毎月1万円で1000万円は貯められる?

「毎月5万円で1億円は貯められる」というCMを打っていた投資関連の会社がありました。

最近は、毎月1万円で1,000万円という記事を見かけました。

どちらも長期間での複利効果が前提になっていますが、私はこの考え方は非常に危ないと思っています。リスク資産に投資するのに安易に複利効果を持ち出すのは危険です。

今回は、ちょっと辛口


机上の計算なら毎月5万円で1億円は貯められる


たしかに、計算上は毎月5万円で1億円は貯められます。

毎月の計算は煩雑なので年額でざっくり計算します。

年60万円、30年間、10%の複利で計算すると1億と856万円になります。投資の元手は1,800万円です。1,800万円が1億を超えるのだから夢のような話です。

最近見かけた記事では22歳から60歳までの38年間、毎月1万円の投資で1,000万円を超えるというのがありました。その際の前提は年4%の複利運用です。

年12万円、38年間、4%の複利計算すると1,073万円になります。元手が456万円です。

計算上は毎月1万円で1000万円は貯められます。


年4%の複利運用


さて、年4%の複利運用を前提にもう少し考えましょう。

1) 22歳から60歳まで、毎年12万円の積立投資。38年間
2) 22歳から25歳までの3年間はひたすら貯めて、25歳の時に300万円で一括投資。35年間。

1のケースでは投下資本は456万円です。

結果はこうなります。

1の場合 456万円が → 1,073万円
2の場合 300万円が → 1,184万円

後者の方がいいですね。


複利効果を喧伝するなら


長期投資で複利効果を味方に!

と言って投資を勧誘する人がいます。その場合、確定的に、いついかなる時も、年○%のリターンが得られることが前提になっています。

その前提が成り立たないと複利効果も無いですからね。

さて、確定的に、いついかなる時も、年○%のリターンが得られるという前提に立つなら、積立投資をすすめるのはナンセンスです。だって、いますぐ、できるだけ多くの資金を投入すべきだからです。


考え方の整理


複利効果を主張する場合
リターンは確定的で、いついかなる時も利回りは同じことが前提
そうであるなら買付時期を分散させる積立投資ではなく、今すぐの一括投資を推奨すべき。

一括投資はリスクがあるから積立投資にすべきと主張する場合
リターンが変動することが前提
そうであるなら長期の複利効果は主張できない。

ということで、結論としては

長期の複利効果を言いながら、でも投資にはリスクがあるから一括ではなく積立投資がいい、と述べるのは論理的に矛盾を抱えているということです。


思うこと


リスク資産への投資ではリターンは確定的ではないですよね。

でも、確定利回りかのように複利効果を持ち出す人がいます。かつての毎月5万円で1億円のようにミスリードを狙ったものなら不誠実ですし、深く考えずに利益の算出に複利効果を持ち出すのは不見識と言えるでしょう。

投資でリターンが変動するから、みなさん悩んだり、恐れたり喜んだりするわけですよね。

長期の複利で利益を見積もるのは、リターンの変動を無視しているので危ういです。

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