高コストの投信はダメ、低コストの投信がいいというのは誤解では?

低コストの投信を選ぶのがいい。

初心者向けの本やウェブ記事では定番のアドバイスです。

期待リターンとリスクが同じファンドの中から選ぶなら、低コストの投信がいいというアドバイスに同意します。ただ、やみくもに低コストの投信がいいとは言えないと思います。

今回は、コストとリターンの関係について


対象を広げたとき


同じリスク・リターンが期待できるファンドの中から選ぶなら、低コストの投信を選ぶのがいい。それは合理的な考え方です。

でもね、と。

日本には5,000本もの投信があります。その中から選ぶとき、低コストの投信の中から選びましょうとか、高コストの投信は投資しちゃいけません、というのは的確なアドバイスとは言えないでしょう。

あ、

誤解の無いように言っておくと、私は高コストの投信がいいと主張するつもりはありません。でも、低コストだからいいとも思ってません。


実際に見てみましょう


長期投資を想定して過去10年のデータで見ましょう。

追加型投信で10年以上のトラックレコードのある1,072ファンドが対象です。およそ5,000のファンドを対象にして、10年のデータが取れたのが1,072ファンドだったので、網羅性は十分でしょう。

結果は以下です。

投信のコスト 小黒とら

横軸が実質の信託報酬料率、縦軸が年率のリターンです。リターンは基準価額ベースなのでコストを負担した値です。

これを見ると、

コストとリターンの間には、なんも関係ないよね。

という結果です。


過去5年で見ると


過去5年で見ても同じです。こちらはファンド数が2,307本です。

投信のコスト 小黒とら

こっちも

コストとリターンの間には、なんも関係ないよね。

という結果です。


どう考えるべきか


少なくとも上の2つの結果からは、コストとリターンの間には関係がないと言えます。

高コストの投信を選んだらダメなわけでも、低コストの投信を選んだらいい結果が得られるわけでもありません。

高ければ悪い、低ければ良いとは決められないってことです。

くどいようですが・・・

私が言いたいのは、「高コストだから悪いとは決めつけられない」ということです。高コストがいいと言っているわけではありません。

コストの高低とリターンの高低には相関関係がないんだから、両者を関連付けて話をしてもあまり意味がないでしょう。


投資するなら


人によって考え方は違うと思いますが、

私は、
1. いま投資するのにいい時期なのか、投資を減らす時期か(タイミング)
2. どれに投資するのがいいか、どれを優先的に売るか(投資対象の選択)

に気を配ります。

コストは・・・

正直なところ、あまり気にかけません。

無駄なコストは払いたくありませんが、コストを最優先することで投資判断が影響を受けるのは避けたいんです。


まとめ、のようなもの


同じリスク・リターン特性のファンドの中から選ぶなら、コスト優先でいいんだと思います。

でも、投資対象を広げて、リスク・リターン特性の異なるファンドの中から選ぶときは、それほどコストに囚われなくていいんじゃないかなーと思います。

少なくとも、過去のデータ(2つのスナップショットだけですけど)を見る限り、コストとリターンの間には関係は見られなかったのですから、コストに見合うリターンが得られそうなら投資してもいいんじゃないでしょうか。

で、誤解の無いように・・・

私は全体として高コストの投信を擁護したり、すすめたりしているのではありません。

高コストの投信を書類選考で落とさないで、ちゃんと中身を見てあげたら、ってことです。意外にいいものもあるかもしれません。

あまりうまい例えじゃないかな・・・ (^^;

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2015.10.31 20:23 # [EDIT]
1216:

高コストにはそれなりの理由があると思うので
私もすべてが悪いとは思いません
ただ投資信託も選択肢がたくさんありすぎて
同じリスク・リターン特性のファンドの中からも
どれを選べばいいのか迷ってしまいます
また投資のタイミングを考えたら
今は本当に難しいですよね
でもとらさんの検証結果をみたら
「なんでもいいじゃん」と思ってしまいます(-.-)

2015.10.31 21:38 ともみ #- URL[EDIT]
1217:

こんばんは
コストはリターンと関係はないのですが、手数料が高ければりターンを期待するものしかたないでしょう。低コストを選ぶのもある意味、合理的でしょう。
低コストあり気は日本の投信のコストがやや高いからですが、結局はコストを吸収しないとリターンはないので、おっしゃるように決してコストだけ考えれば良いわけではないですね。あらおかし・・・
自分は高コストを払ってもハイリターンが好きですけど(笑)
この辺は好みの問題と思います。



2015.10.31 22:45 yazirobe777 #- URL[EDIT]
1218:

実は高コスト投信をそこそこ持っているんですけど、せっかくそういうものを持ったらしっかりリターンが出ているときに手放したいです。
インデックス投信の中でならしっかりコストを吟味して0.01%でも安いものにしますね。

2015.11.01 00:45 招き猫の右手 #- URL[EDIT]
1219:是非とも

> 私は、
1. いま投資するのにいい時期なのか、投資を減らす時期か(タイミング)
2. どれに投資するのがいいか、どれを優先的に売るか(投資対象の選択)
に気を配ります。

是非ともタイミングと銘柄選びをうまくやりぬいて良い成績をたたき出して、貴ブログで公表してください。

期待しております。

2015.11.01 08:23 WATANKO #iMK0FLrs URL[EDIT]
1220:

何に投資をすれば、資産が伸びるか!ということを一番に考えるなら、コストの影響は低いと思っています。
コストの高い投資信託をして、まして毎月分配ばかりやってきた私ですら、50%の利益を8年くらいでたたき出しています。今唯一残しているリートは、5年半で約2.2倍です。結局、どのようなものをどのタイミングで購入するかが大事で、コストなんかその後で考えても大丈夫だろうと。
大きく投入できる資産を用意し、これから伸びるだろう(私の場合は、リートに大きくかけました)と思われる金融商品に投資をするのが一番。その伸びるだろうは、タイミングに大きく影響を受けますしね。

コスト至上主義(コストしか見えないし考えない)人から、負け惜しみのような批判出てくるかもしれませんが、がんばってください。彼等は数値が見えているようで、見えていないと思うときがあります(コストという1つの数値だけで見たって仕方なかろうに)。結局は、トータルリターンでの評価が一番重要だと思います(コストが0%だけどマイナス運用の金融商品をどうおもうか!?に、それでもいいという人がいたら議論が成り立ちませんからね)。

なお、私もこの手の記事を書こうと思って、挫折したことがあります。情報の収集が上手くできなかったからですが。大変参考になるとともに、お疲れ様でした^^

2015.11.01 09:13 煙々 #- URL[EDIT]
1221:

※1215のコメントをくださった方へ
コメントありがとうございます。
まったく同感です。(^^)

2015.11.01 21:20 小黒とら #g3llmh5E URL[EDIT]
1222:

※1216:ともみさん
「なんでもいいじゃん」と思っていいんだと思いますよ。
高コストで失敗するとも、低コストで成功するとも言えないのだから、気に入った投信を気に入ったタイミングで売買すればいいと思います。(^^;

2015.11.01 21:25 小黒とら #j72wRO66 URL[EDIT]
1223:

※1217:yazirobe777さん
こんばんは。
そうですね。好みの問題だと思います。バラエティがあるのが日本の投信の特徴なので、その中から個人の選好に合わせて選べばいいんだと思います。ファンドの中身とコストが見合うならそれでいいと思います。最終的には投資家の選択に行きつくのかなと思います。

2015.11.01 21:36 小黒とら #j72wRO66 URL[EDIT]
1224:

※1218:招き猫の右手さん
利食い千人力ですね。プラスで終われるのが一番です。
インデックス投信なら差はあまり出ないでしょうから、コスト優先で選ぶのは合理的ですね。

2015.11.01 21:38 小黒とら #j72wRO66 URL[EDIT]
1225:

※1219:WATANKOさん
コメントありがとうございます。

2015.11.01 21:40 小黒とら #j72wRO66 URL[EDIT]
1226:

※1220:煙々さん
リターンとコストのバランスですね。「結局、どのようなものをどのタイミングで購入するかが大事で、コストなんかその後で考えても大丈夫だろう」という意見は同感です。影響度の大きさでは、コストよりはリターンですね。
データを取るのは意外と手間取りました。でもやってよかったです。

2015.11.01 21:45 小黒とら #j72wRO66 URL[EDIT]

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