「預金封鎖」という言葉に煽られないための基礎情報

昨日(2/16)のNHKで預金封鎖について取り上げていました。

69年前1946年の2月16日に日本で預金封鎖が行われたことから、昨日のニュースとなったわけですが、ギリシャの財政再建のニュースをやって、その後に日本の預金封鎖を持ってきたあたり、まあ狙った構成ですね。

財政赤字の対GDP比が、69年前といまとで似ているということですが、戦後のモノ不足、カネ不足の状況と、いまのモノとカネが余っている状況とは簡単には比較できません。

いまのモノとカネが余っている状況とは、マクロ的にみてです。個人的にはいろいろあるでしょう・・・

ということで今日は預金封鎖に関する誤解について


預金封鎖でよくある誤解


ネットをみていて、うぅ~ん、ちょっと違う・・・と思ったのは以下のことです。

あるサイトに書かれていたことを引用します。

「1946年3月3日の時点で、10万円以上の資産を持っている世帯は10%の預金税が課せられました。そこから累進的に最高で1,500万円以上の資産を持つ世帯には90%の税金が課せられました。」

これをもって、1,500万円の預金が、「わずか150万円になった」と考えている人がいます。

でも、それは違うのではないでしょうか・・・

私が調べたところ当時の財産税は、いまの所得税とおなじ累進課税のようです。

財産税の税率は以下です。

10万円を超える金額 25%
11万円を超える金額 30%
12万円を超える金額 35%
13万円を超える金額 40%
15万円を超える金額 45%
17万円を超える金額 50%
20万円を超える金額 55%
30万円を超える金額 60%
50万円を超える金額 65%
100万円を超える金額 70%
150万円を超える金額 75%
300万円を超える金額 80%
500万円を超える金額 85%
1500万円を超える金額 90%


所得税の累進課税と同じ


まず、10万円まではそのまま残ります。
10万から11万円までなら、25%の税率ですから、資産額が11万円の人は1万円に対して2,500円が取られ、7,500円が残ります。なので、残は107,500円。

資産額が12万円なら
・10万円は残ります。
・10万から11万円までの1万円に対して2,500円(税率25%)
・11万から12万円までの1万円に対して3,000円(税率30%)
なので、納税額は5,500円。残は114,500円です。12万円に対しての納税率は4.58%

ちなみに資産額1,500万円なら、残は2,884,000円です。

1,500万円にまるまる90%が課されて、残が150万円になるわけではありません。(そもそも、1,500万円なら適用の最高税率は85%です)


当時の10万円とは?


1946年当時の100円は、いまの50,000円くらいといわれています。大卒初任給が540円という情報もあります。当時といまは500倍の違いです。

そうすると、当時の10万円は5,000万円くらいですね。

税率90%以上が適用されるのが1,500万円超からですが、1,500万円をいまの価値に換算すると75億円です。

先の税率を使って試算すると、75億円持っている大富豪は、60億円ほど納税して、残が14億円になるようなものです。差額1億円は四捨五入の関係です。

四捨五入のブレで1億円ってのはいいなぁ~

課税関係をみると当時の預金封鎖は、庶民にではなく資産家につらい政策だったように思えます。だっぷり資産を持っている人にたくさん納税してもらって、再配分するのはマクロ的には悪くないと思えなくもないです。

ピケティに影響されたというよりは、不稼働なお金を稼働させるという意味で。

かりに当時の10万円を5,000万円として、当時の税率が適用されると自分の納税額はいくらになるのだろう・・・と、計算してみるのもいいかもしれませんね。

追記:試算のエクセルを作ってみました。[次回記事]

ブログ村:よろしければ一押しをお願いします。
にほんブログ村 株ブログ 投資信託へ にほんブログ村 ライフスタイルブログ セミリタイア生活へ にほんブログ村 その他生活ブログ 家計管理・貯蓄へ

 

管理者にだけ表示を許可する