投資信託をコストで選ぶ? 過去実績で選ぶ? 検証しました

投資信託は何を基準に選んだらいいでしょうか。

コストで選ぶとか、過去実績で選ぶとか、運用の考え方に共鳴して選ぶとか、いろいろあると思います。

今回は、投資信託を選ぶ基準について


考え方はいろいろ


投資信託の選択基準は人によって違います。

今回は、2つのケースを考えてみました。

1. コストで選ぶケース
2. 過去実績で選ぶケース

どちらも、選択がうまくいったかどうかは、過去5年のコスト控除後のリターンで測ることにします。

ポイントを絞ると次のようになります。

1. コストの低い投信を選んでいたら → 高いリターンを得られたか
2. 過去実績のいい投信を選んでいたら→ 高いリターンを得られたか


コストで選ぶのはどうでしょう


コストを重視するのはいいことだと思います。インデックスファンドのように同じ運用であるならコストは低い方がいいです。

それは原則論としておさえつつ・・・

でもね、と。

投資にとって大事なのは、コストそのものではなく、コスト控除後のリターンですよね。

で、分析したのはコストと過去5年リターンの関係です。

コストは「実質の信託報酬料率」。リターンは配当再投資の基準価額ベースで「コスト控除後のリターン」です。どちらも年率で、集計対象は2,653ファンドです。

投信の選び方 小黒とら

横軸が信託報酬料率、縦軸がコスト控除後のリターン。

この図から分かることは・・・

コストと(コスト控除後の)リターンの間には、ほとんど関係がないってことです。

広く投信全体を見渡せば、コストの高低よりも、どの投信に投資していたかの方が影響が大きいです。


過去実績で選ぶのはどうでしょう


過去実績で選ぶのは意味があるでしょうか。

やってみました。集計対象は過去10年のリターンが取れた1,271本です。

過去10年のリターンと直近5年のリターンから、10年前から5年前までの大過去5年のリターンを計算しました。単利計算で、年率換算です。

結果は以下です。

投信の選び方 小黒とら

横軸は大過去5年(10年前から5年前)、縦軸は過去5年(5年前から現在)のリターンです。

この図はわりと傾向が見えますね。

きれいに出ているなーって感じです。

大まかな傾向として、縦軸の過去5年のリターンが高いファンドは、横軸の大過去5年のリターンが低い(=大きなマイナス)という傾向があります。

これをどう考えるか、です。

素直に見れば、過去の実績は将来を保証しないどころか、逆だよねーとなりますね。

過去に悪かったファンドが、いまは良好なパフォーマンスとなってます。そこからの類推としては、いま良好なものはこの先悪くなるかも、です。で、悪くなったものはまた巻き返す・・・

盛者必衰であり、捲土重来ですね。


過去実績の補足


過去実績についてもう少し考えました。

大過去5年は2005年から2010年、過去5年は2010年から2015年です。

大過去に成績の悪かったファンドは、リーマンショック時に大きくやられたファンドと思われます。で、その後の相場の回復局面で盛り返したと考えられます。つまりは、リスクの大きなファンドってことでしょう。

下げるときも大きく下げるけど、上がるときも大きく上がる。そんな傾向かなと思います。

だから最近のパフォーマンスで良好なものは、リスクの高めのファンドかもしれませんね。


まとめ、のようなもの


コストについては、コストとコスト控除後のリターンにはほとんど関係がないことは気にかけてもいいんじゃないでしょうか。

コストは低い方がいいですし、高コストを奨励するつもりもありません。ただ、コストにこだわり過ぎない方が選択肢が広がっていいという考え方もできますよね。もちろん選択の手間をかけたくない人には、低コストのインデックスファンドは無難な選択になります。

過去実績については、上げ相場の時はリスクの大きなファンドが上位に顔を出します。そういうファンドは下げ相場になると下落も大きくなりそうです。

相場の局面が変わるときは、リターン・リバーサル効果に注意ですね。

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1727:

こんばんは

データを見ると投信の不都合な真実が見えますね。(笑)
本当に過去の実績は役に立たなくて、逆張りが正解というのは興味深いです。投信の複利効果つて少しあやしい感じがしますね。

(思うに自分的に一番良かった商品はは30年前の郵貯の定額預金です。あれは本気に良かった。バブル崩壊頃に初めて複利で10年後に下ろすと約2倍で、その頃にはデフレになっていた・・・あのイメージがあって今のSBI社債など全く興味が湧きません・・・どんな商品が良いかその時はわかりませんね。(笑))

2016.02.03 21:52 yazirobe777 #- URL[EDIT]
1728:

良いアクティブファンドを選ぶには、個別株投資のような分析が必要だと思います。
銘柄まで選ぶ必要はありませんけど、その一歩手前ぐらいまでの作業は必要でしょうね。

2016.02.04 08:07 Tansney Gohn #SNAM66t2 URL[EDIT]
1729:

この2個目のチャートを見た最初の印象は、大過去がプラスのファンドはその後もわりと正の相関があるけど、大過去がマイナスの場合は逆相関があるのかーと思いました。まあ、ちゃんとした運用がリーマンショックでやられたケースは多いでしょうから、と。

でも、なんかヘンだ。大過去で派手にマイナスだったファンドは、その後の局面でどれもマイナスにならなかったの?そもそもボラティリティが高い運用なんじゃないの?等々。

で、考えてみたら、これはサバイバル・バイアスの問題なんじゃないかと思い当たりました。ずっと大幅なマイナスのままのファンドは生き残れないから。さらに、一度大きく負けたファンドは、その後の局面で大きく取り戻せなければ(負けが一時的な逆風のせいであるという評価を得られなければ)生き残れないから。

たぶん、そういう要因が、リーマンショックという時期が大過去に入っていることでより拡大されたんじゃないでしょうか。

2016.02.04 16:51 エイハブ船長 #- URL[EDIT]
1730:

※1727:yazirobe777さん
投信の複利効果はあやしいですね。長期でずっと同じものを持つのがいいとは言いにくいです。
郵貯の定額預金は最高の金融商品ですね。さすが郵貯です。(^^)

2016.02.04 19:04 小黒とら #j72wRO66 URL[EDIT]
1731:

※1728:Tansney Gohnさん
そうですね。どういうファンドなのかを理解して分析する必要がありますね。

2016.02.04 19:11 小黒とら #j72wRO66 URL[EDIT]
1732:

※1729:エイハブ船長さん
第一象限には多くのファンドがあるのに、第三象限にあまりないのは、サバイバル・バイアスが影響しているかもしれませんね。
サバイバル・バイアスは悩ましい問題ですね。

2016.02.04 19:28 小黒とら #j72wRO66 URL[EDIT]

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