分散投資でも消去できないシステマティック・リスクについて

国際分散投資を基本戦略にして、アセットアロケーションを熟考して、ポートフォリオを組んで投資をしていても、市場に起因するシステマティック・リスクは避けられません。

どんなに分散投資しても、システマティック・リスクはもろに抱えているのです。

今回は、分散投資について


具体例で見てみましょう


AとBの2銘柄があって、Aのリスクは10%、Bのリスクは12%とします。それぞれ50%と50%で保有し、両銘柄の相関を0.8とします。

投資している株式のリスクを単純に足し合わせると、11%になります。

ところが、2銘柄の間には相関が0.8という関係があります。そこを考慮すると・・・

2銘柄からなるポートフォリオのリスクは10.44%になります。(計算の仕方は後ほど)

11%と10.44%の差、0.54%が2銘柄の分散効果です。


ポートフォリオのリスクの計算式


ポートフォリオのリスクを計算するのはちょっと面倒です。

今回は最もシンプルな2銘柄にします。式は以下のようになります。

598_portfoliorisk.png

wは投資比率、σはリスク、ρは相関係数です。

この値は、リスク(標準偏差)の2乗値なので、この結果のルートを取ります。

そうすると、

ρが1のとき=単純な平均=11%
ρが0.8のとき=分散効果あり=10.44%

となるわけです。

3銘柄(3資産)以上のリスク計算式は複雑になるので今回は避けます。


さて、分散投資の効果


資産間の分散投資でも同じようなことが言えます。

過去に使った図ですが、



上記の条件で4つの資産に均等に分散投資します。

4資産のリスクの平均は17.91%。均等配分なので単純平均を取ります。分散効果を考慮しないポートフォリオのリスクです。

一方、相関係数を考慮して分散効果を反映したポートフォリオのリスクは、15.97%になります。(計算過程の説明は省きます)


まとめ、のようなもの


分散投資では17.9%と15.9%差をどう考えるかが大事です。

端的に言ってしまうと、分散投資で低減できるのは、今回のケースではわずか2%という事です。

分散投資しても15.9%のリスクは抱えていることになります。

分散投資でも低減できないリスクがあって、それは思いのほか大きいのです。あるいは、分散投資の効果は思ったより小さいとも言えます。

ちなみに

分散投資でリスクが減ったと思うなかには、分散の効果ではなく、リスクの低い銘柄や資産に投資した効果だったりすることがあります。分散によるリスク低減なのか、リスクの小さいものに配分した結果のリスク低減なのかは混同しない方がいいでしょう。

ともかく、いまどのくらいのリスクを抱えているのか。

それはざっくりとでも把握しておきたいですね。

にほんブログ村 株ブログ 投資信託へ にほんブログ村 ライフスタイルブログ セミリタイア生活へ
 
2272:500万円ほどの評価益を飛ばした残念な人からの戯れ言ですw

ポートフォリオをどうするか、色々悩んでリスクリターンとか見たりして振り分けましたけど、為替影響が大きくて国際分散投資という名で為替やってるみたいな感覚を覚えてほとんど売ってしまいました。

理論も大事なんでしょうけどね。

2016.06.17 01:59 Colorless Freedom #- URL[EDIT]
2274:

※2272:Colorless Freedomさん
国際分散投資は為替の影響を受けますね。分散対象が増えればそれだけ気にかけることも増えるので、分散投資が100%いいとは限らないのかなと思ってます。
理論も大事ですけど、実践しやすいやり方を模索するのも大事なんでしょうね。

2016.06.17 18:51 小黒とら #j72wRO66 URL[EDIT]

管理者にだけ表示を許可する