ヒアリと、よく分からないものへのリスクの見積もりについて

連日「ヒアリ」がニュースになってますね。

特定外来生物なので日本の生態系への影響は心配です。ただ、人に対する危険性という点では、それほど恐れることもないように思えます。

今回は、リスクの見積もりについての読書感想文です。


リスクに関する本


今回取り上げるのは「リスク・リテラシーが身につく統計的思考法」です。

著者はゲルト・ギーゲレンツァー(Gerd Gigerenzer)氏。

意思決定における限定合理性やヒューリスティックを専門とする心理学者です。リスク評価やベイズ推定などを取り扱っていて、心理学的にも行動経済学(認知バイアス)として読んでも面白いです。


危険性の評価


人は、未知の危険性を過大評価するそうです。

よく分からないものは怖いという心理が働くんですね。

飲酒の危険性よりも、遺伝子工学の危険性を大きく評価します。飲酒による依存症、人格破壊、事故などによる社会的損失が大きいにも関わらず、飲酒の影響度はだいたい知られているから人は安心できます。

遺伝子工学はどうでしょう。

リスクがよく分からないですね。もしかしたら、遺伝子組換え食品を食べたことによって体に影響が出るかもしれません。いますぐか、10年後か、20年後か。あるいはまったく影響がないかも。

よく分からないからリスクは大きめに見積もっておく。その心理は理解できますね。


投資の世界でも


ちょっとわき道にそれて投資について考えます。

市場参加者は、大型株は分かっている(つもり)。小型株はよく分からない。

小型株の方がリスクプレミアムが厚い理由の一つに、心理的な要素もありそうです。

大型株と小型株では、市場の流動性や事業リスクの大きさ自体が違うので、その点でリスクプレミアムに違いはあります。ただ、それ以外にも、分かっている(つもり)の企業であるか、知る人ぞ知る企業なのかといった違いもありそうだなと思います。


思うこと


話をリスクの見積もりに戻しましょう。ヒアリをどこまで恐れる必要があるのか。

危険性がよく分からないので、いまのところリスクを大きめに見積もっているだけかもしれません。

油断はいけませんが、騒ぎすぎるのもいけないですよね。

本を読んで思うのは、リスクや危険性の見積もりって案外難しいということです。特に、よく分からないものは不安心理からリスクを過大に見積もってしまいます。ヒアリもそうですし、老後の不安もそうですよね。

老後の不安についてですが、「備えあれば憂いなし」なんでしょうけど

「憂いなし」になるための「備え」がどのくらい必要か。それが分からないから不安は尽きないのかもしれませんね。

経済学的な問題でもあり、心理学的な問題でもありますね。


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内容は高度ですが、読みやすいです。

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