積立NISA 金融庁と業界にすきま風に思うこと

積立NISAに関連して、金融庁と資産運用業界にすきま風が吹いているそうです。[外部記事]

すきま風ですか・・・

今回は、金融庁と業界について思うことです。


金融庁 vs 業界


金融庁と業界の対立はこうです。

当局は「顧客を最優先すべし」として、手数料が特別低い投資信託だけを「適格」とする異例の対応に出た。これに対し業界側は一定の利潤が出なければビジネスにならないと反発を強めている。


金融庁:顧客、ファースト
業界:いやぁ、それじゃ積立NISAはビジネスにならないっす

という感じですね。


社会的価値


金融庁長官は「手数料獲得が優先され、顧客の資産を増やせないビジネスを続ける社会的価値はあるのか」と問題を提起します。

社会的価値。

ただ、社会的価値って言葉は意外と厄介です。人によって広くとらえることのできる言葉なので、そこを起点に議論すると建設的な議論になりにくいのです。

なので、まずは別の論点、資本主義における企業の行動について考えます。


株主、ファースト


企業(株式会社)は何を最優先にすべきか。

答えは株主です。

ちょっと原理主義の考えですけど、原則としては株主ファーストです。

国の統治構造と企業の統治を考えます。

国家の主権は国民にあります。主権者である国民が選んだ議員が、国会で国民のために意志決定します。首相は国会で決められた法律や予算案に従って政治を行います。

企業にたとえると主権者は株主です。主権者である株主が選んだ取締役が、取締役会で株主のために意思決定します。社長や執行役は取締役会で決められた方針に従って会社を運営していきます。


忠実義務


ちょっと堅苦しいですけどもうちょっと続けます。

企業統治の点では株主と取締役の関係は、依頼人と代理人です。

株主:プリンシパル(主権者、本人、依頼人)
取締役:エージェント(代理人)

会社法 第355条
取締役は、法令及び定款並びに株主総会の決議を遵守し、株式会社のため忠実にその職務を行わなければならない。

取締役(企業経営者)は、株式会社(≒株主)のために忠実義務を負っています。

なので、企業経営者としたら、株式会社ファースト、株主ファーストで、端的にいえば、利益ファーストですね。


そうは言うものの


企業経営者は、株主の利益を最優先させるのがあるべき姿です。

とはいえ、なんとかファーストを本気で貫くと、いろんなところで軋轢を生むのも事実です。国で言ったら自国最優先と国際協調とのバランスですし、企業なら利益最優先とステークホルダーとのバランスです。

上手くバランスを取るのが難しいですね。

トランプ大統領の政策も賛否は分かれ、フランスでは移民やEU残留について大統領選で大きく意見が割れました。自分(自国、自社)の利益をどこまで追及するか、他者との協調をどこまで行うか。

これは永遠のテーマの気がします。


思うこと


資本主義社会の原理原則では、株式会社は株主のために利益を追求します。そこに、顧客のために「社会的価値」という概念で金融庁は切り込んでいます。

株主のための利益と、顧客のための社会的価値。

折り合う部分もあれば折り合えない部分もありますね。

で、思うのですが

社会的価値は、最後は顧客が決めることなんでしょうね。

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3353:

こんばんは

個人的には金融庁長官の言わんとする所は理解できますが...
こうなると積み立てNISAの行く末も黄信号ですね。

でも抜本的にNISA制度自体の見直しが必要かと。
初心者が理解できないトラップが多すぎます。

2017.05.28 22:36 yazirobe777 #- URL[EDIT]
3354:

※3353:yazirobe777さん
私も金融庁長官の思いは理解できますが...

金融庁はもっと使い勝手のいいNISA制度は作れたはずですし、毎月分配を苦々しく思うなら分配のルールを変えるように動くべきなんだろうなと思います。

それにしてもNISAは使いにくいですね。(^^;

2017.05.29 20:42 小黒とら #j72wRO66 URL[EDIT]
3355:管理人のみ閲覧できます

このコメントは管理人のみ閲覧できます

2017.06.01 19:01 # [EDIT]
3358:

※3355のメッセージをくださった方へ
コメントありがとうございます。
拝読しました。(^^)

2017.06.01 22:42 小黒とら #j72wRO66 URL[EDIT]

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