合ったリターンが期待できるという考え方があります。

これは正しいでしょうか。

という問い合わせを受けました。


興味深い問い合わせ


問い合わせをくださった方とは、やり取りが済んで記事化も了承いただいています。

ポイントは、リスクに見合ったリターンが得られると考えることの妥当性です。

リスクプレミアムの存在とも関係するのですが、株式などのリスクのある対象に長期的に投資することで、リスクプレミアムを得られるのかという話です。

リスクプレミアムとは、安全資産の利回りを上回るリターンのことです。安全資産の利回りはリスクを取らないで得られる利回りのことなので、国債の利回りや(倒産がないとして)預貯金の利回りです。

さて、ここまでのことを端的にまとめると

株式などのリスク資産に長期的に投資すれば、リスクに応じて預貯金を上回るリターンを得られるか、という点です。


リスクに見合ったリターンが得られる?


リスクに見合ったリターンが得られるか。

私の答えは、「必ずしもそうとは言えない」です。

リスクを取れば → 預貯金を上回るリターンが得られる。

ではなく、

預貯金を上回るリターンを得ようとしたら → リスクを取らないといけない。

こちらが正しい理解だろうと思います。


安易にリスクを取らない


リスクを取って長い年月をかけて待っていれば、勝手にリターンが増えてくるかのように言う人がいます。

そんなに簡単なものなの?

というのが問い合わせをくれた人の疑問でした。

いろんな考えはあるでしょうが、私はそんなに簡単なものじゃないし、簡単だと安易に思うのは危険という考えです。

リスクを取ればリターンが得られるのが(ほぼ)約束されているなら、多くの人がリスクを取るでしょう。実際の世の中で、株式投資のリスクを取る人がそれほどいないのは、リスクを取っても報われない可能性を感じているからではないでしょうか。


羽生さんのパクリ


プーさんの羽生さんではなく、将棋の羽生さんです。

羽生さんの言葉に

何かに挑戦したら確実に報われるのであれば、誰でも必ず挑戦するだろう。
報われないかもしれないところで、同じ情熱、気力、モチベーションをもって継続しているのは非常に大変なことであり、私は、それこそが才能だと思っている。


があります。

株式投資に挑戦したら報われるのであれば、誰でも挑戦しますね。

情熱や継続性、才能の点はさておき、

報われないかもしれないところで、どうやって取り組んでいくか。

大きなテーマです。

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