ハイパーインフレ 利払い負担で「消費税の増税分が吹っ飛ぶ」って、ウソでしょ

とてもおかしな、でもちょっと納得のいかない記事が世の中にはあります。あえてリンクは張りませんが。

要点は、
・ハイパーインフレが来る。
・国債発行額が膨れ上がっていることで、国内投資家による国債保有は限界が来る。
・外国人投資家の資金に依存せざるを得なくなると、国債の売り浴びせの恐れが高まる。
・そうすると国債の金利が上昇する。
・政府が巨額の債務を解消するにはハイパーインフレしか手立てがない。
・日本は戦後、ハイパーインフレで借金を帳消しにした事例がある。

と、まあ、センセーショナルに書いてます。人類が破滅する、ハルマゲドンだ!と書き立てる世紀末本やオカルト本のようなエンタメとして受け止めればいいんでしょうね。

というわけで今回は、オカルト書のちょっとした悪魔退治をしてみます。


ハイパーインフレとは違ったオカルト


ハイパーインフレ論や国債暴落論は人々の牛耳を集めますが、そろそろオオカミ少年の域に達しているのではないでしょうか。

ハイパーインフレについては、[ハイパーインフレに関する過去記事]をご覧ください。

最近見かけたのは、別のタイプの角度を変えたオカルトです。

・消費税率が1%上昇すると税収2兆円程度増える。
・税率の5%アップなら税収が10兆円増える計算になる。

と、まあ、ここまではいいです。問題はその次。

・長期国債の利率は2%上昇しただけで、国の利払い負担は20兆円になる。
消費税の増税分をすべて吐き出しても足りない。(20兆>10兆だから)
・それ以上の金利上昇になれば、国の財政が危機的状態となる可能性が高い。

え、ちょっと待って。(゚д゚lll)

さすがに盛りすぎです。みたところツッコミ待ちの記事には思えないし、釣り記事にも思えないのですが、やっぱり釣り記事なのかな・・・


どうしてオカルトなのか


国債の発行残高はおよそ1,000兆円。だから利回り2%の上昇で利払い負担が

1,000兆円×2% = 20兆円

といいたいんでしょうけど、そうじゃないですよね。

債券の利払い負担は、発行時のクーポンで決まってるんです。だから流通利回りがどうなっても、既発債に関しては利払い負担は変わりません。券面に記載してあるクーポン(電子化されてるので比喩的な意味です)に沿った利払いをするだけです。

金利が上がると新発債の発行条件に影響しますが、それでも徐々にしか政府の利払いコストには影響を与えません。

国の利払い負担は20兆円になる、消費税の増税分が吹っ飛ぶ、というのは盛りすぎ、あおりすぎです。

え、消費税アップしても、そんなのすぐ吹っ飛んじゃうの???

そう思わせるようなウソ記事を書いてどうしたいんでしょう。ウソという言葉はきついかもしれないので、少なくとも不正確で不用意な記事です。


まとめ、のようなもの


このケースに限らないのですが、ハイパーインフレ、国債暴落、日本沈没、老後破産、老後難民・・・と、不安を煽る人々が多すぎなんじゃないでしょうか。あ、あと預金封鎖も。

変に不安を掻き立てられないためにも、経済や金融に関するある程度の知識(金融リテラシー)はあった方がいいですね。ないよりはあった方がいい、折り畳み傘みたいなもんでしょうか。

普段は役に立たないことも多いですが、たまには役に立ちます。

では、よい週末を (^^)/

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