読書感想文 「クライマーズ・ハイ」 横山秀夫作

夏休みといえば読書、夏休みの課題といえば読書感想文。

夏で思い出すのが横山秀夫さんの「クライマーズ・ハイ」です。登山の本ではなく日航機墜落事故を扱った社会派の小説です。重たく読めます。

以前に読んでいて今回は読み直しです。


クライマーズ・ハイ


横山秀夫さんの「クライマーズ・ハイ」はNHKでテレビドラマ化され、映画化もされました。人気のある小説です。

私は小説だけですが、ドラマや映画を見た方もいるでしょう。

主人公の悠木和雅は地方紙の新聞記者です。能力も高く仕事に対しても誠実、部下思いでもあります。

ただ、悠木は政治的な駆け引きは苦手ですし、生き方にも器用さがありません。けっこう悩みますし、どことなく「仕事は好きだけど、社内にいるとアウェー感を感じる」タイプの人かなという気がします。

そういう人が日航機墜落事件の全権デスクを任されます。


テーマは・・・


この小説で取り扱っている内容は盛りだくさんです。長編小説なので、いろんなエピソードが盛り込まれています。

主人公の生い立ちや仕事での負い目。家庭生活。仕事仲間との関係や上司との関係。社内の派閥抗争。仕事に対する思い・・・

日航機墜落事故という大きなニュースをめぐって、主人公や周辺の人たちの考え方や価値観がぶつかり合います。

大事故のニュースバリュー、スクープ情報の取り扱い、人命の重さ、何を優先させ、何を思うのか。それは登場人物によって違いますし、小説を読む人によっても違うでしょう。


悠木の判断


部下がつかんだスクープ情報、しかしその情報が正しいのか悠木にはわからない。スクープを部下に取らせたいという思いと、確信のないままに情報を流すのは遺族に対して誠実でないという思い。

どちらを取るかで悠木は揺れ動きます。

しかも、判断に使えるのは締め切りまでのわずかな時間です。

どちらを選択するにも、選択すべき理由と、選択すべきでない理由があります。


望月彩子の存在


悠木がどういう選択をしたかはネタバレになるので書きません。

ところで、悠木の人間性を語るエピソードで私が印象に残っているのは、望月彩子の存在です。望月彩子と従妹の望月亮太、それと主人公の悠木。その関係性が私の中では最も印象に残ります。

悠木の判断で望月彩子の投書が読者投稿欄に載ります。

内容はネタバレになるのであえて書きません。この前後のエピソードが「クライマーズ・ハイ」に深みを与えていると思います。

部下がつかんだ事故原因のスクープ情報を、出すか出さないか

それ以上に、

望月彩子の投書を、読者投稿欄に載せるか載せないか

その判断が悠木の人間性を語ります。


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人は、誰の死に涙を流すのでしょう。

それを考える本でした。

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