バイ・アンド・ホールドだけでは不十分

「バイ・アンド・ホールドだけでは不十分」

そう言っているのは、バンガード・グループのサンディップ・バーガット氏です。[外部記事]

私もバイ・アンド・ホールドだけでは不十分だと思っているのですが、意外や意外にも、バンガードの人も「バイ・アンド・ホールドだけでは不十分」という意見です。

今回は、何をやって何をやらないかについて


バイ・アンド・ホールドだけでは不十分


「バイ・アンド・ホールドだけでは不十分」というのを考えていきましょう。

冒頭の発言はモーニングスターの第1回ETFカンファレンスのパネルディスカッションでの発言です。記事を引用します。

まず、現状認識。

“リーマン・ショック後の金融危機を経て、多くの投資家は株式などの資産を長期保有する「バイ・アンド・ホールド」という投資哲学に失望した。”


金融危機が起きるとポートフォリオは大きく痛みます。通常の状態なら十分に分散したポートフォリオでも、市場にショックが走ると分散効果は低下して、全部が固まって落ちていく感じになります。

過去記事:相場の下落局面における分散投資の効果について

さて、パネルディスカッション。

“バーガット氏とリスツベン氏はともに、バイ・アンド・ホールドという投資哲学が「死んだわけではない」という意見で一致した。バイ・アンド・ホールドに代わる投資手法で、誰でも実践できるものがあるわけではない。”


バーガット氏は、バンガード・グループの人。
リスツベン氏は、ラッセル・インベストメントの人です。

「死んだわけではない」という言い回しは、なんだか苦しいな・・・と感じます。カンファレンスの時期は2011年くらいでしょう。まだリーマンショックの余韻が残っているころなので、それほど強気なことは言えなかったんでしょうね。

2015年あたりなら、もっと強気のことが言えたと思うんです。


ミスリードを信じて大丈夫ですか


引用を続けます。

“バーガット氏によると、買いどきを見計って投資する「マーケット・タイミング」タイプの投資家は、20年のうちほんの数日でも株価が大幅に上昇した場面で利益を上げることに失敗するだけでリターンは半分になるという。”


これは「敗者のゲーム」のミスリードと同じですね。

過去記事:日経平均 4,600円と11万円 「稲妻が輝く瞬間」を再考する

大幅に上昇した場面の前には、だいたい大きな下落があるものです。大きく下落したから大きくリバウンドもあるわけです。そういう相場の実情を抜きにして、ベストの○日を取り逃すと大変なことになるから、(ずっと)相場にいるべきだ、だから長期投資がいいんだ、というのはミスリードです。

バイ・アンド・ホールドを推奨するとき、「大幅に上昇したときを取り逃すとこうなる」という例は示すのですが、逆に「大幅に下落したときを避けられたらこうなる」という例は示さないんですよね。それと、大幅に上昇するときと、大幅に下落するときは時期が近接していることも示しません。


さらに続けます。


“また、リスツベン氏は「投資の好機が訪れるのを待ち続けるのはストレスがたまるに違いない」と指摘した。”


これも片一方の見方ですね。

タイミングを計るべくチャンスを待ち続けるのはストレスがたまります。それはその通りなんですが、それはバイ・アンド・ホールドしている人も同じことです。

ん?

たとえば含み損を抱えたバイ・アンド・ホールドの投資家は、含み損が解消するチャンスを待つこともあるわけですよね。含み損が大きければ、それだけ損益が改善するまでに長い時間がかかるかもしれません。

それはストレスがたまりますよね。


リバランス?


引用を続けます。

“バイ・アンド・ホールドだけでは十分ではなく、ポートフォリオの投資配分などを定期的に見直す「リバランス」が必要と両氏はアドバイスした。”


んー

リバランスに過度に期待を持たせるのはどうかと思いますね・・・

過去記事:ポートフォリオのリバランスは必要か

基本のウェイトから乖離した分を元に戻すのがリバランスですが、リバランスが効果を発揮するのはその後の相場次第です。また、リバランスによるリスク軽減効果はそれほど大きくないです。

リバランスはポートフォリオの微調整に留まりますから。


まとめ、のようなもの


私は長期投資には懐疑的です。

ただバイ・アンド・ホールドでやっている人も多いですし、その戦略自体を否定しているつもりはありません。現実的には悪くない投資法でしょう。

マクロ経済や個別企業の分析と予測に時間を割くのは大変です。投資を判断して行動に移すにはエネルギーが必要です。そういう事に時間とエネルギーを使わない代わりにバイ・アンド・ホールドでやっていくという割り切りもありだと思ってます。

まあ、ゼロイチじゃないですからね。

投資信託やETFを使うなら個別企業の選択は抜きにできます。マクロ経済の分析と予想をやって、タイミングを取って投資するというのもありです。

個別企業の選択もやってマクロ経済の見通しも立てて、銘柄選択と投資タイミングの両方を考えて実践するのも、もちろんありです。

結局、何をやって何をやらないかの問題ですね。

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2055:

投資にどれだけの時間とエネルギーを割くか・・
欲張ったらきりがないし
時間を割いただけの見返りがあるとも言えません
うまく相場の波に乗れるのが一番いいのでしょうが
過去のデータ通りにこの先もいくかはわかりません
難しいですね
あと200年くらい生きるのなら
バイアンドホールドでいいと思うんですけど
そろそろ人生のリタイアが迫ってきてますからね(笑)

2016.04.17 22:20 ともみ #- URL[EDIT]
2056:

※2055:ともみさん
そうですね。時間とエネルギーを割いても報われないことはありますね。(^^;
200年生きるならバイアンドホールドでもいいんでしょうね。人生のリタイアはいつ来るかわからないですから、できるうちにできることをしておきたいなーと思います(笑)

2016.04.18 20:52 小黒とら #j72wRO66 URL[EDIT]
2057:

私には「バイ・アンド・ホールド」が、やり辛いんですよね。
バイ・アンド・ホールドするのがどのぐらいの期間なのかにもよるけど。20代で買い始めて、70代ぐらいに出口とすると50年間ぐらいなのかな?
その間に、産業構造変わって(重厚長大が、軽薄短小とかいわれ、情報・サービス中心となり、現在も大きく変わろうとしていて)
商品構造も激変(初期の投資信託なんてとても買えなかった、ノーロードも、低信託報酬も、インデックスも、海外株も、外債も、REITも、ETFも、何それ?です^^)嫌でも、リバランスしなければなりませんでした。
こんなことまで読み切って、投資できればよいのでしょうけど、私には無理でした^^;

2016.04.19 15:16 いろいろでセカンドライフ #- URL[EDIT]
2058:

※2057:いろいろでセカンドライフさん
そうなんですよね。産業構造が大きく変わることや、新しい投資商品も登場しますから、ずーっと同じで続けるのは難しいと思いますね。
環境は変化していくのだから、それに合わせて自分も変えていくのがいいのかなーと思ってます。(^^)

2016.04.19 22:18 小黒とら #j72wRO66 URL[EDIT]

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