インフレが発生するには 強い需要と弱い供給が必要では?

今日の東京は雪で寒いです。
最近の相場は私にはアゲインストですし、こういう日はコタツにくるまって猫と戯れながら、ミカンでも食べつつブログを楽しむのがいいですね。
(我が家にはコタツも猫もいませんが・・・)

大前研一さんや藤巻健史さんといった著名人がハイパーインフレが来るといっています。大前研一さんは筋金入りの国債暴落とハイパーインフレ論者ですし、参議院議員の藤巻健史さんに至っては国会でも取り上げています。

今回はインフレについてです。次回にハイパーインフレについて考えます。


インフレが起きるメカニズム


どうしたらインフレになるのでしょう。インフレが起きるメカニズムについて考えてみます。

経済学的な正確性には少し目をつぶっていただくとして、ざっくり以下がポイントです。

1. モノやサービスに対する需要と供給(モノの希少性)
2. 決済手段としてのお金の流通量(お金の希少性)
3. 期待

今回は「モノやサービスに対する需要と供給」に話を絞ります。お金の流通量については次回のハイパーインフレで触れます。期待については割愛します。


村人の需要


ある村ではパンが1個100円です。村人は20人いて、1人が1日にパンを10個食べます。そうすると村でのパンの総需要は1日200個ですね。

村にパン屋さんは1件しかなく、そこでの生産は1日に200個が限界です。

需要200個 = 供給200個

あるとき村人が1人増えて21人の村になりました。村でのパンの総需要は1日210個です。でも、村にはパン屋さんが1件しかなく、そこでの生産は1日に200個が限界です。

需要210個 > 供給200個です。

困りました。

村人のうち11人は10個買うことがきても、10人は9個しか買えません。そうなると、100円のパンに対して、「110円出すから10個売ってよ」という人も出てきます。

つまり、「需要が増える」から「モノの値段が上がる」のです。


パン屋さんの供給


村人がどんどん増えていってパンの需要がどんどん増えていく状況であれば、パン屋さんはパンを焼くためのかまどを増設し、人も雇って生産量を増やします。そうやって需要の増加に供給量を追いつかせようとします。

生産余力が急に大きくなっても、かまどの稼働率を調整して需要と供給を一致させれば、あるいはちょっと品薄にしておけば、パンの値崩れは防げます。

パン屋さんはあらたな風味のパンを開発して需要を掘り起こすかもしれません。新作のパンも売れるようになると、もう一つかまどを増やして人を雇うかもしれませんね。設備投資と雇用の創出です。

さらには、生産に余力が生まれたことで、となり村にもパンを売りに行くかもしれません。輸出です。

パン屋さんは生産を増やしたことでもうけが出て、パン屋にかまどを売った村人ももうけが出て、かまど屋に材料を売った村人ももうかって、パン屋の従業員は所得を得ます。そうやって村人は潤うわけです。

もうかった村人は消費を増やすでしょう。パンを多く買ったり、値段の高いパンを買ったりするかもしれません。そうするとますますパン屋さんはもうかって・・・

そうやって村の経済が拡大します。

日本の場合、90年ごろまでは村の中で働く人も増えて、モノやサービスに対する需要も伸びていました。だからインフレもプラスで推移していたのです。

しかし、日本の場合はパン屋さんの供給力が強いので、需要が強い80年代であってもインフレ率はおとなしめに抑えられていました。80年代から今に至るまで、日本のインフレ率は米国のインフレ率をおおむね2%下回る水準で推移しています。

インフレ 小黒とら


日本の企業の生産力が強いことに加えて、冷戦の終結で世界的に供給力が増えたことが90年代以降のデフレとして災いしているというのが私の見方です。


いったんまとめ


・インフレというのはモノやサービスの値段が上がることです。
・モノに対する強い需要があるのに供給が追い付かないと値段が上がります。
・日本はモノもサービスも圧倒的な供給力があります。

なので、もともと日本では低インフレの経済体質なのです。

結論:
日本はもともと低インフレ体質の国ですし、世界的に供給力が増えているのでインフレをそれほど懸念する必要はないでしょう。むしろデフレへの逆戻りを懸念すべきです。

 

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