金持ってるヤツが有利 だからこそ小口投資家は小口投資家なりの戦略を

これまで2回にわたって投資のコスト、投入額、期待リターン、リスクとの関係で出来上がりの額を見てきました。

考えるきっかけは、「投資で大事なのは投入できる金額」という意見に接したことです。私も同感でして、最終的な出来上がりの資産額を決める上でいくつかある要素の中でも、(リスク資産と安全資産を合わせて)投入できる金額は影響の大きなものだからです。

だからこそ・・・

今回は、前回の記事の「あとがき」みたいなものです。


金持ってるヤツが有利ですが


負け組凍死家さんからいただいたコメントに、「『結局、なんだかんだ言っても金持ってるヤツが有利なんだ』という相場の世界でよく言われることが数字として露呈してしまっているように私は感じてしまったのですが・・・」とありました。

そうですね。出来上がりの額を比較するとき、資金量に余裕がある投資家の方が有利です。

過去記事:老後資金3000万円 貯められる確率 32.8% vs 73.3%

このなかで、毎月の積立の投資額の違いが、余裕度の違いにつながるという話を書きました。

収入がそれほど高くない人は余裕度があまりありません。


だからこそ


だからこそ、小口投資家は小口投資家なりに、資金量に余裕がないならないなりに、大事な資金を漫然とリスクにさらすのではなく、頭を使って考えながら、悩みながらやっていきましょう。

その一つとして、「毎月○万円×複利で年○%×投資期間○年=○○○○万円」という考えからは卒業しましょう。

というのが前回2つの記事の趣旨でした。


投資における他者と自分


投資はゼロサム・ゲームではありません。

他者が上手くいっているから、自分が上手くいっていない。
誰かが利益を上げている一方で、同額の損をしている人がいる。

そんなことはないんです。

多くの人が利益を得て幸せなときもあれば、ほとんどの人が悲嘆に暮れている時期もあります。

だから、ね。

余所は余所、うちはうち。

自分と自分の大切な人のことだけを考えるのが良くて、他者の資産額や投資方法をあまり意識しない方がいいです。

自分で考えて、勉強して、自分のやり方を見つけるのが、結局は他者を意識しないことにつながるのかもしれません。


リスクを落とすことへの足かせ


小口投資家に限りませんが、ある程度は相場下落に備えたいという人はいると思います。そういう人は「リスクを落とす意思決定」を下して、「実際の投資行動」を起こさないといけないので、意外とエネルギーを使います。

意思決定を避けたいという潜在的な思いが足かせになりますし、売ろうと思っても実際に売りを出すまでにたくさんの逡巡があるもんですよね。

で、実際の投資行動を起こしても、結果が報われるとは限らないのも悩ましいところです。

ただ・・・、この先数年のスパンで見たときは、売って失敗した(買わないで失敗した)よりは、売っておいてよかった(買うのを控えて助かった)という可能性の方が高いかなーと見ています。


マクロ経済を学びましょう


市場の効率性とか、最適な資産配分とか、そういう現代ポートフォリオ理論もいいですが、マクロ経済に目を向けるのがいいと思います。

現代ポートフォリオ理論の弱点は、マクロ経済との関連性が薄いことです。

経済の構造変化とか、循環的な動きとか、そういう「生きている経済」に目を向けて、この先の経済動向を予測して、それに合わせてご自身の投資のリスクを調整してもいいと思うんです。

たとえば、

小黒とら

株式市場の循環的な動き(緑色)です。

この「市場の動き」と、肌感覚でいいのですが「経済の動き」との関係で、どちらも数年のタイムスパンでピークを打ったよね・・・と感じたら、リスクを落とす(少なくとも積み増さない、その分は預金に入れる)といった判断と行動もありですよね。


まとめ、のようなもの


雑多なことを書きましたが、ポイントを箇条書きにします。

1. 資金に余裕のある人が有利なのは間違いない。でも、そんなことは気にしない。

2. 余所は余所、うちはうち。

3. 投資するなら考えて、悩みながらやりましょう。

ということです。

自分も他者も相場も、季節も、すべては変化していきます。
変化に合わせて考えたり、学んだり、悩んだり、開き直ったり。耐えたり、待ち望んだり。そんなことの繰り返しですね。 (^^)

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2166:

前記事を拝見して、
『うちは低所得だからダメだ…』
と凹んでいた一人です。

でも、策を練ることで、逆転は出来なくても
少しは追いつけるかもしれませんね。

卑屈になることが多くて、なかなか
よそはよそと割りきれませんが…
最後は誰が笑うのか、ちょっぴり楽しみだったり。

勝つために積立を休止しました。
そして、これ以上買い足す予定のないものは売却しました。
さてと。
これからしばらく傍観の時間が続きます。
投資先、投資額、改めてしっかり練り直したいと思います。

2016.05.17 20:07 みみん #yLibkmaY URL[EDIT]
2167:

面白いシリーズでした!

2016.05.17 21:17 Colorless Freedom #- URL[EDIT]
2168:

いつも楽しく読んでいます。
軽快な文章なのに内容は濃いですね。
小口投資家は投入できる資金に余裕がなくて、それはいかんともしがたいですが、とらさんの次の言葉に勇気づけられました。

>資金量に余裕がないならないなりに、大事な資金を漫然とリスクにさらすのではなく、頭を使って考えながら、悩みながらやっていきましょう。

漫然と積み立て投資を続けてていいのか悩んでいたので、考えるいいきっかけになりました!

2016.05.18 06:34 小口投資家 #- URL[EDIT]
2169:

目標額があって
最初からその金額持っている人なら、
そのまま銀行定期預金とか公社債でも買っておけばよいですものね^^
ほとんどすること無いですよね。

でもまぁ、金持っている人の中でも
「引退から2年間で、NFL選手の78%は破産か財政的に厳しい状況に陥る。
NBA選手の60%は引退から5年間で破産」
なんて言われていますから。

私のような投資の才の無い人間は、出るを制して、積み立て額を殖やしつつ、サイクルに乗れたら嬉しいです。

2016.05.18 11:10 いろいろでセカンドライフ #- URL[EDIT]
2170:

私のコメントに対する詳細なご解説とご提案、誠にありがとうございます、大変勉強になります。

また別の視点として、
「著名コツコツ投資家さんと同じ投資をしていれば同じ様な結果が得られ、みんな同じく仲良く幸せになれる」
という考えは・・・う~~ん・・・なんですよね・・・

例として、年利回り4%(変動なし固定)、
年投資(年末に年額分投資、〇年積み立て)、
Aさんは年額360万円、Bさんは年額60万円の積み立て
という単純化したモデルで計算(年単純複利)すると、
      Aさん     Bさん     差額
5年後   1950万  325万  1625万 
10年後  4322万  720万  3602万
20年後 10720万 1787万  8933万
30年後 20191万 3365万 16825万
と、長期になれば長期になる程、その差は拡大していくばかりです。
30年後には約1億7000万円の差となります。
30年後、AさんはBさんと仲良く出来るでしょう。
しかし、Bさんは果たして30年後、Aさんと仲良しでいられるでしょうか?
30年間もの長き間、まったく同じ投資方法をしてきたにも関わらず、Aさんの資産は2億超え、Bさんの資産は約3千万です。

コツコツ投資の中に、「リスク許容度」という考え方がありますが、これは論理的なものではなく、感情論ですよね。
もし30年後のこの巨大な差を許容出来るのというのであれば、「リスク許容度」などというちっぽけな感情論は不要ですよね?となるのでは。「リスク許容度」という感情論が動かぬ事実として存在している以上、30年後のこの差をBさんは理屈の上では理解出来ても、感情の上では許容できないのではないでしょうか?

他所は他所、うちはうち
まったくその通りだと思いますし、小黒さんの考えを否定しているわけではなく、私が言いたいのは、
仲良しだったはずの人と将来的に大きな差が開いてしまい仲良しではいられなくなる「小口投資家さん」の落胆は計り知れないかもよ、ということです。場合によっては憤怒の感情になる人もいるかもしれませんから、コツコツ推奨家さん達は、「同じ結果が得られる」などとは言わない方が身の為ではないかなあと思ったのでした。同じなのはパーセンテージだけです。

私の計算はアバウトなので、月毎の積立て、連続複利等で計算しなおして頂けるとより現実に近づき、説得力が増してよいと思うのですが・・・私の頭では複雑な計算は無理なので・・・すみません。

2016.05.18 15:32 負け組凍死家 #- URL[EDIT]
2171:

※2166:みみんさん
そうですね。策を練ることで少しは追いつけるかもしれません。
よそはよそと割り切れませんね。投資だけじゃなくて、いろんなことを他者と比較しちゃいますから。だからこそ、気にしない努力が必要なんでしょうね。

終わり良ければすべて良しですから、最後に満足できるのが一番ですね。(^^

2016.05.18 19:00 小黒とら #j72wRO66 URL[EDIT]
2172:

※2167:Colorless Freedomさん
ありがとうございます。
私自身、いろいろ考えてしまうテーマでした。(^^)

2016.05.18 19:01 小黒とら #j72wRO66 URL[EDIT]
2173:

※2168:小口投資家さん
いかんともしがたいところはありますよね。
そこはあまり気にせず、自分ができることを考えて悩むのがいいのかなと思います。(^^)

2016.05.18 19:03 小黒とら #j72wRO66 URL[EDIT]
2174:

※2169:いろいろでセカンドライフさん
余裕資金が潤沢な人は、そのまま預貯金がいいですよね。一番固いですから。
出るを制して、積み立て額を殖やしつつ、サイクルに乗るのがいいですね。(^^)

2016.05.18 19:06 小黒とら #j72wRO66 URL[EDIT]
2175:

連続投稿です。

「じゃあ、(小口投資家は)どうしたらいいの?」

ということになると思うのですが、私が思うに、

『必ずどこかでは努力しなければいけないんだ』

だと思います。

① 仕事で頑張って高給取りになる
② 投資するなら考えて、悩みながらやりましょう。

②は今記事で小黒さんが書かれていることです。

自分で自分は①、②のどちらが達成可能かを考え達成の為努力するしかないんだと思います。高給取りのコツコツ投資家さんは勉強や仕事を頑張っているから高給取りなのであり、仕事を頑張る為には投資はコツコツ積み立てということなのであり、頑張っても高給取りになれない人は投資でコツコツ投資を大きく上回る運用成績を上げなければ高給取りのコツコツ投資家さんと同じにはなれないということだと思います。どんなに頑張っても高給取りになれない業界があるのを私も知っています、そういう人は②を目指さなければいけないですが、②は②で相当な覚悟と努力が必要だと思います。

①、②同時に達成出来る人はスーパーマンになれますね(笑)。

③ あきらめる
という選択肢もございます(笑)

2016.05.18 19:09 負け組凍死家 #- URL[EDIT]
2176:

※2170:負け組凍死家さん
「みんな同じく仲良く幸せになれる」という考えがあるなら・・・
私も、う~~んと思いますね。
同じ運用なら同じリターンでしょうけど、出来上がりの額は違いますからね。プラスリターンなら、たくさん張った人がたくさん取れて、マイナスリターンならその逆ですね。

「リスク許容度」は定義があいまいなので、一般に使われる場合は感情論でしょうね。(効用関数を持ち出して・・・になると理論ですけど)

投資は、突き詰めると「個人的な(家計の)こと」ですね。(^^)

2016.05.18 19:20 小黒とら #j72wRO66 URL[EDIT]
2177:

※2175:負け組凍死家さん
努力は必要ですね。
①と②がダブルでかみ合えば最高でしょうけど、そう簡単じゃないですよね。
できることをできる範囲でやっていくのがいいと思います。漫然とでもなく、力みすぎることもなくで。

③あきらめる、も大事ですね。ときにはあきらめたり、開き直ったりも必要でしょう。長い人生ですから、あきらめないで力みすぎると疲れちゃいますし。(^^)

2016.05.18 19:28 小黒とら #j72wRO66 URL[EDIT]
2179:

ちょっと遅いコメントかつ前の記事にコメントすべきだったのですが
このMSCIのサイクル何度見ても怖いです。笑
個人的に今マイナスで放置してるんですけどこれを見ると明らかに切らないといけないと思うんですけど、後もうちょいもうちょいで3月末、4月末と逃してしまいました。
このサイクルの感じで行くと2、3年くらいは買うのを控えた方がいいですね。
こんな時は全て売っぱらって熱中できる何かを見つけた方が得策かもしれませんね。

2016.05.18 22:45 とま #- URL[EDIT]
2181:

※2179:とまさん
コメントはいつでも歓迎です。(^^)
景気の循環的な動きを考えると、しばらくは様子見の方が良いのかなと思ってます。相場は逃げませんから、私はゆっくり構えるつもりです。

熱中できる何かを見つけるのはいいですね。私は、散歩の途中で写真を撮ったり、お手軽な料理を作ったりと新たな趣味に手を出してます。

2016.05.18 22:54 小黒とら #j72wRO66 URL[EDIT]
2209:

投資関連の記事やブログを読んでると、ついものすごく卑屈になってしまうのです。
同じ頃から投資しててあの人は億り人なのに自分は、、、とか
このやり方で良かったのか、どうして続けてなかったのか、とか
こんなやり方でいいのか、とか

でも、

>2. 余所は余所、うちはうち。

なんですよね。
それはよくわかってるはずなのにね。

自分の場合、サラリーマンではなくて
仕事では「余所は余所、うちはうち」が割と当たり前なのに、
投資になるとついつい熱くなってしまうのは悪い癖(^_^;)

景気循環とか気にしつつも、やっぱりロングアホルダーでやるしかないですw

2016.05.25 16:14 塩蔵 #- URL[EDIT]
2211:

※2209:塩蔵さん
そうですね。余所は余所、うちはうち、ですね。
思うことは多々ありながらも、最後は自分は自分で割り切るしかないのかなと思います。
ロングホルダーも一つの方法ですから良いと思います。やり方はそれぞれでも、最後に満足できればそれが最適な戦略ですね。(^^)

2016.05.25 21:15 小黒とら #j72wRO66 URL[EDIT]

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