「運用成果の大部分はアセットアロケーションで決まる」を再考する

資産運用では「運用成果の9割方はアセットアロケーションで決まる」とよく言われます。

アセットアロケーションとは資産配分のことです。

伝統的には国内債券、国内株式、外国債券、外国株式の4つの資産の配分をどう決めるか、配分比率をどう管理していくかという問題です。

ブログ読者のみみんさんから、投資初心者が投資信託にチャレンジする際に、ひとつ目の高い壁となるのが、アセットアロケーションとポートフォリオの考え方だという話を伺いました。

そこで今回は、アセットアロケーションとポートフォリオ管理について考えてみます。


伝統的には資産配分が大事?


家計のポートフォリオ管理も、何にどれだけ配分するかというアセットアロケーションの問題と思われるかもしれません。

期待リターンや許容できるリスク量から資産の配分を決めて、それを長期的な視点で維持していくのがセオリー。

そう思っていませんか。

その考え方について再考してみましょう。アセットアロケーションの重要性についてです。


アセットアロケーションが9割


人は見かけが9割、ブログはタイトルが9割、資産運用はアセットアロケーションが9割。

本当かな?

人の見かけやブログのタイトルの効果はわかりませんが、少なくとも私に言えることは、「資産運用はアセットアロケーションが9割」という説は、個人投資家は参考程度に聞き流した方がいいということです。

なぜかを語る前に、アセットアロケーションの重要性を説明するときに使われるロジックをおさらいしておきましょう。

・投資成果はアセットアロケーションでほとんど決まってしまう。
・銘柄選びや、売買タイミングよりも、どの資産にどんな割合で投資するかが重要だ。
・だから、アセットアロケーションが何よりも大事。

その根拠として、Brinsonらの研究があります 。[論文]


Brinsonらの研究成果


Brinsonらの研究は、米国の91の年金基金を対象にリターンの変動を分析したものです。まず、年金基金が策定した計画ウェイトと市場ベンチマークのリターンから、「計画ポートフォリオのリターン」を計算します。それを使って、「実際のポートフォリオのリターン」を回帰分析します。

その結果、実際のポートフォリオのリターンは、計画ポートフォリオのリターンで平均的には93.6%が説明できるということです。

実際のポートフォリオは、計画ポートフォリオとは違って、銘柄選択がアクティブなので「銘柄選択効果」が入ってきますし、売買タイミングの「タイミング効果」も入ってきます。それに、計画配分からのズレによる「資産配分の乖離の効果」も入ってきます。

銘柄選択やタイミングや配分の乖離の効果が入ってきても、それらはせいぜい6.4%程度のことでしかない。93.6%は資産配分計画で決まる。

だから、アセットアロケーションが大事。こういうロジックです。

でもね、と。

これって注意して理解しないと、アセットアロケーションの効果を過大に見積もってしまうことになります。それに、個人投資家にはあまり有益な示唆にはなりません。

どういうことか。

続きは次回

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