金融に関する5つのテスト問題

S&Pがグローバル・ファイナンシャル・リテラシー(金融知識・判断力)を調査したというニュースがありました。[外部記事]

調査に使われたテスト問題は基礎的な問題です。

今回は、金融リテラシーについて


問題は5問


問題を引用します。

問1:100ドルを借りたとして、返す額は「105ドル」と「100ドル+金利3%」のどちらが安いか。

問2:向こう10年で物価が2倍になると仮定する。所得も2倍になるとしたら、10年後の購買力は今より低い、同じ、高い、のどれか。

問3:あなたにお金があったら、1つの事業や投資先に投資するのと複数の事業や投資先に分散するのとどちらが安全か。

問4:銀行に年間金利15%で2年間お金を預けた時、2年目の利息は1年目よりも多いか、同じか。

問5:貯蓄預金口座に100ドルを入れ金利が10%の場合、全く引き出さなかったとしたら5年後の残高は幾らか。150ドル超、150ドル、150ドル未満から選べ。


さてどうでしょう。

問4と5は1問とカウントして、4問中3問正解なら合格だそうです。

答えはすぐ次に続きます。


回答編1-3


回答編です。

問1:100ドルを借りたとして、返す額は「105ドル」と「100ドル+金利3%」のどちらが安いか。


答1:「100ドル+金利3%」の方が安い。

「100ドル+金利3%」は、「100+100×0.03=103ドル」だからです。


問2:向こう10年で物価が2倍になると仮定する。所得も2倍になるとしたら、10年後の購買力は今より低い、同じ、高い、のどれか。


答2:同じ。

所得と物価の関係で購買力を考えます。


問3:あなたにお金があったら、1つの事業や投資先に投資するのと複数の事業や投資先に分散するのとどちらが安全か。


答3:複数の事業や投資先に分散するのが安全。

リスクが分散されるので安全性は高まります。


回答編4-5


問4:銀行に年間金利15%で2年間お金を預けた時、2年目の利息は1年目よりも多いか、同じか。


答4:多い。

1年目の利息は、元本100ドルに対して、100×0.15=15ドル
2年目の利息は、元本115ドルに対して、115×0.15=17.25ドル

複利の効果です。


問5:貯蓄預金口座に100ドルを入れ金利が10%の場合、全く引き出さなかったとしたら5年後の残高は幾らか。150ドル超、150ドル、150ドル未満から選べ。


答5:150ドル超。

計算式は、100×1.10^5=161.05ドルです。


国際比較における日本


S&Pのオリジナルから図を拝借します。

399_financial_literacy.png

日本はG7の中ではイタリアの上、その他5か国の下です。

上位5か国からは意外と水をあけられてますね。


マジメな日本人?


日本人の金融リテラシーって、感覚ではもっと高いように思えるんです。

で、考えたのですが、問2と問3あたりは、ひっかけ問題と思って考えすぎた人も多いかもしれません。回答の選択肢には「don’t know(わからない)」、「refused to answer(答えない)」という項目もあるので、こちらを選んだ人が多いのかも。

たとえば問2の場合、資産価値も考えて、いまある預貯金が目減りするかな、いや金利が示されてないと何とも言いようがない・・・この情報だけじゃ答えようがないね。

問3の場合、リスクは分散した方がいいのは知っているけど、安全な1つの事業に投資する方が、危険な複数の事業に投資するより安全だし・・・この情報だけじゃ答えようがないね。

だから、「refused to answer(答えない)」だ!

みたいな。

もしかしたらそういうことも影響しているかもしれません。そうだとしたら、金融知識の考察ではなく、選択バイアスという文化論として考えてみるのも面白そうです。


まとめ、のようなもの


今回ご紹介した金融リテラシーの問題は、金利の計算、インフレーション、リスク分散、複利計算の4分野です。

わりと基本的な問題ですね。

余談ながら、金利3%とか、物価と所得が2倍とか、年15%の複利とか、景気のいい数字が多いのは新興国も含んでの調査だからでしょう。

それにしても年15%の複利はうらやましい想定です。

では、よい週末を!(^^)/

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1343:

まさに問い2で間違えちゃいました!
所得が倍になるようなインフレなら、それまでに積み立てた預貯金が実質目減りするので、購買力は減ると思ってしまいました。
そうじゃなくて単に所得だけの比較なんですね。

2015.11.22 00:21 招き猫の右手 #- URL[EDIT]
1348:

※1343:招き猫の右手さん
問い2は引っかけ問題のように思えますよね。深読みしちゃうのは日本の学校教育(テストのありかた)の影響かもしれませんね。(^^;
金融知識の問題というより、文化的な要素が大きいんじゃないかなーと思ってます。

2015.11.22 15:44 小黒とら #j72wRO66 URL[EDIT]
1351:面白いですね

ファイナンシャル・リテラシーテストって言われただけで、高度な問題に違いないと思ってしまいます。
問1は小学校の算数の問題?と思うと、まさか何か落とし穴が?と不安が…。
貯金の利息は、単利と複利の記載がない!。意味を深く読み取るべき仕掛けがどこかにあるのか?と思ってしまいました。
問2は最近、物価が給与上昇より上がって…と取り沙汰されているので、これかと思いましたが、経済に関心がない人はピンとこないでしょうか。

ところで以前、銀行金利の「3ヶ月物金利2%(年利)」とかを…3カ月で2%の金利!いいなあこれ、と思っていました。かなりの期間。
説明が記載されていたか覚えていませんが、今でも小さく説明してませんかね。
でも当時、読んでも意味が理解できなかったかも…。金利は高いのがいいに決まってる!と信じていたから。

2015.11.24 17:06 みずほ #- URL[EDIT]
1353:

※1351:みずほさん
コメントありがとうございます。
問題の裏を読んでしまうのは日本の教育の悪弊かもしれませんね。国別の結果は金融のリテラシーを素直に反映していない気がします。
「3ヶ月物金利2%(年利)」は、分かりにくい表記ですよね。投信を買ったら適用される金利だったりすると、販売手数料の分マイナスだったりして、それこそ裏を読まなきゃいけないですね。

2015.11.24 20:11 小黒とら #j72wRO66 URL[EDIT]
1355:

性格歪んでいるのか、すべて悩んでしまいました^^
問い1は、返却する期限が書いて無いのはやっぱり、1年以内に返す場合と、2年後以降に返す場合でひっかけるためかとかw
問い2では、消費者物価は実際の消費額を等身大で反映していなかったけど、どちらの額が大きいんだろうとか
問い3は、投資先がどんな分野(たとえばアメリカ国債単独とエマージング株複数)かで分散効果比較困難だからとか^^
問い4と5は、複利なんだろうか?税金どうなっているのかと悩んでしまって。
どうも、夜中に目が覚めて、ブログ読むのは、間違いの元なのかもしれませんwww

2015.11.25 04:21 いろいろでセカンドライフ #- URL[EDIT]
1359:

※1355:いろいろでセカンドライフさん
私もけっこう悩んでしまいました。^^
書かれていないことまで考えて答えを出そうとするのは、やはり日本のテストの文化なのかなーと思います。出題者の裏を読む・・・みたいな。
冬の夜長、ブログを読むのもいいと思いますよ。

2015.11.25 14:27 小黒とら #j72wRO66 URL[EDIT]

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