超富裕層が好む「リスクを抑えて投資額を増やす」手法 肝心の中身が・・・

「超富裕層が好む『リスクを抑えて投資額を増やす』手法とは?」という記事を読みました。[外部記事]

超富裕層。リスクを抑えて。増やす。

キャッチーな言葉がてんこ盛りですね。


株価指数連動債


超富裕層が好む手法とは、「株価指数連動債」だそうです。

で、その株価指数連動債の説明を読んだところ、まあ上手く説明するなーと思いました。

それと同時に

この商品を取り扱う関係者には注意した方がいいな、とも思いました。

それくらい疑問に思う商品です。


商品概要


商品の概要を元記事から引用します。

商品としては以下のようなものです。

・債券の発行体:欧米大手金融機関
・期間:1年
・参照指数:日経平均株価・米国S&P500指数・欧州ユーロストックス50

主なリスクとしては次のようなものが想定されます。

・期間中にいずれかの指数が35%以上、下落すれば、元金が欠損する可能性がある
・基準日にいずれかの指数が15%以上、下落していれば、予定通りの金利が受け取れない可能性がある
・途中換金が難しい
・債券なので発行体の破綻リスクがある


さて、どうでしょう。

赤字部分がキモです。


投資のリスク


この「株価指数連動債」の(表面的な)利回りは5%程度だそうです。

で、5%はリスクに見合う水準でしょうか。

元記事の情報に書かれていない点は想像で補完するしかないのですが、おそらくこの仕組債は

1. ノックイン・プットオプションを内包した仕組債
2. しかも、レインボーオプション型

「いずれかの指数が35%以上、下落すれば」がノックインを発動し、元本が棄損するするトリガーと考えられます。(ノックイン)

日本・米国・欧州のどれか一つでも、一定水準の下落があれば全てがノックイン状態になる仕組みです。(レインボー型)

それぞれ個別にオプションを取引するよりもリスクが高い形式です。また、3指数のバランス型ポートフォリオでオプションを取引するよりもリスクが高い形式です。

結局のところ、5%がリスクに見合う水準なのかはすぐには分かりません。リスクを見積もるには複雑な計算が必要です。


気になる点


元記事では「期待リターン5%」であるかのような書き方をしています。でも、「期待リターン」はミスリードです。

投資額100万円に対して年間5万円のクーポン収入があるわけですが、それは表面利回りに過ぎません。期待リターンなら「期間中にいずれかの指数が35%以上、下落すれば、元金が欠損する可能性」を含めて考えないといけないですね。

元本が保全され、金利も入る可能性:70%
元本が欠損する可能性:30%

としたら、期待リターンは

70%×5%+30%×(-35%) = -7%

です。


1. 「基準日にいずれかの指数が15%以上、下落していれば、予定通りの金利が受け取れない可能性」は無視します。
2. 「期間中にいずれかの指数が35%以上、下落すれば、元金が欠損する可能性」をノックインのイベント発生とし、その時の元本欠損率をトリガー水準と同じく-35%としています。


思うこと


ここまで読んでいたきありがとうございます。

ちょっと分かりにくい話でしたね。

仕組債に100万円投資した場合、目先の5万円に目が向きます。

でも潜在的にどのくらいの確率でどのくらいの元本欠損があるのかが大事です。その点、仕組債は潜在的な元本欠損に目が向きにくいのが難点です。

逆に言うと、だからこそ売る側にとっては魅力的な商品なんでしょうね。

リスクを分かりにくくして、きれいなラッピングで売る。仕組債はそういう傾向があります。

んー

包装紙より中身に目を向けたいですね、金融商品は。

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