投資信託はゼロサムゲームかな 山崎元氏の記事に思うこと

山崎元氏の「『ギャンブルの真実』教育施設としての明るいカジノ構想」と題する記事を読みました。[外部記事]

山崎元氏は、独特の語り口が受けているのでファンも多いですね。

今回は投資信託とカジノについて


明るいカジノ構想


山崎元氏の唱える明るいカジノ構想を読んだところ、テラ銭に関して教条主義だなという印象です。

生命保険料率についてもそうですし、投資信託の信託報酬についてもそうです。企業が利益を得ることを過度に問題視しているスタンスのように思えます。本心でそうなのか、職業としてのコスト教条主義なのかはわかりませんが。

引用します。

現在のパチンコや大半の生命保険のように、実質的なテラ銭を隠したままで事業が運営されるような「汚いビジネス」に対して、国民の厳しい批判の目が向くような、適切な教育を届けることが重要だ。


ん・・・

実質的なテラ銭を隠したままのビジネスという共通点で括って、パチンコと生命保険をいっしょくたにして「汚いビジネス」と断ずるのは扇動的な表現です。

Aを引きずり下ろしたいとき、もともと評判の悪いBとの共通点を見出し、AとBは同じだ!とするプロパガンダの手法かなという気がします。共通点より相違点の方が大きくても関係ありません。

「汚いビジネス」という強い言葉でレッテルを貼るところも、プロパガンダ的ですね。


さて、注意して読むと


山崎元氏の文章は歯切れがいいです。だからかえって危険です。すすっと読んでしまい、その通りだ!と思ってしまうんです。

でも、ゆっくり読んで、気になった論旨をまとめました。正確を期したい方は引用元記事をご覧ください。

1. 世の中にある多くのものが、カジノのゲームと同じ構造を持っている。
2. FX、パチンコ、投資信託、生命保険などだ。
3. 投資信託は投資であるが、
4. アクティブ運用のアルファ(超過利益)は、ゼロサムだ。
5. ゼロサムで顧客は確実にマイナスの手数料を負担する。

こういう流れです。

で、投資信託は、カジノのゲームと同じ構造を持っているの?


カジノのゲーム


カジノのゲームは、基本的にはゼロサムです。参加者がお金を出し合い、そのプールされたお金を勝った人が取る仕組みだからです。

ゼロサムから、胴元の利益が引かれるのでマイナスサムになります。

だから胴元の取り分が大きいとマイナスサムのマイナスも大きくなります。


で、投資信託は?


アクティブ、パッシブを問わず、相場の状況によっては全体がプラスリターンのときがありますね。相対的にはアクティブ、パッシブ間でゼロサムを仮定しても、絶対的にはみんなが潤っているときがあります。

アクティブAさん:6%
パッシブBさん:7%
アクティブCさん:8%

としたとき、

相対的には凸凹があって、パッシブBさんに対する超過利益はゼロサムとしました。そこで、かりにアクティブに1.0%、パッシブに0.3%のコストがかかってもみんなプラスです。

みんなハッピーで、それでいいですよね。アクティブAさんは実質5%のリターンで一番低いのですが、別に損しているわけじゃないです。

胴元の取り分があっても、参加者の取り分はマイナスサムではないです。


違うものを同じように語る


投資の期待リターンをプラスとするなら、投資信託を「カジノのゲームと同じ構造を持っている」かのように表現するのは不適切です。

山崎元氏は、生命保険料や投資信託の信託報酬に関して厳しい立場ですね。

生命保険や投信会社のコストに厳しい目を向けるのは国民経済的にはいいことです。だからこそ、強い言葉でレッテルを貼ったり、強引な論旨展開で語ったりするのは残念です。

カジノ、FX、パチンコ、投資信託、生命保険

共通点は共通点として、相違点は相違点として、分けて把握したいですね。

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