金融庁と毎月分配型と販売手数料 道具と行為について

金融庁が毎月分配型投信を問題視している。

そう言われてますね。

でも、ちょっと違和感があります。

今回は投信の手数料について


投信の手数料


投信の手数料を分解します。対象は「新光 US-REITオープン (愛称:ゼウス)」です。

投資期間を5年間として総コスト(税抜き)を計算します。信託財産留保額は考慮しません。

1.販売手数料:3.00%
2.信託報酬
 2-1委託会社:4.25%(0.85%×5年)
 2-2販売会社:3.00%(0.60%×5年)
 2-3受託会社:0.40%(0.08%×5年)

合計で10.65%です。1年あたりにすると2.13%です。

で、今回問題にしたいのはこの水準が高いのか、という点ではありません。


ポイントは


問題のポイントは、ゼウスの場合

販売手数料 = 信託報酬の販売会社の取り分の5年分

ということです。

売買での利益 = ストックでの利益の5年分

これでは回転売買に励みますよね。ストックビジネスではなくて。


行為と道具


金融庁が毎月分配型や高コストの投信を批判しますが、より明示的に「販売手数料」に切り込むべきですよね。

もちろん販売手数料も問題視しているのでしょうが、毎月分配という形態に注目が集まっている気がします。毎月分配が問題なのではなく、受けのいい毎月分配型(やテーマ型投信)を使って「回転売買」させるのが問題ですよね。

問題は、回転売買(乗り換えの推奨)という行為で、毎月分配はその道具なわけです。

メディアや識者の論調が、道具に目を向けすぎなのでは?と思うときがあります。行為と道具は分けて論じるべきですね。


思うこと


先に見たように、ストックで5年かかる分を販売なら一気に稼げます。

当然、インセンティブ構造としては販売に向かいますね。

金融庁が本当に切り込むべきは、販売手数料でしょう。

もっとも、合法の投信で手数料は明示されていて、投資家は自己判断で投資するのですから、原則は投資家の自己判断だと思っています。(金融庁が切り込むなら、ファンドの形態ではなく、販売する側のインセンティブ構造に切り込むべきという考えです)

最終的には投資家の自己判断ですが、とはいえ、保険の銀行窓販もそうですが、投信の販売でも、金融庁はどこまで「販売による手数料」に切り込めるのか(切り込む気がどのくらいあるのか)は気になります。

積立NISAでノーロード、低コストの投信を推奨するやり方は理解できますが、積立NISAの認知度は低くてインパクトは小さい気がしますね。

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