複利を味方にしましょうって言うけれど・・・ できるんですか?

言うのは簡単だけど、行うのは難しいことってありますね。

複利についてもそうです。

複利は、長期で運用すればするほど得になるとか、早いうちから投資をした方がいいとか、ちょっとの違いが大きな違いを生むとか・・・

今回は、複利について

相変わらずのお話ですみません。でも、複利効果を過信しない方がいいと思うから、また取り上げます。(^^;


長期の複利効果


元利金について、単利だと直線的に増えていくのに対して、複利だと曲線で増えていきます。

収益が収益を生んで、ある時期からぐぐぐーっと勢いを増します。

たとえば、日経ウェブ記事の「おひとりさま女性、『複利を味方』で明るい老後」にあった例を使って、グラフを作るとこんな感じです。

複利効果 小黒とら

35歳から65歳までの30年間、毎月24,000円で積み立てたときの試算です。

想定利回りは、年5%の複利です。

5%の複利!しかも30年!

その想定については、最後にまた振り返るとしましょう。


長期投資にはリスクもあります


35歳から30年間の投資。

毎月24,000円を投資して、累積元本は864万円です。日経記事との違いは誤差の積み重ねです。あまり気にしなくて大丈夫です。

さて、その864万円が2,000万円になるのが、年5%の複利計算です。

あのね、と。

元手が864万円で、出来上がりが2,000万円です。

ちょっとバラ色の想定ですね。

ま、それはいいとして、ちょっとミスリードかなと思うことがあります。


ミスリードじゃないかなー


気になるのは「長期の方がいい」ってことです。

日経記事の中では、資産アドバイザーの言葉として「複利は期間が長いほど有利。早く始めれば毎月の積立額が少なくてすむ」とあります。

あのね、と。

定期預金の元加計算のように、確定的に複利で運用できる商品ってあるのでしょうか

年5%で。

5%で複利計算って、想定するのは簡単だけど、現実的なの・・・

ってことです。

画餅は食べられません。


ちょっとした試算


複利でぐぐぐーっと積み上がる曲線じゃなくて、リスクの曲線も見ておきましょう。

ちょっとした試算です。

複利効果 小黒とら

日経ウェブ記事の通りの前提で、青線は35歳から30年間、毎月24,000円を積み立てたとき。赤線は50歳から15年間、毎月75,000円を積み立てたときの分布です。

リターンは年複利で5%です。リスクは年率20%

投資の試算をするときは、リターンだけでなくリスクも考えて、出来上がりの分布で見るべきです。ご自身で分布を計算するのは面倒だと思うので、資産アドバイザーやFPに相談すればやってくれると思います。

さて、この図で見ると

青も赤も期待値は2,000万円で同じなんですけどね・・・

分布はだいぶ違いますでしょ。

2,000万円達成の可能性が高いのは、50歳から15年間、毎月75,000円を積み立てたケースです。若いうちは貯蓄に励んで、ある程度になってから投資に踏み込んでもいいという考えもできますね。

若いとか年を取っているとかは抜きにして、超長期でリスクを取らなくてもいいでしょ、という考えもありです。


まとめ、のようなもの


大事なことです。

30年間、毎月24,000円を積み立てる運用と、15年間、毎月75,000円を積み立てる運用では、期待値は同じだとしでも、投資の性質は違うんです。

それを一律に比較して、投資は早い方がいいとか、長期で複利で・・・と言うのは、ちょっと乱暴かなーという気がします。

で、最初の方に触れた「年5%で30年」の想定ですけど、こう考えてはいかがでしょう。

日経平均が20,000円で、配当利回りが1.5%だとします。配当落ちを考えるとキャピタルゲインは年3.5%としましょう。

日経平均が、年3.5%のキャピタルゲインで30年間・・・

20,000×1.035^30 = 56,000円

30年後の日経平均が56,000円!

どうですか?

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1178:

30年後の日経平均が56,000円!
ひえ~!!
まったく現実的でない数字です(>_<)
だいたい年5%の利回りからして現実的でない!!

2015.10.24 21:40 ともみ #- URL[EDIT]
1179:

35年後にバブル崩壊やリーマンショックのような事件がおきたら35年間が無駄になってしまいますね。投資=儲かるという前提で話をしてる人は頭がおかしいのでは?といつも思っています。
日本政府が借金まみれで破綻するから海外投資だという人もいますが、海外の金融会社と直接取引するならまだしも、結局は日本国内の金融機関を通じで取引を行うため、日本政府が破綻するような状況になった場合、相当国内も混乱するでしょうから海外に投資する窓口の金融機関が安泰だとはとても思えません。そういったリスクも考えず、日本が破綻した場合のリスクヘッジで海外投資とか言ってる人もどうかと思いますね。

2015.10.25 01:08 Get's Brothers #- URL[EDIT]
1180:

定期預金のような投資先で複利計算をするのは分かるのですが、上がるも下がるも確定されていない投資先において複利と言われると非常に違和感があります。
これって、願望があるから、そういう記事となるのでしょうかね?世の中には、5%より上で見積もる人もいるようです。「月5万円で1億円貯めよう」のキャッチフレーズを思い出しました^^;;

2015.10.25 02:34 煙々 #- URL[EDIT]
1181:

日経については日経平均トータルリターンインデックスを参考にしたらいいかもしれません。

今は指数が2万8千程です。

日経平均が30年後5万6千円。全然不可能な数値じゃありません。

他国は指数が配当なしで30年間で5倍になったところ(例えばMSCIスイスとか)もあります。
配当ありだと16倍。年複利10%です。

日本を基準に考えると、複利5%は難しいですが、世界には目指せるところもあります。

バブル崩壊後の最高値を未だに更新できない日本が異常だっただけです。

2015.10.25 05:05 ニシ #- URL[EDIT]
1182:たしかに

確定的に福利成長できる会社も国家もないので
確定的に複利運用できる商品というのもないですよね
元本保証も同じ類の言葉のマジックのように感じます


2015.10.25 07:43 消費しないピノキオ #0bEIyvWM URL[EDIT]
1183:

※1178:ともみさん
30年間、コンスタントに5%の利回りを想定するのって、ちょっとどうかなーと思いますね。

2015.10.25 14:12 小黒とら #j72wRO66 URL[EDIT]
1184:

※1179:Get's Brothersさん
コメントありがとうございます。
投資の最終局面で大きな下落に見舞われると、それまでの月日が無駄になることはありますね。
リスクを考えたうえでの投資が大事ですね。

2015.10.25 14:17 小黒とら #j72wRO66 URL[EDIT]
1185:

※1180:煙々さん
そうなんです。マネー雑誌やウェブ記事は、リスク資産に安易に「複利」を持ってきますね。違和感あります。
月5万円で1億円貯めようというの、ありましたね。^^;

2015.10.25 14:24 小黒とら #j72wRO66 URL[EDIT]
1186:

※1181:ニシさん
日経平均トータルリターンインデックスの情報ありがとうございます。
世界に目を広げると、年率5%かそれ以上で成長する市場はあるかもしれませんね。ただ、気になる点を述べるとすると、世界的に成長率が低下気味ですし、インフレ率も低下気味です。この先の30年を見込んだとき、投資の想定として年率5%のリターンを見込むのが妥当なのか・・・ これをテーマにすると議論が盛り上がるかもしれませんね。(^^;

2015.10.25 14:34 小黒とら #j72wRO66 URL[EDIT]
1187:

※1182:消費しないピノキオさん
複利を計算できる前提は、再投資利回りが変わらないことだと思うのです。その前提をすっかり抜いて、複利計算しているのが気になりました。

2015.10.25 14:37 小黒とら #j72wRO66 URL[EDIT]
1189:

小黒さん、はじめまして。

質問させて下さい。
上記例だと、累積投入額が30年864万、
15年1350万と、投入額に486万もの差が
あり、投入額が多いのだから、2000万に
到達する可能性も高くなるんじゃないの??と直感的に
思ってしまうのですが、
これを15年864万(48000円/月)とした
場合はどのようになるのでしょうか?
ご教授お願い致します。

2015.10.25 22:26 負け組凍死家です #- URL[EDIT]
1190:

※1189:負け組凍死家ですさん
はじめまして。コメントありがとうございます。
「投入額が多いのだから、2000万に到達する可能性も高くなるんじゃないの?」という理解はその通りです。

15年864万の場合、30年864万円よりは期待値が低くなります。15年864万の期待値は1,290万円です。中央値は1,130万円になります。30年864万円との比較で分布を作りましたのでご覧ください。
http://blog-imgs-84.fc2.com/i/n/v/investoronline/372_simulation_1189.png

2015.10.25 23:02 小黒とら #j72wRO66 URL[EDIT]
1192:

返信ありがとうございます。
世界的な低インフレ時代は20世紀と比べるとパフォーマンスは落ちるでしょう。

私も、過去を見れば年率10%が可能だった数値があったとしても今後の想定リターン5%とするのはかなり高い数値だとは思っています。
一応株式5%、債券1%くらいを目安にしていますが、今後はさらに期待値は下がるかもしれませんね。
世界経済が右肩上がりに推移するという前提が通じない可能性も考慮する必要はありますね。

少なくとも日本の場合は国債償還のために円を一貫して価値を下げ続ける必要があるので株式にはインフレヘッジ+配当程度のリターンは期待していいと思います。

2015.10.26 06:55 ニシ #- URL[EDIT]
1194:

日経平均3万円台を見てますから
当時は、日経平均10万円台も近い将来やってくる
なんてことが真面目に言われていましたから。

なんにしても、現在の経済情勢でも、3%超えの利回りを保証するなんて、年金はすごいなぁと。
まぁ、将来、修正が必要でしょうけど・・

2015.10.26 18:43 いろいろでセカンドライフ #- URL[EDIT]
1195:

※1192:ニシさん
そうですね。世界経済の右肩上がりが通じない可能性も考慮に入れた方がいいですね。少なくとも新興国を含めて成長率は鈍化傾向だと思いますので。
インフレヘッジとしての株式投資はありですね。

2015.10.26 20:32 小黒とら #j72wRO66 URL[EDIT]
1197:

※1194:いろいろでセカンドライフさん
年金はすごいですよね。さすが国営だけの事はあります。
マイルドなインフレをなんとか起こして、それなりに上手く回ってくれればいいなーと思います。

2015.10.26 20:38 小黒とら #j72wRO66 URL[EDIT]
1198:お返事ありがとうございました

お返事ありがとうございます、さらにわざわざグラフまで
作成して下さり大変ありがとうございました。

作って頂きましたグラフは、
期待値は15年物が小さいが、最頻値のx軸はどちらも
同じくらいでy軸の%が15年物の方が大きい
というグラフの読み方でよろしいでしょうか?

ここで新たに、
では、「運が±ゼロ」の地点はどこなのか?
という疑問が湧いて来てしまいました。
期待値なのか、中央値なのか、最頻値なのか、
それとも他の別の地点なのか?
私の直感では最頻値かなぁ??と思ってしまうのですが、
どこの地点なのでしょうか?

2015.10.26 20:47 負け組投資家です #- URL[EDIT]
1199:

※1198:負け組投資家ですさん
グラフの読み方はその通りです。
「運が±ゼロ」の地点は考え方が難しいのですが、直感的には最頻値ですね。一発勝負なら「一番起こりやすい水準に落ち着いた」というのが最も起こりやすい事で、そうであれば「運が±ゼロ」だと思いますので。
これが、30年の勝負を1万回繰り返す(30万年生きる)とすれば、「運が±ゼロ」の地点は期待値で考えていいんだと思います。
興味深いテーマですね。(^^)

2015.10.26 21:00 小黒とら #j72wRO66 URL[EDIT]

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