リスク許容度って何ですか?

Q:リスク許容度ってなんですか?

とら:まあ、いろんな意味に使われる用語です・・・

ということで、今回はリスク許容度について考えました。


本来のリスク許容度


リスク許容度という言葉は、使う人によってニュアンスが違います。

まずは現代ポートフォリオ理論の延長線上で考えてみましょう。ポートフォリオ選択(資産配分計画)の問題です。安全資産を考えなければ、リスク資産だけからなる資産配分計画のうち、投資家のリスク選好に合わせて最適なポートフォリオを作ることになります。

リスク選考に合わせて・・・のときにリスク許容度が関係します。

リスク許容度とは、効用関数(U)におけるリスク回避係数(λ)と同じことであって、リスクに対してどのくらいの重さを置くかということです。

ちなみに、効用関数(U)は以下の式で表せます。

U = E(r) – λ・σ^2

効用関数は、期待リターンから「リスク回避係数(λ)×分散値」を引いたものです。「λ」(ラムダ)の値が大きい人ほどリスク回避度合いが高いことになります。

それで、ポートフォリオの選択問題としては、効用関数が最大となるようなリスク・リターンの組み合わせを選択することになります。


ふ~ん、そうなの・・・


理屈っぽい話ですね。

で、問題は、どのくらいのリターンと、どのくらいのリスクが自分にとって最適なのかを数字で把握できる人はほとんどいないってことです。

FP:あなたの「λ」はいくつですか?

投資家:0.5です。

FP:そうですか。じゃぁ・・・

なんて会話は不自然ですよね。

で、結局のところ、期待リターンとリスクのバランスからリスク許容度を語るのではなく、「このくらいの損失なら耐えられる」という用語として、「リスク許容度」を使ってることが多いのではないでしょうか。

それなら、リスク許容度ではなくて、「損失耐久度」って名称にした方がわかりやすいですね。


ケーススタディ


具体的な事例で、損失耐久度について考えました。

2007年3月から毎月末、5万円をドルコストでバランスファンドに投資したとします。

2015年の8月末までの102か月で累積投資額は510万円です。8月末の基準価額で評価すると752万円ほどになっているので、これまでのところは成功しています。

323_risktolerance_001.png

こんな感じですね。

ここ数年のアベノミクス相場で利益が乗ってます。

まあここまでは順調。問題はこの先。


損失耐久度


私の損失耐久度を100万円とします。

○○%までなら耐えられる、ではなく、○○万円までなら耐えられる、とした方が管理しやすいです。

さて、長年コツコツ積み立ててきて、私の「損失耐久度」はどう変化したでしょう。

昔もいまも、100万円がリミットなのは変わりません。

でも、相場の変動に対する感応度は上がってます。ちょっとしたブレに影響されやすくなってます。

どういうこと?


市場変動に対する感応度


毎月コツコツ積み立てるということは、毎月リスク量が増しているということです。

でも、損失耐久度が100万円で一定だとすると、基準価額の下落に耐えられるのは以下の図のようになります。

323_risktolerance_002.png

これまでに投資した分の評価額が200万円くらいなら、基準価額が50%下落しなければ100万円のリミットにタッチしません。

でも、750万円になると、14%の下落で100万円の損失になるのです。

累積の投資額が増えるほど、下落率に対する耐久度は低くなります。


まとめ、のようなもの


損失の管理は下落率ではなく、具体的な金額で把握した方がわかりやすいです。

損失耐久度を金額で定めた場合、リスクを積み上げていけばいくほど、市場のショックには弱くなっていくのです。

積立投資をする場合、リスク量は毎月増えてきますが、損失に耐えられる限度額って、それに応じて増えるわけじゃないと思います。

損失に耐えられる額がいくらか。そこに至るのは保有資産が何パーセント下落した場合か。

いまのタイミングで、それを考えてみてもいいかもしれませんね。

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888:

どうもピンと来ませんね。

200万円しか持ってない人にとって100万円は大金ですが、一億円持ってる人にとっては誤差のようなものです。

積立総額が上がるとやはり損失許容額も上がるのではないでしょうか。

パーセントで考えるのが合理的だと思いますが…

2015.09.03 19:47 さいもん #- URL[EDIT]
889:

こんばんは

積み立てて行けば下落による額は確かに大きくなりますね。
(昔、デビルマンというアニメで主人公が巨大化すると傷が大きくなり痛みが激しくなるシーンがありましたがそんな感じでしょうか?)
今回の下落でも資産規模が大きいと「家」が「車」が買えた…みたいな話になるようですから・・・
同じ、リスク割合でも資産規模が大きくなっていくと、
暴落には精神的に耐えがたいと思います。
リスク資産は資産規模が大きくなったら抑えて行くのが吉で、幾らまで失っても良いというポイントは会った方が良い気がします。

2015.09.03 20:55 yazirobe777 #- URL[EDIT]
890:

※888:さいもんさん
そうですね。興味深い指摘です。
金額で把握した方がしっくりくる人もいれば、パーセントで把握した方がしっくりくる人もいると思います。どちらもメリット・デメリットはありますから。

ポイントは「積立額が大きくなるにしたがって、それと比例するように損失許容額も大きくなるか」という点だと思います。
200万を持ている人が100万やられたら痛いですが、1億円持っている人が5000万円やられたら、もっと痛いかも。同じ50%のやられですが、5000万円ロスの方が落ち込むと思います。
ただ、どちらが正しいということでもないので、自分に合ったやり方でとらえればいいんだろうと思います。

2015.09.03 21:23 小黒とら #j72wRO66 URL[EDIT]
891:

※889:yazirobe777さん
こんばんは。
デビルマン、懐かしいです。すべてを捨てて戦う男・・・

そうですね。投資している金額が大きいと暴落時に精神的な落ち込みも大きいですね。下落率と下落額って、脳内での認識が違うような気がします。

2015.09.03 21:30 小黒とら #j72wRO66 URL[EDIT]

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