カテゴリ:読書感想文 の記事一覧

読書感想文 「なぜ欧米人は平気でルールを変えるのか」

読書感想文です。

「ずるい!? なぜ欧米人は平気でルールを変えるのか」という本を読みました。市場が穏やかな事もあって最近は読書三昧です。

今回は、ルールについて


ルールに対する考え方の違い


スキーのジャンプや柔道など日本が強いスポーツでルールが変更されると、欧米人は自分たちが有利になるようにルールを変えてずるいなーという感情が起きます。

なぜ欧米人は平気でルールを変えるのか。

そこには日本と欧米で「根本的な発想の違い」があるそうです。

ルール作りに参加するところから戦いが始まると考えるのが欧米人。

ルールは与えられるもので、ルールに沿って戦うことをよしとする日本人。

この違いだそうです。

なんとなくわかりますね。


興味深い点


この本の作者は青木高夫さん。ホンダのビジネスマンです。

だからビジネスの視点での分析が本筋です。

おもしろいのは、「ルールを変更した側が、必ず勝者になれるとは限らない」という実例です。

ルールが有利に働く方が当面は勝ちやすいのですが、長い目で見ると、新ルールに適応した側が巻き返すこともあるわけです。

ルールという制約条件の中で、どうやって最高のパフォーマンスを出すか。それがポイントなんでしょうね。


ルール作りに参画


日本人のメンタリティとして、ルールは与えられるもの(あるいは既にあるもの)で、変化しないものと考えがちです。

そういう面はありますね。

中学生のころ、ガチガチの古臭い校則が生徒手帳に書いてありました。長らく変更されることのない「ルール」の一つですね。


ルールを変えること


本の内容からは脱線しますが、小さな子が大きくなる過程でルールの変更を学んでいくそうです。

最初はルール通りにゲームしてそれで満足しますが、ちょっとルールを変えるとトリッキーになって面白くなることを発見すると、みんなが合意できればルールを変えちゃおうとなります。

私が小さいころに遊んだボードゲームで、日本全国を旅する双六ゲームがありました。

航空券とか新幹線や特急のチケットがあって、それを使うと一気に遠くに行けるんです。でも使える枚数には制限があって、いつどう使うかで展開が変わってきます。

で、今回は新幹線は廃止ね、とか、逆に飛行機も新幹線も全部乗り放題にしよう、とか、ルールを変えていきます。

話し合いでルールを変えていくというのは、自然発生的なことですね。本来は。


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面白い本でした。ルールを守ることと変えること。それを考えました。

人生のルール、生き方も守るところは守り、変えるところは変える。そんな感じがいいのかな。なんて思いました。

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読書感想文 「ダーチャですごす緑の週末」 豊田菜穂子作

楽しく読めました。

夏の別荘地で過ごす楽しさを感じられます。

今回は、妄想気味の読書感想文です。(^^;


ダーチャとは


ダーチャ(ロシア語: дача)とは、「菜園付きセカンドハウス」のことです。

もともとはロシア政府から無償で与えられた土地を意味します。ダーチャの語源のダーチは「与える」という意味があるそうです。

政府がタダで民衆に与える土地ですから・・・

田舎です。

モスクワ市の郊外にあって、そこから市内に通勤するには厳しい距離です。なので、だいたいのモスクワ市民は夏の間、週末になるとせっせとダーチャに通ったり、夏休みのまとまった休日をダーチャで過ごしたりします。

そこそこ広い家庭菜園のある、小さな木造の別荘。

それがダーチャです。

写真もいくつか載っているのですが、緑が多くて、こういうところで夏を過ごしたいなーという思いが強まります。


一般的なダーチャ


600平方メートルの土地に、40平方メートルほどの家屋が一般的なサイズです。日本的には200坪の土地に15坪程度の家屋ですね。

土地が広いわりに建坪が小さいのは、

大きい家を建てるとKGBに目を付けられるから、だそうです。(-_-

昔の話みたいですけど。


ダーチャの威力と魅力


ロシアは国としての経済基盤が弱く、いい時はいいけれど、ダメなときはとことんダメな経済状態に陥ります。

1998年には経済危機が深刻化しました。

そういう国なので社会保障制度はそれほど充実していません。本によると、平均的なロシア国民の年金額は、月27,000円だそうです。

日本の「ゆとりある老後生活費は平均35.4万円」(生命保険文化センター「生活保障に関する調査」/平成25年度)からすると、10分の1以下です。

物価の違いはあるにしても、ロシア国民の老後は年金額の面では余裕がありませんね。

そこで、ダーチャが、国民が半自給自足生活を送れる拠り所になっています。

お金がないなら自分たちで野菜などを作っちゃおう、ということです。

ロシア政府が土地を無償で提供するのは、ある意味では社会保障制度です。政府にお金がないから土地で現物支給するという面もありそうです。

おもしろい制度ですね。


半自給自足


日本では年金の不安が煽られてますね。

「ゆとりある老後に36万円必要」という、生命保険文化センターの調査結果が独り歩きしている気がしますが、ことあるごとに老後に1億円という話も出てきます。

ん・・・

200坪の菜園があって、小さな家があって、緑に囲まれて、半ば自給自足的にひっそり生活できるなら、それは健康的だなーなんて思います。

老後に必要なものは・・・

ゆとりある生活費か、精神的におだやかになれる生活スタイルか。

両方、でしょうか。(^^;


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自然に囲まれた生活は大変な面も多いでしょうけど、私にとっては妄想が広がる本でした。

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読書感想文 「クライマーズ・ハイ」 横山秀夫作

夏休みといえば読書、夏休みの課題といえば読書感想文。

夏で思い出すのが横山秀夫さんの「クライマーズ・ハイ」です。登山の本ではなく日航機墜落事故を扱った社会派の小説です。重たく読めます。

以前に読んでいて今回は読み直しです。


クライマーズ・ハイ


横山秀夫さんの「クライマーズ・ハイ」はNHKでテレビドラマ化され、映画化もされました。人気のある小説です。

私は小説だけですが、ドラマや映画を見た方もいるでしょう。

主人公の悠木和雅は地方紙の新聞記者です。能力も高く仕事に対しても誠実、部下思いでもあります。

ただ、悠木は政治的な駆け引きは苦手ですし、生き方にも器用さがありません。けっこう悩みますし、どことなく「仕事は好きだけど、社内にいるとアウェー感を感じる」タイプの人かなという気がします。

そういう人が日航機墜落事件の全権デスクを任されます。


テーマは・・・


この小説で取り扱っている内容は盛りだくさんです。長編小説なので、いろんなエピソードが盛り込まれています。

主人公の生い立ちや仕事での負い目。家庭生活。仕事仲間との関係や上司との関係。社内の派閥抗争。仕事に対する思い・・・

日航機墜落事故という大きなニュースをめぐって、主人公や周辺の人たちの考え方や価値観がぶつかり合います。

大事故のニュースバリュー、スクープ情報の取り扱い、人命の重さ、何を優先させ、何を思うのか。それは登場人物によって違いますし、小説を読む人によっても違うでしょう。


悠木の判断


部下がつかんだスクープ情報、しかしその情報が正しいのか悠木にはわからない。スクープを部下に取らせたいという思いと、確信のないままに情報を流すのは遺族に対して誠実でないという思い。

どちらを取るかで悠木は揺れ動きます。

しかも、判断に使えるのは締め切りまでのわずかな時間です。

どちらを選択するにも、選択すべき理由と、選択すべきでない理由があります。


望月彩子の存在


悠木がどういう選択をしたかはネタバレになるので書きません。

ところで、悠木の人間性を語るエピソードで私が印象に残っているのは、望月彩子の存在です。望月彩子と従妹の望月亮太、それと主人公の悠木。その関係性が私の中では最も印象に残ります。

悠木の判断で望月彩子の投書が読者投稿欄に載ります。

内容はネタバレになるのであえて書きません。この前後のエピソードが「クライマーズ・ハイ」に深みを与えていると思います。

部下がつかんだ事故原因のスクープ情報を、出すか出さないか

それ以上に、

望月彩子の投書を、読者投稿欄に載せるか載せないか

その判断が悠木の人間性を語ります。


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人は、誰の死に涙を流すのでしょう。

それを考える本でした。

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読書感想文 「ジャズをかける店がどうも信用できないのだが……。」

姫野カオルコさんの「ジャズをかける店がどうも信用できないのだが……。」を読みました。

あっという間に読めるエッセイ集です。

文体が自然で読みやすいんです。クスッと笑いながら読める部分もあれば、なるほど・・・と頷ける部分もあって、話し好きのお姉さんの語りを聞いている感じです。

今回は、夏休みの課題、読書感想文です。

最近夏枯れ相場なので投資の話から遠ざかってますね。


男女比較エッセイ


ジャズをかける店の話は後になって出てきます。

冒頭は「男女比較エッセイ」です。こちらも面白かったです。

「男の方が過ぎた恋愛を引きずる」といった、ジェンダーの違いを扱ったステレオタイプなエッセイを軽快な文章で斬っていきます。読んでいて「そう、そう」と思いながら、姫野さんって、ちょっと言いにくいことでもズバっと切り込んでいける人なんだろうな・・・なんてことを感じました。

そいういう人、いますよね。

ニコッ、ズバッ!

みたいな。


ジャズをかける店


「ジャズをかける店がどうも信用できないのだが……。」です。

このエッセイは深く頷きました。

そういうお店ありますねー、と。

しゃれた雰囲気で暗い店内。BGMはジャズ。

エッセイの「白い壁紙に黒いテーブル」という表現で、ああ、それ、ある・・・

ポンっ!と一拍手しそうなくらい合点しました。


観察眼と表現力


その後、ジャズをかける店で出される料理の話に移るのですが、それも楽しいです。お皿の大きさ、皿の上に敷かれる葉物野菜の大きさ、その上に盛られる肉料理。

その描写が、あ、あるよねーと共感を呼びます。

落ち着いた明りの店内、白と黒のモノトーンな空間。デザイン性に優れた大きめの食器と、そこに盛られるメインディッシュの大きさ。そして肝心な料理のおいしさ。

その全体のバランスの崩れ方をうまーく表現しています。

やはり作家の人は観察が鋭いですし、表現力が豊かですね。


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私は白い壁紙に黒いテーブルでジャズをかける店よりは、公園でおにぎりの方が好きなのでクスっと笑いながら読みました。

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読書感想文 「ディープすぎるユーラシア縦断鉄道旅行」 下川裕治作

今日は猛暑でした。蝉の声が夏を感じさせますね。

夏といえば読書感想文です。


鉄道旅行記


前半は、大変そうだけど乗ってみたいなー

後半は、こりゃ苦行だな・・・

と思った本です。

旅行文を書いたのは下川さんですが、旅行には中田浩資さんというカメラマンも同行しています。2人旅ですね。途中からは須賀務さんという方も加わっての3人旅になります。


62歳のバックパッカー


下川さんは62歳のバックパッカーという肩書です。

赤道直下のシンガポール・ウッドランド駅から、ロシアのムルマンスク駅(北緯68度58分)まで約1万8000キロの旅です。

経由国はシンガポール、マレーシア、タイ、ミャンマー、中国、モンゴル、ロシアです。


前半だけでいいです(^^;


前半のシンガポール、マレーシア、タイ、ミャンマーまでは楽しみながら読めました。

タイの鉄道は乗ったことがあるんです。海外に行くとなぜか鉄道に乗ってみたくなるんです。にわか鉄ですね。タイの鉄道は時間が遅れるのは普通として、連結部分で排尿するおじさんはいるし、車内でおむつ交換や授乳するお母さんがいるしで、なんだか自由な感じでした。

ミャンマーと中国の国境越えは、パスポートを国境管理局に預けての日帰り入国しかできないと書かれていました。私はタイからミャンマーに行くときパスポートを預けての日帰り入国をしたことがあるので、ああ、あれと同じか・・・と納得しました。

前半のミャンマーまでは私も乗ってみたいなーと思いました。


後半は・・・


後半は中国、モンゴル、ロシアです。

ここからは、

ん・・・

寒そう

と思ってしまい、あまり興味をひかれなかったです。(^^;

でも、自然は雄大なんでしょうね・・・


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本を読んで旅行気分はいかがでしょう。後半部分を読むと涼しく感じるかも。

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