カテゴリ:難しい問題を考えてみた の記事一覧

早死にリスクと長生きリスクと自然災害 NHKの日曜討論

最近は相場に勢いがありませんね。

だからかもしれません。老後に必要な資金は1億円とか、1億ウン千万円とか、そういう大きな金額の話を聞かなくなりました。老後の不安を煽るのも材料出尽くしなのかもしれません。

今回は、死生観の雑感です。


早死にリスク


金銭的な点での備えです。

早死にリスクへの備えは生命保険ですね。残された家族の生活の助けとなるよう、ある程度のまとまったお金を手にするのが生命保険です。

生命保険はある期間内に死亡するか、生き抜いているかに賭けるようなものです。

賭けに勝ってもうれしくないですけどね。


長生きリスク


長生きリスクへの備えは、終身年金です。

国民年金や厚生年金ですね。

死ぬまでずっと受け取れるので長生きすればするほどお得です。

不幸にして早く亡くなる人もいれば、長生きする人もいます。終身年金は長生きする方に賭けるようなものですね。とくに3ケタ歳まで生きるつもりの人は、繰下げ受給がねらい目です。


さて、本題


さて、本題です。前置きが長い? (^^;

今朝、NHKの日曜討論「相次ぐ集中豪雨 いま必要なことは」を見ました。

高齢者は被災弱者です。
避難に時間がかかりますし、そもそも自力で避難できない人もいます。

高齢者の介護施設やグループホームは、一般的には町外れにあります。町外れは川に近かったり、山や崖に近かったりで自然災害を受けやすい場所なんですね。立地条件のいい場所は政治力や経済力のある人が占めますので、高齢者施設はどうしても人気のない場所になります。

高齢者といった被災弱者ほど、危険な場所に住んでいる。

ということでした。


自然災害


討論で一番心に残ったのは、藤井聡氏の発言です。

自然の前では人の命は弱く、人はすぐに死んじゃう存在だ。

それを改めて自覚するべきだ。

という趣旨でした。


いまを生きる


テレビを見ていて、そうですよねーと共感しました。

人の命は意外と脆いもの。

順調な時は忘れがちです。

でも、水害や地震といった自然災害の前には本当に脆いですね。

自分の意志や努力でコントロールできないことで、あっけなく命が断たれることがあります。自然災害もそうですし、思わぬ事件、事故に巻き込まれることもありますし、不治の病にかかる事もあります。

だから

将来のことを考えるのを減らして、

いまを大切に、おだやかに生きることを心がけようと思います。(^^)

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パッシブ投資がマルクス主義に劣る理由について考えたこと

アライアンス・バーンスタインが「隷属へのひそかな道:パッシブ投資がマルクス主義に劣る理由」(The Silent Road to Serfdom: Why Passive Investing is Worse Than Marxism)というレポートを出しました。

今回は、インデックス投資について


レポートの内容


オリジナルのレポートは見当たりませんでした。

ウォールストリートジャーナル(日本版)の記事が参考になります。[外部記事]

ポイントを引用します。

“主張の核心は、上場投資信託(ETF)業界に主にけん引されたパッシブ投資の台頭が、最終的には経済における適切な資本配分を損なう可能性があるというものだ。すなわち、企業が経営状況にかかわらず、単に株価指数の構成銘柄というだけで投資家を呼び寄せることができる状況が続けば、資本主義の機能が損なわれ、少なくとも集権化された中央当局の判断に基づいて企業やプロジェクト間で資本の配分がなされるマルクス主義体制よりも、状況はひどいものになると主張されている。”


「経済における適切な資本配分を損なう可能性」と「マルクス主義」を結び付けてます。

さて、この点をどう考えるかです。


話を整理


パッシブ運用はインデックスに連動する投資成果を目指すものです。インデックス投資と同じことですね。

話をシンプルに、時価総額ウェイトでのインデックスとします。スマートベータとか高ROEインデックスとか、そういうのは置いておきます。

時価総額ウェイトでのインデックス投資が増えると、経済における適切な資本配分を損なうか?

それがポイントです。


インデックス投資の理論


インデックス投資をすすめる理由に、時価総額ウェイトでのインデックスが最も効率的なポートフォリオだとする考え方もあります。

時価総額ウェイトでのインデックスをCAPMの市場ポートフォリオとみなす(あるいは代替させる)考え方です。

土台となる前提を共有しないと議論がかみ合わなくなるのですが、ひとまず、「インデックスはそれなりに効率的なポートフォリオ」だと考えましょう。インデックスの効率性が高いからこそ、手数料を引けばアクティブは勝てないという議論になりやすいわけですし。


インデックスは効率性の高いポートフォリオ


さて、ポイントは・・・

インデックスは効率性の高いポートフォリオ

だとすると

「経済における適切な資本配分」は既に実現していてインデックスはそれに乗っている

と考えられますね。


考えたこと


パッシブ(インデックス)は受け身なので適切な資本配分はアクティブ運用の領域でしょう。

アクティブ投資が企業の価値を正しく評価し、経済における適切な資本配分を実現していると考えるべきでしょうか。

そうだすると、アクティブ投資は、全体としては投資が上手くいっていないとおかしいですね。企業価値を正しく評価しているわけですから。

それとも、経済における適切な資本配分は別の力で実現しているので、インデックス投資のように時価ウェイトに従うことがいいと考えるべきなのか。

あるいは・・・

どちらでもないと考えるのか。

ん・・・

もやもや感の残る終わり方ですね。(-_-;

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これ以上、日銀が金融緩和しても効果は薄いと思います

日本銀行が9月20、21日の金融政策決定会合で「総括的な検証」を行います。

総括的な検証をめぐって、そのタイミングで追加緩和があるのでは・・・とか、もっと大胆な金融緩和が必要だ・・・といったコメントを目にします。

今回は、日銀と日本経済について


あまり期待しすぎるのは、ね・・・


黒田日銀総裁が就任したのは2013年3月です。

それから3年半近くが経ちました。

黒田総裁は、物価上昇率2%をおおむね2年かけて目指す、そのためにマネタリーベースを2倍にする、という、2×2×2の戦略を打ち出しました。

デフレ期待を払拭させて、インフレ期待を高める政策を推進してきたわけですね。

2%は実現していませんが、デフレ期待の払拭はある程度は成功したと思っています。

このところの円高・株安を受けて、日銀にさらなる金融緩和を求める声が高まっています。ジャブジャブ緩和して日本経済をインフレに持っていけば、景気も上向くみたいな論調もあります。

ん・・・

私は、金融政策にあまり期待しすぎない方がいいと思っています。


もっと緩和を


東洋経済オンラインに日銀の金融緩和に関する記事がいくつかありました。

たとえば、日銀にもっとマイナス金利を強化するよう求める記事で、マイナス金利を強めればおカネが動かざるをえなくなるという説です。[外部記事]

マイナス金利が強化されると企業は預金を引き出し、配当の増加や自社株買いなどに回すはずで、株価を押し上げる効果をもたらすとしたうえで、

“多くの日本企業は、内部留保を厚くすることこそが、経営の安定化につながると考えてきたが、マイナス金利が常態化したら、外部からの資金調達を積極化させたレバレッジ経営が、改めて見直されるだろう。マイナス金利下では、資金を借りたほうが明らかにトクであり効率的だからだ。”


としています。

いや、そのりくつは・・・

無理があります。


無理があるところ


「マイナス金利下では、資金を借りたほうが明らかにトク」とは言えません。

借入れのコストと、借り入れた資金を活用することで得られるリターンの関係で得かどうかが決まるからです。「明らかにトク」という表現はミスリードを招きます。

現時点では借入れの金利はプラスです。お金を借り入れる企業は、銀行に利息を支払わないといけません。借り入れをしてもそれ以上のリターンを生む事業がなければ、新規に借り入れをしない方が得です。

もし一般の預金金利がマイナスになるなら、企業は預金を圧縮して借り入れの返済に回すでしょう。そうなるとますますカネ回りが悪くなります。


金融政策”だけ”ではバブルは生み出せない


日銀が金融緩和を強めれば、インフレが起きてバブルが起きて景気が良くなる、みたいなストーリーがありますが、それは現実味が薄いでしょう。

日銀はこれまでマネタリーベースを大きく拡大させて、国債を大量に買い込んでいます。それでもインフレ率2%に達していません。

その現実を抜きに、さらなる金融緩和やマイナス金利の強化、ヘリマネの実施でインフレやバブルをもたらすべきだ、と唱える人がいますが・・・

そういう人たちは、金融政策の力を過大評価しているのではないかなと思います。

インフレやバブルが起きるためには、実体経済で資産価値に対する将来期待が変化しないと無理です。所得が増えて需要が強まるからモノの価格は上がりますし、いま買わないと将来値段が上がって買えなくなると思うから、不動産価格が高騰するわけです。

金融経済の世界だけでインフレ期待やバブルの生成を語るのは不十分です。


まとめ、のようなもの


株価は経済を映す鏡ですね。

最近の株価低迷はこの先の経済の減速を見越しているのかもしれません。

金融面でテコ入れを強化しても、実体の経済が下向きなら、それほどの効果は期待できないでしょう。実体経済は労働や貿易によって生み出される富、投資と貯蓄のバランス、政府支出の多寡、など複雑な要素で動きます。

だからこそ、日本の経済を強くするなら、厚生労働行政の改革(働き方の柔軟性と社会保障制度の整理)、投資促進政策のさらなる強化、未来のイノベーションを生む分野への(バラマキでない)選択的な政府支出、などが肝心だと思います。

日本経済の舵取りを日銀に求めすぎるのは、日銀に酷なことだと思います。

経済構造改革は、中央銀行ではなく、行政府と立法府の仕事ですね。(^^)

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不安定化する世界 この1か月のテロ事件をまとめました

2016年のラマダン(イスラムの断食月)は、6月6日から7月5日まででした。

イスラム過激派組織のIS(イスラム国)が、ラマダン期間中のテロを広く呼びかける声明を出しているとの報道もあります。日本人も多く犠牲となったダッカのカフェ襲撃は、ラマダン期間中の7月1日に起きました。

今回は、このところ起きている事件について


不安定化する世界


シリア情勢は一向に改善しませんし、トルコではクーデター未遂事件も起きています。英国がEUの離脱を決めたのも、根っこには難民、移民問題があるからでしょう。

難民の背景にはシリアの内戦とイスラム国の勢力拡大があります。イスラム国の勢力拡大はイラクの崩壊がきっかけですし、シリア内戦はロシアが政府軍を、トルコや欧米が反政府勢力を支援していることで解決は見通せない状況です。

それに・・・

別の場所では中国とフィリピンの南シナ海問題があります。ASEANの中でもフィリピンやベトナムと、中国と経済的な結びつきが強いカンボジアとでは主張に隔たりが大きく、ASEANの分断は気になるところです。

EUにしてもASEANにしても、地域連合は難しいところはありますね。


さて、本題


前置きが長くなりました。

この一か月での自爆テロ、襲撃などの事件を集計しました。集計漏れはご容赦下さい。

テロ事件リスト 小黒とら

画像での貼り付けになります。画像クリックで拡大します。

バングラデシュで日本人が犠牲になる事件もありました。フランスのニースでトラック暴走によって77人を死亡させたり、ドイツのショッピングセンターで銃を乱射して9人を死亡させる事件もありました。

ただ・・・

この1か月でもっとも死亡しているのは、イラク、なんですよね。

次はアフガニスタンです。

シリアは内戦状態です。テロというよりは空爆などの「軍事攻撃」で被害にあっているので今回は対象外としました。


まとめ、のようなもの


最近、痛ましいテロ事件が続いています。

理想論かもしれませんが

世界が平和であること。
政府が機能し、職があり、命の心配なく生きていける社会であること。

テロ対策って、究極的にはそこからではないかと思うのです。

それだけでは解決しないにしても、です。

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価値観の違いなんでしょうね

トルコとパキスタンの話です。

トルコでは、先日のクーデター未遂事件を受けて死刑の復活が議論になってます。

CNNがエルドアン大統領への単独インタビューを流していたのですが、そこでエルドアン大統領は国会(国民)が選択するのであれば死刑の復活もあるとしています。

一方、ドイツのメルケル首相は、トルコが死刑制度を導入するなら、EUに加盟することはできないとの見解をトルコに伝えたとの報道もあります。

死刑論議は意見の分かれる問題です。価値観が分かれますから。


だからこそ議論があるべきで


価値観が分かれて賛否両論が出る問題は大きく2つの方向に流れます。

1. 一つの意見、別の意見 → 発展した意見
2. 一つの意見、別の意見 → 否定しあう消耗戦

理想的には1ですね。

テーゼに対して、アンチテーゼが示され、ジンテーゼに発展する弁証法的な議論です。これは理想ですね。握手で始まって握手で終えるようなイメージです。

一方、2はよくある議論です。

ある意味ではディベートもこちらですね。勝ち負けの決着を着けたがる討論です。最初からファイティングポーズのこともあります。そうすると議論は発展しないですね。

意見が分かれそうな問題であればあるほど、1を心がけたいものです。

意見を交換することでお互いに何らかの知見を得られたら、最終的に発展的な意見の一致は見いだせないとしても、それはそれでいいと思うんです。


トルコとEU


死刑に対する考え方はトルコとEUでは異なりますね。

EUは、死刑制度のある国の加入は認めない方針です。そのためトルコは2004年に死刑制度を廃止しました。EU加盟を目指すためです。

それから10年たってもトルコのEU加盟は実現していません。そんな状況で、EU側がトルコが死刑を復活させたらEUに入れないと言うのは、なんだか非対称的な気はしますね。

それはそれとして死刑制度です。

賛成、反対はあるでしょう。


で、現代社会では


現代社会では私的な報復は許されていません。

自分の肉体の一部を切り取られたからといって、相手の同じ部分を切り取るわけにはいきません。命を奪われたからといって、遺族が仇討ちに打って出ることもできません。

私的な自力救済が禁止されている代わりに、国家が被害者に代わって加害者に報復する(刑を科す)。それが現代社会です。

さて、国家がどこまでの報復をすべきか、それを決めるのは理念的にはその国民です。具体的には国会による立法ですね。為政者や国会議員が民主的に選ばれている国であるなら、その国が死刑を行うか、行わないかを決めるのは、その国の文化、価値観、国民性によるでしょう。

そこに他国が口を挟むのは内政干渉な気がします。

そういう国の文化や価値観まで「統合」させようとするのがEUなんですかね・・・

なんてことを考えたりします。


パキスタン


パキスタンでは、SNS投稿で有名になった女性の兄が、「名誉殺人」を行ったというニュースがありました。[外部記事]

男女の性差による社会的地位、社会的役割期待の問題も価値観が分かれる問題です。

私が気になったのは次の部分です。

“パキスタンでは毎年、何百人もの女性が「名誉」を理由に殺害されているが、法律の規定で犠牲者の家族が許せば殺害者は罪に問われないため、殺害者の大半が無罪放免となっている。”


ここです。

犠牲者の家族が許せば殺害者は罪に問われないんですね。

国家が代理的に処罰することで私的な自力救済による怨嗟の連鎖を防ぎ、社会秩序を保つのが刑法だとすると、犠牲者の家族が許せば殺害者は罪に問われないという考えもありなのかな・・・とは思います。


ちょっと悩みます


ん・・・

事件の内容によっては受け入れられる、受け入れられないはあると思いますが

犠牲者の家族が許せば殺害者は罪に問われない
被害者が許せば加害者は罪に問われない

こういう考えもありなんでしょうね。


とりとめのない考え


死刑に対するトルコとEUの価値観の違い。

EUは経済や市場や通貨だけでなく、文化、価値観、風習までも「統合」しようとしているのか。

パキスタンにおける、犠牲者の家族が許せば殺害者は罪に問われないという考え方。

なんてことを取りとめもなく考えました。結論はありません。(^^;

何が正しいのか、ではなく

自分はどう考えるのか、をゆっくり考えようと思います。

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