日本国内の格差なんて大したことない・・・?

ピケティの21世紀の資本があいかわらず話題ですね。電車の中吊り広告でもピケティ関連の広告が目に留まります。

以前の記事「『格差拡大の根本的な力r>g』だから、労働者より資本家になったほうがいい?」では、ピケティの本から学ぶことは、逆説的ですが、r>gであるなら、労働ではなく投資で稼ぐ方がいいと書きました。[記事]

「格差社会 『1%の富裕層が世界の富の50%を保有』を別角度から」の記事では、世界的な人口動態から少数のリッチと多数の貧困者が、少数のリッチとより多くの貧困者という社会構成になるのが問題ではと指摘しました。[記事]

今回も世界的な視点から格差問題を考えたいと思います。


1人あたりGDP


体感的な豊かさをみるには、GDPそのものよりは1人あたりのGDPのほうが適しています。そこで国連の2012年の統計を使って、207の国と地域の1人あたりGDP(米ドル建て)を値の大きい順に並べました。(以下、国と地域をあわせて国といいます)

経済格差 小黒とら


かなり歪んだ分布になっています。1位はリヒテンシュタインの158,977ドルです。米国は17位で51,163ドル、日本は18位で46,838ドルです。

1人あたりGDPが日本より大きい国は、米国を除くと日本より人口の少ない国ばかりです。3,400万人のカナダ、2,200万人のオーストラリア以外の14か国は人口1,000万人未満です。なお1位のリヒテンシュタイン、2位のモナコは3万人台です。

ともかく日本は1人あたりGDPでみて世界の中では裕福な国といえます。


地球的規模の貧富の差


さきほどのグラフを1人あたりGDPの階層で区切って国数を調べたものです。少数の裕福な国と大多数の裕福でない国に分かれています。

経済格差 小黒とら

半数以上の国が1万ドル以下です。(207か国中124か国)

1人あたりGDPが高い国の人口は少なく、1人あたりGDPが低い国の人口は多いという傾向も合わせると、世界的な経済格差は極端に大きいといえます。

なので、世界的な視点から見ると、ごく少数の人間が多くの富を持っているということになります。


さて、日本


トマ・ピケティの本が話題になっていますが、やはり先進国の中の資本収益率と経済成長の関係なのかなと思っています。

1%の富裕層が世界の富の50%を持っているという地球規模の貧富の差と、資本主義が発展した先進国の中での貧富の差は、やはり別角度で考えたほうがよさそうですね。

日本国内に目を向けると、確かに貧富の差は大きくて、持てる人と持たざる人、株式投資や会社経営でリスクを取って成功した人とそうでない人の差が大きくなっています。

ただ、地球規模の貧富の差を考えたら、日本に生まれ育って日本で株式投資ができる(場合によっては起業できる)ことは非常に幸せなことです。

投資資金があってその気になれば、投資や起業でリスクを取れるのですから。

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