私は家族を殺した NHKスペシャルに思うこと

以前、介護疲れによる「介護殺人」の記事を書きました。

過去記事:介護疲れによる「介護殺人」は月に2件、起きています

今日のNHKスペシャルで「私は家族を殺した “介護殺人”当事者たちの告白」をやってました。NHKは介護殺人の取材チームを作って本腰を入れて取材したようです。

率直な感想として・・・

さすがNHK

です。


介護殺人に思うこと


NHKの取材力はさすがですね。

刑務所内にテレビカメラを持ち込んで受刑者にインタビューしてましたが、取材手続きが大変だったろうなと思います。うがった見方をすれば、法務省の取材許可が下りるということは、法務省としても介護殺人を社会問題としてとらえているということかなと感じました。

刑事事件のなかで、殺人は重大です。

しかし、その奥には介護する側が追い詰められているという現実があります。すごく想像を膨らませて考えると、この手の介護殺人の取り扱いをどうしたらいいのかで法務当局も悩んでいるのではないかと。

法務当局(検察)としては、現行法の範囲内で殺人事件(通常の殺人、あるいは嘱託殺人)として、法的な手続きを進めるしかないです。

いくら介護疲れだとしても、検察側としては、被害者が「死にたい・・・」とか「殺して・・・」とか明確に頼んだ形跡がない以上は、被害者の同意(あるいは嘱託)のない通常の殺人罪として求刑するしかないですね。

ちなみに、殺人罪の法定刑は死刑又は無期若しくは5年以上の懲役です。嘱託殺人は6月以上7年以下の懲役または禁錮です。


NHKの番組


NHKの番組では、同じく家族に手をかけた人でも執行猶予の人もいれば実刑の人もいました。

執行猶予の人は被害者の「死にたい、殺して・・・」という嘱託があったからでしょうし、実刑の人は被害者の嘱託や承諾のない状況で手をかけたのでしょう。

私が検察側の人間なら悩むと思います。

介護で疲れ切って、自分の心も崩してしまう状況で家族に手をかけて、これからもずっと心に深い傷を負い続ける人に、法的な罰をどこまで求めるべきなのか。


介護殺人は増えそう


介護殺人は、このままでは増える一方だと思います。

社会的な問題ですね。

認知症になると、妄想がひどくなって夜中に大声を出したり、介護する人に罵声を浴びせて侮辱することもあります。性格がガラッと変わったみたいに攻撃的になったりもします。介護する側は肉体的にも精神的にも追い詰められます。

認知症は単なるボケとは違うんですよね。


介護する側を生かす


以前の記事でも書きましたが、介護する側が崩れちゃうのは本当に不幸です。

高齢者を受け入れる施設をもっと増やさないといけないですね。それに伴う人員の補強も必要でしょう。あとは、劣悪な施設を運営できないようにする仕組み、介護職員への待遇改善も進めないといけないです。厚生労働省がやるべきことはたくさんありますね。

それにしても・・・

今回のNHKスペシャルは切ない内容でした。

でも、目をそらさないで対応しないといけない問題なんですよね。

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2327:

安楽死を制度化すれば全く問題ないと思うのですが難しいんでしょうね。

2016.07.04 05:35 クロスパール #- URL[EDIT]
2328:

※2327:クロスパールさん
いまのところ難しそうですね。
年齢や状況によって制限付で安楽死の制度化も議論していいと思うんです。重たい話ではありますけど。

2016.07.04 18:52 小黒とら #j72wRO66 URL[EDIT]

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