ポートフォリオのリバランスは必要か

Q. 定期的に資産配分の見直し(リバランス)をやった方がいいの?

とら:どっちでもいいです。(-_-;

今回はリバランスについて


ポートフォリオのリバランスとは


ポートフォリオのリバランスとは、資産配分のズレを当初の計画に戻すことです。

資産間のリターンの違いにより、だんだんと時価ベースの組み入れ比率が当初の計画から外れていきます。たとえば、今のように株式市場に勢いがあるときは、株式のウェイトが大きくなっている人が多いと思います。

で、リバランスとは、変動した時価ウェイトを当初に計画したウェイトに戻すことです。

上昇局面では、上昇の大きかった資産を売って、上昇の小さかった資産を買います。下落局面では、あまり下落しなかった資産を売って、大きく下落した資産を買うことになります。


リバランスをした方がいい場合、しない方がいい場合


株式市場が好調で時価ベースの株式の比率が高まったので、株式の一部を売って債券を買ってリバランスしたとします。

それで、リバランスの後、つまり株式の一部を売った後、
1. 株式の上昇トレンドが転換して、リバランス後に株式が下落した
2. 株式の上昇トレンドが続いて、リバランス後にさらに株式が上昇した

このケースでリバランスの効果を考えると

1. リバランスしてよかった
2. リバランスしない方がよかった

となりますね。

リターンの観点でリバランスがうまくいくかどうかは、その後の相場次第です。


リスク管理の観点からのリバランス


相場の調子がいい時は国内株式や外国株式といったリスク資産が大きく上昇するので、ポートフォリオの中でリスクの大きな資産の比率が高まります。

そこで、ポートフォリオのリスク水準を一定に保つためにリバランスをしましょう、という考え方があります。

教科書的にはその通りです。

でも、リバランスをしても、ポートフォリオのリスク(標準偏差)はそれほど大きくは変化しないのが実情です。手元計算で年率10.3%のリスクが、うまくいったケースで9.9%に低下するくらいです。

リスク管理の観点でリバランスの効果はそれほど期待しない方がいいでしょう。


リバランスの頻度、具体例


(面倒なら読み飛ばして、「まとめ、のようなもの」に進んでも大丈夫です)

過去10年のデータで具体例を見てみましょう。2005年6月から2015年6月までです。

資産配分の基本計画はGPIFを手本にしました。国内株式25%、国内債券35%、外国株式25%、外国債券15%です。

それぞれの資産のインデックスファンドに投資することにします。具体的には以下のファンドです。
国内株式:DIAM国内株式インデックスF
国内債券:三菱UFJDC国内債券インデックスファンド
外国株式:野村外国株式インデックスF(確定拠出年金)
外国債券:DCダイワ外国債券インデックス

この条件で、
リバランスをしない、1年毎にリバランス、2年毎にリバランス、3年毎にリバランス、4年毎にリバランス、5年毎にリバランス、ウェイト乖離に閾値を置いてリバランス、の7種類で試算しました。

ウェイト乖離に閾値を置いたリバランスは、国内株式または外国株式のウェイト(ともに基本ウェイトは25%)が、30%を超えた場合か20%を下回った場合にリバランスを実施します。

結果は以下です。

リバランス 小黒とら

リスク・リターンをプロットしたものが以下の図です。

リバランス 小黒とら

リバランスの効果は多少見られます。

では、1年毎がいいのか、2年毎がいいのか、ですが・・・

それについての正解はありません。相場次第です。

以下の図は、当初100万円で運用した10年後の試算です。

リバランス 小黒とら

リバランスを実施しないケースで158万円。
1年毎のリバランスなら166万円、2年毎のリバランスなら172万円と改善していきます。でも、3年毎のリバランスなら162万円、4年毎のリバランスなら161万円と2年毎のリバランスに比べると悪化します。

どのくらいの頻度でリバランスするのがいいかは、相場次第のところがあります。


まとめ、のようなもの


リバランスが効果を発揮するのは、その後の相場次第ですし、リバランスによるリスク軽減効果はそれほど大きくないです。

どのくらいの頻度でリバランスするのがいいかも、相場次第です。

ですから、○年ごとにとか、年に○回とか、誕生日のときに・・・とか、そういう定期的にリバランスを行うのは、それほど合理的な理由があるわけじゃありません。

ということで、あまりリバランスに神経質にならなくてもいいでしょう。気が向いた時にやればよくて、気が向かなければやらなくてもいいし、って感じですね。

ただ、私としては、ここ数年の相場上昇でリスク資産のウェイトが高まっているのなら、利食いでも、リバランスでも、言葉はどうであれ、資産の一部を売っておいてもいいのではと思います。

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711:

こんばんは。
ものすごくわかりやすかったです!
『長い時間の中の一瞬を切り取って、ポートフォリオの配分を調整したところで、なんの利点があるのやら?』
と漠然と思っていたのですが、なるほど、喉に引っ掛かっていたお餅がストンと落ちた感じです(笑)
私は利食い派で参ります!

お知らせ
ブログの拍手ですが、私が前記事にて1,000拍手を頂きました( ̄∇ ̄*)ゞ

2015.07.22 20:44 みみん #yLibkmaY URL[EDIT]
712:

※711:みみんさん
利食い派、いいですねー。
ブログ拍手、1,000ですか!キリのいい番号ですね。
それにしても・・・ たくさんの拍手をもらったんだなーと、うれしく思ってます。ありがたいことです。(^^)

2015.07.22 21:14 小黒とら #j72wRO66 URL[EDIT]

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