「貯蓄好きかは母語が決める」という面白い説

「未来形」の時制がある言語を話す国の貯蓄率は低く、現在形と未来形に時制の違いがない言語を話す国の貯蓄率は高いという話を見かけました。[外部記事]

エール大学(Yale University)の経済学者Keith Chen氏の説です。

今回は息抜きの話です。


未来形の時制のある言語とない言語


日本語は未来形の時制がありません。英語は未来形の時制があります。

明日、ニューヨークに行きます。

日本語の場合、「行きます」という動詞は、「行く」という現在形です。それに「明日」という日付を付けて日時を限定しているんですね。日本語には未来形の時制はありません。

英語の場合は、Tomorrow I will go to New York. となって、go の前に「will」という助動詞が入ることで未来時制になります。

で、Chen氏は以下の仮説を立てました。

--

英語のように未来形を用いる言語の話者は、未来の出来事を現在からはっきりと分ける。そのため現在から未来へのつながりの観念が弱く、将来のために今貯蓄しようという考えが浮かびにくいのではないか。

--

この説を逆に考えると、日本語のように現在と未来の時制を分けない言語の話者は、いまと将来をはっきり分けないで、いまと同じくらいの重さで将来を考えるのではないでしょうか。

いまと将来の距離感が、言語によって違うんですね。

「言語がその話者の思考や行為を規定する」というのが伝統的な言語学上の仮説だそうですから、けっこう面白い説だと思います。


データが示すこと


Chen氏は、OECD諸国のGDPに占める平均貯蓄率で調べました。

その結果は、未来形を持たない言語を話す国(日本はこちら)の方が、平均して5%貯蓄率が高いというものでした。

面白い結果ですね。

ちなみに
未来形がない言語 (現在形をそのまま用いる言語)
日本語、中国語、ドイツ語、スウェーデン語、フィンランド語、オランダ語、エストニア語、ノルウェー語

未来形がある言語 (未来形と現在形を文法上峻別する言語)
英語、フランス語、スペイン語、トルコ語等


どこまで合理的なのかはわかりません


実際のところ、使用言語と貯蓄率との間にどれだけの関係があるのかはわかりません。

同じ日本語を話す人のなかでも、貯蓄率は大きく異なりますからね。(^^;)

ま、でも、貯蓄率と言語の関係を調べるのは面白い視点だなーと思います。そういう柔軟な発想は素晴らしいですね。

ブログ村:よろしければ一押しをお願いします。
にほんブログ村 株ブログ 投資信託へ にほんブログ村 ライフスタイルブログ セミリタイア生活へ
 
166:

面白い話ですね。

そういえば中国語って過去形の時制も無いと聞いたことがありますが、どうなんでしょう。

昨日、そんな昔の事は忘れたね、明日、そんな先のことは分からないね、という生き方にも憧れます。

2015.04.13 00:41 招き猫の右手 #- URL[EDIT]
170:

※166:招き猫の右手さん
中国語は過去時制も無いようですね。

過去にとらわれず、未来を憂うことなく、現在をひたすら生きる。そんな感じの生き方がいいですね。
過去と未来の呪縛から自由になると、今を楽しめるのかもと思ったりします。

2015.04.13 10:12 小黒とら #j72wRO66 URL[EDIT]

管理者にだけ表示を許可する