カテゴリ:投資や投機や貯蓄について の記事一覧

コツコツ投資が報われるかどうかに思うこと

日経ビジネスに「『コツコツ投資が報われる』って誰が言った」という記事がありました。[外部記事]

個人型確定拠出年金(iDeCo)が拡大され、積立NISAも導入される流れにあって、「官民挙げて推奨されているが、素直に従って良いものだろうか。いくつか気になる点もある」と問題提起しています。

今回は、この記事について


今の株価は買いか?


日経平均で20,000円近く、NYダウで21,000ドル台は、まあ高値圏かなと思います。

今後の上昇余地が大きいか小さいか。今後の下落余地が大きいか小さいか。そのバランス感で言えば、いまこのタイミグで投資を始めなくてもいい気がします。

なので、「20~30年の視点でみると、いま投資を始める必要性はあるだろうか」という疑問点に違和感はありません。


コツコツ投資は現実的か?


長期的なドルコスト平均法をどう考えるかですね。

私は「長期的なドルコスト平均法は極めてストイックで経済的に合理的な人間を前提としている」との意見に同感です。

下落局面での積立投資は、先月買った分が今月は含み損になり、今月買う分は先月の分と合わせて来月にはさらに含み損が重なることになります。

初志貫徹するには、かなりの辛抱を強いられる局面もあるでしょう。

その覚悟があるなら最後まで貫けばいいのです。問題なのは、ドルコスト平均法なら購入タイミングが分散されて大丈夫、みたいな安易な気持ちでやってしまうことですね。

で、わりと軽い気持ちでドルコスト平均法を始めた人が、その後に初めて遭遇する暴落に耐えられるか。

もう株はコリゴリと言って離脱する可能性もあります。

元記事の「NISAやiDeCoをきっかけに投資を始めた人々が、今後30年同じ銘柄に投資を続けるなんて不可能に近い」という意見は、「同じ銘柄に」投資し続けることではなくて、むしろ、今後30年「同じように」投資を続けることが可能かを論点にすべきなんでしょうね。


同感ポイント


記事を引用します。

もちろん個々人が資産形成を考える事は大切だ。公的年金だけでは老後生活を支えられなくなる時代はやってくる。しかし、それは政府や証券会社に急かされて始める事では無い。


この点、同感です。

iDeCoは年金ではあるのですが、その特徴は自分で考えて資産運用する点にあります。積立NISAや一般的な証券投資もそうですね。自分で考えてリスクを取ります。

自分の資産運用ですから、「政府や証券会社に急かされて始める事では無い」です。それに積立投資にはメリット、デメリットがあります。比較衡量してから始めても遅くはありません。


思うこと


コツコツ投資が報われるかどうかは、後になって分かるものでしょう。

「報われる」と断言できませんし、「報われない」とも断言できませんね。

ただ、長期のドルコストなら報われるというイメージで語られることが多いと思います。なので、報われない可能性もあるよね、とか、途中で脱落する可能性もあるよね、という視点は持っていてもいいんでしょうね。

今回の日経ビジネスの記事は、それを考えるきっかけになる記事だと思います。

人によって読み方は違うとは思いますが。(^^;

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iDeCoや積立NISA 積立投資と一部売却について考えたこと

個人型確定拠出年金(iDeCo)が拡大され、来年は積立NISAも導入されます。

今回は、iDeCoなどの積立投資について


このところ積立投資を取り上げてます


このところ積立投資を話題にしています。

iDeCoとか積立NISAなどの制度が充実してきます。金融庁も投信業界も、日経新聞もマネー雑誌も、みんなそろってこの流れに乗ろうとしている気がします。

で、ちょっと脱線ですが・・・

ゴールドラッシュで儲けた人は、実際に金を掘った人ではなく、金を掘る人に道具を売った人たちだと言われています。

作業用の丈夫なジーンズを売ったリーバイスですね。

投資の話でも似たような構図がありそうです。


さて、本題


さて、金を掘ろうかな・・・

と思っても、どうやって金を掘っていいか分かりません。

多くのFPや評論家がおすすめするのが、ドルコスト平均法による長期積立投資です。

ドルコスト平均法による長期積立投資にはメリットもあればデメリットもあります。私が気にし過ぎなのかもしれませんが、メリットばかりが強調されてデメリットが軽視されている気がするんです。

メリット
買い付けの時期が分散されて、安値では多くの株数が買えることで購入単価を抑えやすいことです。底値を経験してからなら含み益を得やすいですね。

デメリット
途中で売らない限り、積立を続けると時間とともに絶対的なリスク量が増えていくことです。それに一方的な右肩上がりの相場では、購入単価は高くなっていきます。


デメリットを再考する


こういう投信に投資したと考えましょう。

小黒とら

基準価額10,000円でスタート。10年後の基準価額は14,000円です。

毎年10万円、ドルコスト平均法で投資します。

小黒とら

小黒とら

基準価額はプラスですが、投資のリターンはマイナスです。


ちょっと算数


基準価額は、10年で10,000円から14,000円になりました。

1年あたりの平均リターンは、3.42%です。(年複利)

一方、積立投資は含み損で120,000円ほどです。

この投資の年あたりの利回りを計算すると、マイナス2.33%です。


この差は・・・


基準価額はプラスなのに、投資のリターンはマイナス。

その理由は、最後の2年間の下落です。

積立投資は、だんだんと投資量が増えていきます。なので、あとの方の相場の動きの影響が大きいのです。

1年目は10万円に対する影響ですけど、10年目は100万円がリスクに晒されますからね。


考えておきたいこと


積立投資は、あとになるほど相場の動きの影響を受けやすくなります。

投資のリスクに晒されている資金量が増えていく。

その点はしっかり認識しておきたいですね。

積立をしながらでも、状況によってはリスク資産を一部売って、安全資産にスイッチングするのもありだと思います。

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積立投資とアセットアロケーションの変化について

ライフサイクルと積立投資の利益確定について」の続編のような記事です。

iDeCoのように積立のバイ&ホールドで投資しているケースを考えます。

今回は、売ることについて


リスク許容度


一般的には年齢が高くなるとリスク許容度が低くなります。

なので、教科書的にはライフサイクルの進展に伴い、アセットアロケーションで無リスク資産の割合を増やして、リスク資産を薄めていけばいいわけです。

で、問題は・・・

何歳ごろから、どうやって薄めていくか、です。


コツコツ積立のバイ&ホールド前提


検討の前提を積立のバイ&ホールドとしましょう。言葉の定義は以下です。

積立とは、ドルコスト平均法による定期・定額買付
バイ&ホールドとは、投資期間中に売らないこと

要は、定期・定額で積立投資をしながら、売らずに、無リスク資産とリスク資産の比率を調整していきます。

そのためには、何歳ごろから、どういう投資行動を取ればいいかを検討します。


イメージ図


まずはイメージ図です。

アセットアロケーション 小黒とら

40代後半から徐々にリスク資産の比率を下げて、無リスク資産(安全資産)の比率を上げていきます。

直感的には、おかしくない図ですよね。

で、実際にこうしようとすると、どういう投資行動を取ればいいか・・・

わりと意外な結果です。


検討の前提


話を簡単にするために、以下の前提を置きます。

1. リスク資産の時価変動は考慮しません
2. 年齢による積立額の増減はありません
3. 25歳から60歳まで、毎年10万円を積み立てることにします


さて、どう投資すればいいか


25歳から45歳までの20年間はかんたんです。

リスク資産:無リスク資産 = 50:50 になるように積立投資すればいいので、毎年5万円:5万円で積み立てればいいですね。

では、46歳から60歳は・・・

リスク資産:無リスク資産 = 0万円:10万円です。

つまり、最後の15年は全額、無リスク資産に投資することになります。

それによって60歳時点のポートフォリオは、リスク資産:無リスク資産 = 3:7になります。


ちょっと解説


当初の20年間(25歳~45歳)で

リスク資産:100万円(5万円×20年)
無リスク資産:100万円(5万円×20年)

です。

46歳~60歳の15年間で費やせる金額は150万円(10万円×15年)です。150万円すべてを無リスク資産に投入すると、60歳時点では

リスク資産:100万円
無リスク資産:250万円

となります。

この比率はだいたい3:7です。(29%:71%)

25歳から45歳までの20年間の重みがあるので、残り15年は全額を無リスク資産にしないとリスク資産のウェイトを落とせないんです。


検討


45歳まで50:50で積み立てて、46歳からは0:100というのは非現実的ですね。

ドルコスト平均法のメリットがなくなってしまいます。

それに若いころに100:0とか80:20でリスク資産に積み立てたり、50歳以降にポートフォリオの変更を考えると、売らないでアロケーションを調整するのは不可能でしょう。

バイ&ホールドとリスク管理の両立は難しいと思います。


思うこと


リバランスでの売り、リスク許容度の変化による売り、相場観による売り・・・

いずれの名目でも、リスクを落とすなら「売ること」は避けられないと思います。

なので、私は名目は何であれ、売りたいときに売るのがシンプルな考え方だと思います。iDeCoならリスク資産を売って定期に入れる(スイッチングする)とかです。

売りたいときに売る、買いたいときに買う。

それでいいと思うんですよね。

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神は、氷の冷たさでサイコロを振る

サイコロの期待値は3.5とは限りません。

何回振っても、何万回振っても、期待値(=平均値)が3.5にならないサイコロがあります。

今回は、サイコロの期待値と投資について


サイコロの期待値


サイコロの期待値は3.5とは限らないというのは、サイコロの形状です。サイコロは立方体とは限りません。正二十面体のサイコロもあります。

正二十面体のサイコロ
20-sided_dice_250.jpg
画像出典


サイコロの形状


正二十面体のサイコロをたくさん振ったときの平均値(=期待値)は10.5です。

たくさん振ることで平均値に収れんするのは「大数の法則」ですね。

で、株式投資で考えると・・・

自分が振っているサイコロが正二十面体なのか、正十二面体なのか、正六面体(立方体)なのか分かりませんね。それに、正多面体ではなく歪んだサイコロかもしれません。

株式投資は、サイコロの形状が分からないゲームという側面もありますね。


さらに難しいのは


サイコロの形状が分からないだけでなく、時間とともに形状が変わるかもしれません。

それに、形状はそのままでも目の数が変わるかもしれません。

株式市場を、時間とともに形状や出目が変化するサイコロとみなす考え方は一考に値すると思います。

そうであるなら、いい目が出やすいときにたくさん賭けて、いい目が出にくいときはあまり賭けない。そういう挑み方もあるでしょう。


神様とサイコロ、余談


本日のタイトル「神は、氷の冷たさでサイコロを振る」はABBAの歌詞から取りました。

曲名は「The Winner Takes it All」です。そこにある一節

The gods may throw a dice,Their minds as cold as ice
神は氷のような冷たい心でサイコロを振る。

The winner takes it all, the loser has to fall,
It's simple and it's plain, why should I complain.
勝者はすべてを取り、敗者は敗れ去るのみ。
それはシンプルで簡単なこと。文句を言う余地もない。

蛇足ながら
ABBAの曲は恋愛の勝者と敗者を歌ったものです。投資をテーマにしたものではありません。

ん・・・

投資より恋愛の方が厳しそうですね。(^^;

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高値更新の記事(前回記事)の追記

前回記事:投資で「次の山はいつごろ来るか」についての追記です。

試算の概念図が誤解を招きそうでしたので追記します。


ケース1


前回記事の例です。

小黒とら

高値の観測を30年間にしています。この図では高値が早い時期にあります。

でも、それはたまたまです。


ケース2


こういうケースもあります。

小黒とら


ケース3


こちらはわりとイメージに合うケースです。

小黒とら

こういうパスを1万回発生させての集計です。


観測期間を30年としたのは


高値の探索を当初30年としたのは、30年あれば期待リターンとリスクに沿ったパスになって高値がバラけると思うからです。

ちなみに、年3%で資産が成長する前提での試算なので、観測期間を長く取るほど高値が実現しやすいです。で、前回記事ではたまたま早い時期に高値が実現しましたが、1万回のパスでは、高値はあとの方に実現する傾向があります。

念のため補足説明でした。

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