資産配分をどう考えたらいいか

資産配分とリスク許容度について、私なりの考え方を整理したいと思います。

昨日の記事「eMAXISバランス(8資産均等型)ファンドは、頭の悪い配分?」から発展した内容で、インデックス投資ナイトのパネルディスカッションの内容が下地になっていますが、その場でのパネリストの特定の言い回しを批判するつもりはありません。

私の現時点での考え方は、MVか、均等か、時価ウェイトかは、結局は好みの問題だろうなーってことです。

具体的に見ていきましょう。


資産配分の考え方整理


資産配分の考え方を、ポイントを絞って書いていきます。

伝統的な4資産で考えます。国内株式、国内債券、外国株式、外国債券です。

なぜ、資産配分をするのか。

1. 自分のリスク・リターンの選好に合わせたポートフォリオを作るため
2. 分散投資の効果を得て、リスク・リターンの効率のいいポートフォリオを作るため

答えは2です。

理論的には・・・ですけど、考え方は2です。

分散効果でリスク・リターン特性のいいポートフォリオを作って、

1. そのポートフォリオと
2. キャッシュ

の組み合わせで、個々人のリスク許容度に合わせた投資を行う。これが、最適な戦略です。

前回の記事で書いた分離定理という考え方です。


実際どうなの?


まあ、理論はいいけど、実際どうなの?
均等配分と、時価ウェイトと、MVと、どれがいいの?

というわけで、実際を見てみましょう。

国内株式(DE):DIAM国内株式インデックスF
国内債券(DB):三菱UFJDC国内債券インデックスファンド
外国株式(FE):野村外国株式インデックスF(確定拠出年金)
外国債券(FB): DCダイワ外国債券インデックス

この4ファンドの過去10年の月次データで分析しました。

小黒とら

この図は、過去10年の各資産のリスク・リターンと、その4資産で実現できるリスク・リターン地点のプロットです。

さて、この青い点々の中に、

1. 均等配分
2. 時価加重での資産配分
3. GPIFの資産配分(MVアプローチ)

が含まれています。

それぞれ、どこにいると思いますか。

なお、時価加重の考え方は以下です。
1. 世界経済インデックスを参考に、GDPウェイトで国内:外国(先進国)の比率を10:55
2. 日本の国債は1,000兆円、東証一部の時価総額は600兆円なので、
株式:債券=600:1000
この比率で、それぞれのウェイトを決めました。

ま、かなり乱暴ですが、DE5.8%、DB9.6%、FE31.7%、FB52.9%です。


どんぐりの背比べ


それぞれの資産配分のリスク・リターン特性です。

小黒とら

多少の違いはありますが、どんぐりの背比べです。ハイリスク・ハイリターンの順に、時価、均等、MV(GPIF)です。

時価ウェイトと均等ウェイトでは、以下のように資産配分がだいぶ違うのに、リスク・リターン特性はあまり違いません。

小黒とら

内側の円が4資産均等、外側の円は時価ウェイトです。

いったん整理しましょう。

過去10年のデータでは、時価ウェイトでも、均等ウェイトでも、MVアプローチでも、リスク・リターン特性はどんぐりの背比べです。大差ないってことですね。


パフォーマンスも、どんぐりの背比べ


過去のパフォーマンス(バックテスト)も同じようなものです。

小黒とら


くどいようですが、時価ウェイトと均等ウェイトで、資産構成はだいぶ違いました。それなのに、パフォーマンスはあまり変わらないです。


考えたいこと


個人投資家、特にそれほど余裕資金のない投資家にとって、本当に大事なことは、「自分と家族が、いま、どれだけのリスクを抱えているのか」を把握することでしょう。

そしてそのリスク量が、この先の経済環境でも大丈夫か。

もし、いま取っているリスク量が多いなら、キャッシュ比率で調整すればいいんです。つまり、リスク資産を売るんですね。逆に、もっとリスクを取れるというのなら、キャッシュでリスク資産を買う。

乱暴な言い方をすれば、
時価ウェイトだろうが、均等ウェイトだろうが、MVアプローチだろうが、それはどれでもいいんです。投資家にとって大事なのは、自分が投資している対象が、どのくらいのリスクがあるのかを把握しておくことですから。


まとめ、のようなもの


時価ウェイトでも、均等ウェイトでも、MVアプローチでも、ある程度のウェイトで分散されていれば、あまり違いはありません。市場の連動性が高まっているからかな、と思ってます。

それについては、いつか改めて書こうと思ってます。

ともかく、過去10年のデータでは、どのアプローチでも大差ないってことです。

大差ないのだから、あまり気にしないでいきましょう。

リスク量の調整は、キャッシュ比率で。

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637:

面白いバックテストです。
どれでもOK!というのは、びっくりするような納得するような。
私のインデックスにいろんなアセットアロケーションを入れても、結構いけることがあるんですよね。

ところで、株式:債券=1000:600は合っていますでしょうか?
比率が反対のように思いまして。

あと、均等配分型にREITを入れるとどうなるかが気になります。
時価総額型はREITを入れても、比率が小さすぎてほとんど影響はないんだろうなぁ、と予想しています。

2015.07.09 00:56 AKI #- URL[EDIT]
638:

>リスク量の調整は、キャッシュ比率で。
Kapokさんの記事ですが、参考になると思います。
無リスク資産組入れで、ポートフォリオの資産の成長性が高まる理由について
http://kapok.mydns.jp/wordpress/?p=1181

2015.07.09 05:53 Tansney Gohn #SNAM66t2 URL[EDIT]
642:

※637:AKIさん
ありがとうございます。比率が逆でした。
本文を修正しました。
REITを入れた場合の均等配分を試算したので、後ほど記事で公表します。

2015.07.09 20:00 小黒とら #j72wRO66 URL[EDIT]
643:

※638:Tansney Gohnさん
Kapokさんの記事は興味深いですね。ありがとうございます。
読み応えありますね。

2015.07.09 20:02 小黒とら #j72wRO66 URL[EDIT]

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