確率の問題 酔っぱらっていてもいなくても同じ?

ホームで起こる人身傷害事故の63.3%がお酒に酔った人によるものです。

「プラットホーム事故0(ゼロ)運動」というのが毎年あります。忘年会シーズンでお酒を飲む機会が増えるからですね。

で、今回は確率の問題です


ポスター


今年のポスターを見てみましょう。

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(画像出典:東京都交通局

さて、ホームで起こる人身傷害事故の「63.3%」がお酒に酔った人です。ざっくり6割としましょう。

事故に遭った人でお酒に酔っていた人が6割、お酒を飲んでいない人が4割。

事故遭遇率はあまり変わらないですね。

だったらお酒を飲んでゴキゲンでいいですよね。

と、誘導尋問です。(^^;


酔った人はハイリスク


確率はパッと見ただけだと分かりにくいものです。

いくら忘年会シーズンでも、駅のホームでまわりを見渡すと酔っていない人が多いですよね。時間帯や場所にもよるのですが、仮に、駅のホームに100人いたときの割合をこうしましょう。

1. 酔っている人:10人
2. 酔っていない人:90人

これが駅を利用する人の構成割合です。

さて、事故に遭った人が10人います。その構成割合はこうなります。

1. (事故に遭った人で、かつ、)酔っていた人:6人
2. (事故に遭った人で、かつ、)酔っていなかった人:4人


分かりやすいように図示


ちょっと分かりにくいので図示しましょう。

probability.png

左図は人員比率です。青が酔っていない人(ローリスク・グループ)、ピンクが酔っている人(ハイリスク・グループ)です。

右図は、事故に遭ったとして酔っていない人4人、酔っている人6人を濃く塗りました。

酔っていない人は、90人の中から4人が事故に遭うのですが、酔っている人は、10人の中から6人が事故に遭います。

あ、

ここで見るのは、絶対的な事故率ではなく、相対的な事故率です。

鉄道事故に遭う確率はもともとは低いので、絶対的な事故率を0.01%(1万分の1)とすると、事故に遭うのは10万人に10人ですね。となると、

酔っていない人は、9万人の中の4人。酔っている人は、1万人の中の6人です。

相対的に見ると、酔っている人は、酔っていない人の13.5倍、事故に遭いやすい計算です。

6/10:4/90 = 13.5:1
6/10,000:4/90,000 = 13.5:1


確率の問題は


確率の問題は分かりにくいです。

パッと見、「事故に遭った人の6割が酔った人」とあると、じゃあ残りの4割は酔っていない人と思いますよね。

それは合っているのですが・・・

で、6割でも4割でもそんなに違わないから、だったらネクタイを頭に巻いてゴキゲンでいいよね。

となりがちです。

でもね、と。

それって母集団の偏りを考慮していないんです。少数のハイリスク・グループと、多数のローリスク・グループの偏りです。


余談ながら


確率は難しいです。結果が直感に合わない事もありますから。

だから、

知ってましたか!驚愕の事実です!
ホームで起きる事故は酔った人だけの問題と思っていませんか。
お酒に酔わなければ大丈夫だと安心していませんか。
自分は事故に遭わないと。

鉄道の接触事故に遭う人の4割は、なんとお酒に酔っていない人なんです。

そこで、お酒を飲まない人に朗報です。
万が一に備えた「ホーム事故保険」の登場です!

なんて保険ビジネスができるわけです。

あ、

ホーム事故保険は私が勝手に作った架空の話です。(^^;

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2843:

楽しく拝読しました!!
自分で検証しようとはしない確率の問題
とらさまにかかるととても面白くなります
来年も楽しい話題を期待しています!
(あと10日で今年も終わりですね)

2016.12.21 08:37 ともみ #- URL[EDIT]
2844:

※2843:ともみさん
ありがとうございます。
今年も残りわずかとなりましたね。
一年たつのは早いです。(^^)

2016.12.22 11:24 小黒とら #j72wRO66 URL[EDIT]

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