投信ファンドの乗り換えのメリット・デメリット

低コストの投信が出現しています。ファンドの乗り換えを検討している人もいるでしょう。

コストは高いより安い方がいいですからねー。

で、今回は投信ファンドの乗り換えの損得勘定です。


トータルで考えましょう


ファンドの乗り換えを考えるときの検討材料。

・ 販売手数料
・ 信託報酬
・ 入れ替えのタイミング
・ 税金

ノーロード投信の場合は気にしなくていいのですが、販売手数料のある投信だと、0.10%とか0.20%の信託報酬の差くらいでは乗り換えるインセンティブはあまり働きませんね。

あと、入れ替えのタイミングのリスクを負うことも、入れ替えをためらう要因になります。

手持ちの現金が潤沢な場合は、既存の投資を売るのと同じ日に、入れ替え先の投信を購入することができます。それなら基本的にはタイミングのリスクはほとんど負いません。

しかし、既存の投信を売って、そのお金が入手できた後で入れ替え先の投信を買う場合は、既存を売る日と新規を買う日が違うので、その間の価格変動リスクを負います。安く売って、高く買うリスクを負うという事です。もちろん逆もありますけど。

それが、0.10%とか0.20%の差に見合うかどうか、ですね。

これらの他、税金のことも考えないといけません。これが今回のメインテーマです。


税金の問題


さて、今日のメインディッシュである、税金の問題です。

NISAや確定拠出型年金といった非課税メリットのある口座ではなくて、ごくごく一般的な、「特定口座」の「源泉徴収あり」で考えます。年ごとの実現益や配当所得に、20.315%の源泉分離課税される口座です。

で、そういう口座で既存の投信に含み益がある場合は、税金のことも考えて乗り換えたほうがいいです。

どういうことか、具体的なケースで見ていきましょう。

登場する投信はどちらもノーロードで
投信A:いまの基準価額10,000円
投信B:いまの基準価額10,000円

投信Aも投信Bも同じ資産のインデックスファンドです。違いは信託報酬だけです。Aの方が0.10%高い(投信Bの方が0.10%安い)ので投信Bに乗り換えるべきかを考えます。


前提条件


話を単純にするため特定口座内で保有するのは投信一本だけにします。いまは投信Aです。

数年前に、基準価額8,000円×1,000口 = 8,000,000円で投資しました。

基準価額を次のように設定します。

数年前
投信A:8,000円

いま
投信A:10,000円
投信B:10,000円

1年後
投信A:8,990円
投信B:9,000円

1年後の投信Aと投信Bの違いは、信託報酬のコストの違いを反映しています。


乗り換えるケース


数年前の投資額:8,000,000円

いまの評価額:10,000,000円

乗り換えのために全売却すると、源泉徴収で406,300円を納税します。
納税額:2,000,000 × 0.20315 = 406,300円

納税後の新元本:9,593,700円で投信Bに乗り換えます。

乗り換え1年後の投信Bの評価額:8,634,330円
9,593,700 / 10,000 × 9,000 = 8,634,330円

で、ここで投資をやめて全売却すると・・・

1年後は、実現損なので納税はありません。

結果:8,634,330円


乗り換えないケース


数年前の投資額:8,000,000円

いまの評価額:10,000,000円

そこから1年後の投信Aの評価額:8,990,000円

で、ここで投資をやめて全売却すると・・・

源泉徴収で201,118円を納税します。
納税額:990,000 × 0.20315 = 201,118円

結果:8,788,882円


比較すると


今回の比較では、含み益の時に乗り換えて、下落した後で手仕舞うケースでした。

この場合は乗り換えない方がお得です。

乗り換えした:8,634,330円
乗り換えしない:8,788,882円

その差は、信託報酬料率以上の違いです。

単年度で課税関係が完結する一般的な「特定口座・源泉徴収あり」の場合です。最後の年の実現損を、翌年以降に繰り越せばいいだろう・・・

という指摘もあるかもしれませんが、もう投資しないとか、数年間ずっと相場が低迷するとか・・・そういう事まで考えると話が拡散するので、ひとつのケースとして今回のケースをとらえてください。


まとめ、のようなもの


今回は投信の乗り換えを検討しました。

で、乗り換えるときは、トータルで得するかどうかを考えてから乗り換えたいですね。

あくまで一つの例です。

では、よい週末を!

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1406:

こんばんは

流れ的にはSMT→eMAXIS→EXE→ニッセイ→たわら?でしょうか
手数料下げ競争は熾烈ですね。
個人的にはSMTかeMAXISを持っていて乗換はしないと思います。
今のポジションを整理して最初から始めるなら信託報酬は考慮してニッセイあたりでしょうか。
信託報酬も大事ですが資産規模や安定性も重要だと思います。
まあ、信託報酬が一番安いのは現金なのですが?(笑)

2015.12.04 22:51 yazirobe777 #- URL[EDIT]
1408:

※1406:yazirobe777さん
手数料下げが競争になると体力勝負になりますね。
資産規模や安定性も重要ですね。乗り換えは単純な手数料比較だけでは踏み切れないですね。
信託報酬が一番安いのは現金ですね。(笑)

2015.12.05 16:49 小黒とら #j72wRO66 URL[EDIT]

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