私は何にこだわっているのかというと・・・

前回記事「インデックス投資のメリットに対する誤解」の続きです。

さいもんさんTansney Gohnさんりあるむえさんからコメントをいただきました。

そこで、インデックス運用をすると「市場の概ね平均的なリターンが得られる」という説の「概ね」「平均的」という曖昧さを再検証しました。

今回は、前回の続きで投資を考えます。


平均論にこだわる理由


インデックスファンドは動きが把握しやすく、かつ、コストが低い。その魅力だけでインデックスファンドに投資する理由になると思うのです。

で、大事なのは

「アクティブ投資との比較は必要ない」ってことです。

平均という概念を持ち出してインデックス投資のメリットを語る記事を見て

ん・・・

いろんな投資スタイルがある中で、しかも事前にベストな選択が分からない中で、特定の投資の優位性を他の投資を落とすことで語るような切り口は、投資家間の分断を招きやすいな。しかも論拠が曖昧すぎる。

それってインデックスファンドに投資する人も、アクティブファンドに投資する人も、両方にとって不幸な考え方だな・・・

と思ったのです。

なので、インデックス投資の「リターン平均論」から卒業しませんか?

他と比較しなくてもインデックスファンドには投資する魅力があります。


再検証


インデックス投資の「リターン平均論」を卒業するための再検証です。

株式市場は10銘柄で構成されているとします。

時価総額比率=インデックスのウェイトとします。各銘柄の期待リターン、リスク、構成比率は乱数で決めました。なお各銘柄のリターンの相関はゼロとします。

アクティブファンドは10本。各ファンドの期首の純資産総額は同額とします。単純平均と加重平均を同じにするためです。アクティブファンドの各銘柄の構成比率は、ネコ(=^・^=)にダーツを投げてもらい決めました。(乱数による決定)

さて、図にするとこうなります。(クリックで拡大)

775_table.png


結果


さて、結果です。1万回のシミュレーションです。

775_result_g.png

青がインデックス投資の結果。赤がアクティブ10ファンドの平均の結果です。

期首10,000円が期末にいくらになったかを示したものです。

これが「概ね」一致しているか、です。


統計的な判断


分布が同じか違うか。統計的には期待値を「t検定」します。

エクセルでは「分散が等しくないと仮定した2 標本による検定」の機能です。

やってみました。

775_result_t.png

帰無仮説(=2つの期待値は等しい)が棄却される(=ダメ出しされる)結果です。

つまり、10,000回のシミュレーションで

1. インデックス投資のリターン10,000個
2. アクティブ投資のリターンの平均値10,000個

1、2は「同じとは言えない」という結果です。

統計的には有意な「違いがある」ととらえてOKです。


さて、まとめ


インデックスファンドのリターンと、アクティブファンドのリターンの平均は一致しない結果でした。

東証一部の時価総額は580兆円、追加型の株式投資信託(ETFを除く)は60兆円です。

TOPIXをベンチマークとするアクティブ投信をいくら集めても、その合成は全体集合である東証一部には到底届きません。

なので、

1. TOPIXの銘柄構成比率≒インデックスファンドの銘柄構成比率
2. アクティブファンドを合算したときの銘柄構成比率

1=2は必ずしも成り立たないですよね。

であるからリターンにも有意な違いが出ることがあります。(少なくとも、概ね一致とは主張できないです)


結局、私は何が言いたいのか


長々と検証しました。お付き合いありがとうございます。 (^^;

で、述べたいことです。

インデックス投資の「リターン平均論」は成り立たない理論です。

投資は自由で、正解は有って無いようなものです。

自分で考えてリターン平均論が正しいと思うなら、リターン平均論を採用すればいいのです。ただ、借りてきた話しをそのまま受け入れてしまい、特定の考え方で視野を狭めてしまうのはもったいないです。

分かりやすくて、かつ、コストが低い。

それだけで十分だと思います。

それに、他者と比較して自らを良しとする考え方から脱するのは、さまざまな投資スタイルで相場に挑んでいる人々への敬意でもあると思うのです。

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2852:管理人のみ閲覧できます

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2016.12.23 19:23 # [EDIT]
2853:

>それに、他者と比較して自らを良しとする考え方から脱するのは、さまざまな投資スタイルで相場に挑んでいる人々への敬意でもあると思うのです。

日本はまだそこまで成熟してないんでしょうね。金融ビックバンの開始から20年だから、人間で言うと年齢だけはやっと成人したという所です。ノーロードの投資信託が生まれたのが1998年という話ですから、今ちょうど高校を卒業したぐらいです。生意気盛りです。

2016.12.23 21:50 さいもん #- URL[EDIT]
2854:管理人のみ閲覧できます

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2016.12.24 12:00 # [EDIT]
2856:

※2853:さいもんさん
なるほど! 生意気盛りの年齢という見方は目からうろこです。
どんな投資家もまだまだ経験不足。試行錯誤でやっていくしかないですね。

2016.12.24 15:59 小黒とら #j72wRO66 URL[EDIT]
2857:

※2852のメッセージをくださった方へ
コメントありがとうございます。拝読しました。

2016.12.24 16:01 小黒とら #j72wRO66 URL[EDIT]
2858:

※2854のメッセージをくださった方へ
コメントありがとうございます。拝読しました。
同感です。(^^)

2016.12.24 21:06 小黒とら #j72wRO66 URL[EDIT]
2887:

年が明けましたのに昨年の記事へのコメントで失礼いたします。
おっしゃる通り、他者との比較をする必要はないと思います。
今はその議論は少なくなったと思いますが、こちらが正しくあちらは正しくない、正しくない方法をとる人がいるのが我慢ならん…みたいな人が僅かだと思いますがいるような…。

必要な老後資金が65才、70才?まで…に作れていればいい事。まあそれが難しいのですが!
早く準備した方が良い点でこつこつインデックス投資は今現在、若い人に最適だと思うので比較とか批判する事はないと思いますけど。

因みに、インデックスであってもリスク資産に投資する前に貯金を100万くらい作っておいた方が気持ちに余裕が持てるので良い、と私は考えます。マイナス続くとへこむし…。

ただでさえ少ない投資する人たち同士、仲良くやっていきましょう(希望)。
他人との競争じゃないので。

今年もよろしくお願いいたします。

2017.01.03 15:36 みずほ #- URL[EDIT]
2888:

※2887:みずほさん
そうですよね。他人との競争じゃないですよね。それに自分の投資なので、他者がどういう投資をしてもいいと思うんです。

マイナスが続くとへこむので気持ちの余裕は大事ですね。投資で大事なのは気持ちの余裕かな・・・と思います。

仲良くやっていきましょう。(^^)
今年もよろしくお願いします。

2017.01.03 17:45 小黒とら #j72wRO66 URL[EDIT]

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