カテゴリ:投資や投機や貯蓄について の記事一覧

長期的には報われる? 株価と価値の乖離に思うこと

このところ株式市場のボラティリティが高まっています。

このまま保有していて大丈夫だろうか、少し売った方がいいかもと思う人もいるでしょう。一方で、この程度の下落はたいしたことない、短期の動きに一喜一憂しないと言ってどっしり構える人もいます。

投資のスタンスは人それぞれですね。

さて、今回は株価と価値の乖離について


長期投資が報われる理由


日経電子版に「長期投資が報われる理由 知れば相場急変も怖くない 」という記事がありました。[外部記事]

そこには

短期的にはランダムに動く株価も、長期的にはちゃんと原理原則があって動いているのです。それは「投資対象の本源的な価値の増大」です。


長期投資とは、「本源的な価値を持続的に拡大させていく対象を見つけて、それにずっと投資し続けていれば、やがて合理的水準まで価格は上昇していくのだ」という法則に裏打ちされた行動だと理解してください。


と書かれていました。

ん・・・

よくある「宗教としての長期投資」論ですね。

けっこう言い切り型の文章で、強い断定を含んでいるのでコンプライアンス的にいいのかな・・・という気もしますが、投資の勧誘じゃないからいいんでしょうね。


長期のチャート


元記事にはS&P500の1983年からの35年間のチャートが載っていました。

右肩上がりです。

ただ、同じチャートでも補助線の引き方次第では見えてくる世界が違います。

longterminvestment.jpg

元記事と同じく1983年からのチャートです。青線がS&P500。

オレンジ色の線は、1990年以降、連続複利で年6.5%としたときの成長曲線です。6.5%はチャートを見て適当に決めた数字です。

年6.5%の成長曲線を引いて、今のS&P500を見ると上に乖離しています。


株価と価値


元記事では、長期的に見れば「価格」が「価値」に収れんすると説きます。株価は企業価値に収れんすると言い換えてもいいと思います。

そこで仮に、1989年末に株価が企業価値に収れんしていたとします。

その後、1990年1月1日から、米国S&P500の企業は(配当落ち後で)年6.5%の成長率で企業価値を増大させていたとします。

それがオレンジ色の線です。


思うこと


株価は、企業の本源的な価値から乖離したり収れんしたりするのでしょう。

ところで、企業の「本源的な価値」はどう把握したらいいのでしょう。それに今後も年6.5%の成長は妥当でしょうか。

実際問題として価値は見えません。成長率は変化します。

見えない価値に対して、株価がどのくらい乖離していて、どのくらい収れんするのかは分かりません。もし、いまの株価が本源的な価値から大きく割高に乖離しているとして、そうであるなら、本来の価値に収れんするとは・・・

割高な株価が調整される

ということですね。

本源的な価値に収れんすることは、必ずしも株価上昇を意味するものではない。

そういう視点もありだと思います。

あと、これまでの成長率が今後も続くとは限らないという視点も。

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投資信託の目論見書で読むべきポイント

投資信託に投資するときは「目論見書」に目を通します。

投資信託協会のサイトには目立つように太字で

投資信託説明書(交付目論見書)とは、購入しようとしている投資信託ついて投資判断に必要な重要事項を説明をした書類のことで、投資信託を購入する前に必ず投資家に渡されます。
投資信託説明書(交付目論見書)には、重要な事項が記載されていますので、購入の前に必ず目を通しましょう。


とあります。[参照]

このところ株式のボラティリティが上昇しています。リスクが高まっているときこそ、投資している投信の目論見書を見直すのもいいものです。


投信の目論見書のポイント


投信の目論見書は以下の要素で構成されています。

1.ファンドの目的・特色
2.投資のリスク
3.運用実績
4.手続・手数料等

このうち私が注目するのは・・・

2.投資のリスク

です。

もうちょっと細かく言うと、「1.ファンドの目的・特色」でファンドの内容を把握した後、「2.投資のリスク」をしっかり読みます。特に、赤字で書かれていたり、米印で注釈のように書かれていることはちゃんと読んだ方がいいです。

「2.投資のリスク」まで読んで理解できないことがあれば、投資は控えた方がいいと思います。ただ、100%理解しないと投資できないとなるのも堅苦しいですから、そこは難しいところです。

よく理解できなくても投資する場合は、よく理解できていない点をリスクとして認識しておくべきですね。


リスクもコストもちゃんと書いてある


投信のリスクはちゃんと書いてあります。

投資家は目論見書を読んで投資している立て付けなので、目論見書に書いてある内容を「知らなかった」「読んでなかった」と言って販売した証券会社や銀行を責めても詮無いことです。

3階建て、4階建ての複雑な仕組みも、CoCo債のようなオプション性がある複雑な金融商品も、ファンドの特色やリスクの項目で開示されています。デリバティブの特性を内包したファンドは、相場の動きと基準価額の動きがストレートに連動しないことがあり、市場は上昇しているのに基準価額は上がらないこともあります。

開示されている内容を理解しないと、勝手な思い込みで基準価額の動きを期待してしまいます。それはちょっと残念です。

また、手数料もしっかり書いてあるので、「ぼったくり」と言っても、まあ、身勝手ですね。販売手数料も信託報酬も明朗会計ですから。(私の言語感覚では事前には不透明で、事後に高い料金を請求されるのが「ぼったくり」で、そこには不正や不法のニュアンスがあります。事前に値段が分かっていて、その通りなら「単に高い」だけですね。)


重要なポイント


1. 投資信託の目論見書は読みましょう。

2. とくに読むべきポイントは「2.投資のリスク」です。

3. 投資家は目論見書に書いてあることを読んで理解しているのが大前提です。

こんなはずじゃなかった・・・と思っても、読み落とし、誤解、理解不足によるものなら、それは投資家側の落ち度になってしまいます。目論見書は投資家が重要な情報を得るためにあるのですが、同時に、販売する側のリスクをヘッジするためでもあります。

リスクやファンドの特性はちゃんと書いてあるのだから、書いてない、読んでないは通じないです。

目論見書のうち、とくにファンドの特色と「リスク」はしっかり読み込みましょう。

ん・・・

普通の結論ですね。(^^;

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小学生の子供に金銭教育・投資教育は必要か

お金の話を「教育」として小学生のうちから教え込んだ方がいいのかな?

生活の中で自然と身につくのはいいと思います。ただ、日経の記事を見て感じたのですが、親が積極的に教育として教えていくのはどうなのかなーという気がしてます。

ちなみに、私が小学生の頃は経済や金融、投資にはまったく興味がなかったです。


プロに聞く我が家の金銭教育


日経に「お金の話、小学生から プロに聞く我が家の金銭教育」という記事がありました。[外部記事]

サブタイトルは、「報酬は外貨建て、モノポリーで投資も教える」です。

報酬?

外貨建て?

小学生の子供に「報酬」とは・・・

まあ、読ませるための用語なんでしょうけど。殺伐とした家庭だなぁ・・・って直感的に思ってしまいました。


このノートの原価はいくらくらいだと思う?


子供への金銭教育として、小学2年生の息子に「このノートの原価はいくらくらいだと思う?」と聞く母親の例がありました。

ん・・・

私が小学2年のときは、父親とも母親とも、こういう会話はなかったです。少なくとも覚えていません。親にくっついて買い物に行って、「何食べたい?」とか、「これが欲しい」とかの会話はあったと思いますが、「ねえ、とら、この魚、原価いくらだと思う?」なんて会話はなかったです。

私の小さいころは近所に個人経営(家族経営)の商店街があった時代です。

顔なじみの魚屋や八百屋の店先で、「原価・・・」なんて始めたら変ですよね。金銭教育の前に、社会教育上問題がありそうです。

まあ、いまとは時代が違うんですね。


お金が足りないなら


月々の小遣いとは別に、お手伝いに応じた報酬制を始めた例です。

次女に月1200円の小遣いを始めたが、すぐに使い果たし、前借りを求めてきたのが発端だ。お金が足りないなら、借りるのではなく、「自分で働いて稼ぐことが大切だと知らせたかった」という。


で、次女は小学2年生です。

「自分で働いて稼ぐこと」は大切ですけどね・・・

お金が足りないなら、「うまくやり繰りする(消費を我慢する)こと」を身につけるのが先な気がします。「すぐに使い果たし」という状況ならなおさらです。

いまあるお金の範囲内で、一番いいお金の使い方を学ばせるのが先でしょう。

私は小さいころ、近所の駄菓子屋でお菓子を買うのが好きでした。梅ジャムとか、食べると口が真っ赤になるスモモとかです。駄菓子屋にサクマドロップやアポロチョコもありましたが、これらは高くてお小遣いでは買えなかったです。

サクマドロップは祖母のパシリで買いに行って、お駄賃とおこぼれをもらってました。


大人になって分かること


大人になって分かったのは、手持ちのお金の中でやり繰りすることの重要性です。

それと、製造元が小さなところの駄菓子は安く、サクマや明治(アポロチョコ)のようなメーカーが出しているお菓子は高いということ。

といっても、小さいころは分かりません。

梅ジャムとソフトなせんべいを買って、せんべいを割って耳の形にしてウサギを作って食べる。それだけで友達と遊べました。

駄菓子屋の思い出話になってますね。(^^;


金銭教育の基本


さて、小さいころからの金銭教育、投資教育について。

私は収入と貯蓄、消費のバランスが大事だと思っています。住宅ローンの借入は別として、家計のやり繰りは借金せずに、あるものの範囲内で最大限に楽しむ。それが基本だと思っていて、それは親のお金の使い方を見たり、小さいころのお小遣いの使い方を通して学んでいける気がします。

で、投資に関する知識です。

元記事にあった「いずれ必要になる知識は早いうちから時間をかけて学んで損はない」との意見は一部賛同しますが、ちょっと疑問です。というのは、経済、金融、投資をちゃんと学ぼうとすると、どうしても高校レベルの数学が必要になるからです。

小中学生のうちは、自分のお金の収支バランスを取ることを学べば十分。

投資の知識は、親の手を離れてから勉強し始めても間に合うと思います。

サンプル数1の、バイアスのかかった見方ですけど。(^^;

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ビットコインで借金地獄 規制や教育に思うこと

レバレッジをかけてビットコインに投資する人がいます。

ビットコインのボラティリティを考えたら証拠金取引はかなりのリスクです。今日読んだ記事では500万円の証拠金で5000万円分のビットコインに投資して、1600万円の損失を被った話しがありました。

500万円出して1600万円の損なら、どこからか1100万円を調達して穴埋めしないと収まらないです。

怖いですね。


本人が悪い、政府が悪い


今日読んだ記事は「ビットコインで借金地獄へ、素人は絶対『FX』に手を出すな」というものです。[外部記事]

記事の筆者は、先ほどの1600万円の損をした話しを引き合いにして

この手の話があると、ネットでは「頭が悪い」「自己責任だ」と言う意見が飛び交いますが、私はそうは思いません。証拠金取引のリスクがどのくらい大きなものかをちゃんと理解できている人は、日本国民の半分ぐらいだと思います。残りの半分の人たちは、この手のリスクに関してのまともな教育も受けずに社会に放り出された無防備な人たちなのです。


と主張します。

そして、「仮想通貨の証拠金取引など認めてはいけない」として、適切な規制をしない「政府が悪いと思っている」とのこと。

さて、どうでしょう。


規制で解決しますか


証拠金取引については、ある程度の規制は必要だと思います。

過度にリスクを取った末の破綻は悲惨ですし、一攫千金のギャンブル的な要素もあって依存症も懸念されます。

とは言え、損して困るのは自分なので、政府の規制に頼らない心構えが必要でしょうね。


必要な知恵は


元記事には「この手のリスクに関してのまともな教育も受けずに社会に放り出された無防備な人たち」とありますが、証拠金取引もそうですが、社会保障制度、労働基準法など、生活に密着したことで教育を受けないまま社会に飛び込む人がほとんどのはず。

それでも社会は回っていきます。

生きていくのに必要な知恵は、教育が不足しているなら、本を読んだり人に聞いたり、経験したりして、自ら能動的に学んでいくものだと思います。


思うこと


規制や教育の必要性は理解できますけど、あまり期待しない方がいいのかなと思います。

投資は本質的に危険なものです。

その心構えを持つことが大事で、その危険性をどこまで認識するかは投資家に任せればいいと思います。

グランドキャニオンには転落を防ぐ柵がない

という説があります。

自然の景観を大切にするのと、危険性は分かるでしょ、どこまで身を乗り出すかはご自身の判断ですよ、という米国気質とも言われています。

米国に限らないですが海外旅行すると、ドアを開けっぱなしで走る路線バスとか、走行中でも外に出られる電車とか、ガードレールのない峠の道路とか、危険なものはたくさんあります。

危険性とどう付き合うか。

けっこう悩ましい問題ですね。

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セゾン投信が標榜する「顧客本位」は本物なのか

セゾン投信の中野晴啓の「つみたてNISA 低コスト投信への一極集中は危険」という記事を読みました。[外部記事]

かなり強引な説です。

セゾン投信は特色のある独立系投信として一定の支持を得ています。なので、セゾン投信や中野晴啓社長のファンは多いと思います。

ただ、ファンの方には申し訳ないのですが、積立NISAに関する中野社長の記事を読んだところ、セゾン投信が標榜する「顧客本位」は本物なのかな・・・という疑念を抱かざるを得ないです。

今回は、理想と現実について


中野社長の過去の姿勢


ある一説を引用します。

何もわからない顧客に高い商品を売り付けるようなことをして良いはずはありません。

これは中野社長の言葉です。[参照]

また、「顧客本位だから、手数料はゼロが理想です」ともあります。もっとも、この後で給料は必要だから・・・と現実の話しになりますが。

まあともかく、半ば騙すようにして高いもの売り付けるのは良くない。理想としては顧客本位だから手数料はゼロ。これが中野社長の心意気です。


日経電子版での主張


日経電子版での主張を見てみます。

1. 単に低コストという条件だけの商品選びには注意が必要だ
2. アクティブ型投信は金融庁により絞込みが行われているので選びやすい
3. 積立NISAではコスト一辺倒で選ぶのは危険
4. 一定の残高と資金流入がある商品でないと中途償還の可能性もある

と、論を組み立てた上で

ある程度安定した資金流入が見込めるファンドで、かつ世界経済全体に分散投資するタイプを選べば、一つの商品でリバランスなどの難しい作業を考える必要もなくなり、安心して長期投資が続けられます。


となります。

直接言及していませんが、「セゾン・バンガード・グローバルバランスファンド」を推していると読めます。

ポジショントークですね。


低コスト投信への一極集中は危険?


このところのコスト引き下げ競争は激しいです。

同じような世界分散投資のファンドの中で、セゾン投信は厳しい状況に置かれています。ファンド・オブ・ファンズ形式を採用するセゾン投信はコスト削減で不利ですから。

それは理解できます。

とはいえ、強引な理由付けをして、(今となっては比較的コストの高くなってしまった)自社の商品に誘導することは、

何もわからない顧客に高い商品を売り付けるようなことをして良いはずはありません

に似た姿勢じゃないかなーと思うのです。

ちょっと厳しいですかね。(^^;

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