平均4%で回しても、結果はこんなに違う 複利効果について

昨日も書いたのですが、老後破産や老後難民など・・・ 老後の不安を煽る記事が増えている気がします。65歳時点でいくらの貯金が必要なのかは諸説ありますので、今回はそれはひとまず置きます。

今回は、昨日の記事「65歳でいくら貯金が必要か? 1億円です。 え?」でスルーした、バラ色の複利効果についてです。

数字の多い記事になりますが、ゆっくり追って読んでください。なるほどね!と思っていただけるかもしれません。


年4%で複利効果


前回の記事では、定年時に5,000万円を作るには、投資期間40年として、年4%のリターンで、毎月42,000円程度を積み立てればいい、という外部記事を引用して、それはバラ色のシナリオと書きました。

で、何がバラ色かというと、4%が高いということもあるのですが、それとは別の視点です。「複利効果を安定的に受けたとして」という前提で計算していることがバラ色なのです。

どういうことか?

複利効果というのは、再投資のリターンも、追加投資のリターンも、常に4%が前提だということです。

「平均して年4%」といいますが、計算の前提は、「常に4%」なのです。

わかりにくいですね。具体的に比較しましょう。


平均して年4%と、常に年4%の違い


次の3つのケースを考えましょう。投資期間40年だと長いので、10年にします。毎年初に100万円を拠出して10年間運用します。投資元本は累積で1,000万円です。

ケース1
常に、年率4%で運用できた。

ケース2
1年目は40%のリターン、残り9年はゼロ%で、平均すると年4%

ケース3
最初の9年間はゼロ%のリターン、最後の10年目は40%で、平均すると年4%

どのケースでも投資元本は毎年100万円の10年間なので1,000万円で同じす。なお、リターンの平均は単純に算術平均を使ってます。

さて、どのケースが一番運用成績がいいでしょう。


答えは


答えは、ケース3です。

ケース1:12,486,351円
ケース2:10,400,000円
ケース3:14,000,000円

見比べるとだいぶ違いますね。

ケース1は、一般的な複利運用です。FPや社労士の人がよく使う「年金終価係数」を使って計算できます。もちろんエクセルでも計算できます。

ケース2は、初年の100万円に対して40%のリターンで40万円、2年目以降に積み立てた元本に対してはゼロリターンなので、果実は初年の40万だけです。

ケース3は、9年目までの900万円はゼロリターン、それに10年目の元本100万を足した1,000万円に対して、10年目のリターンである40%がかかってきます。そうすると1,000万円×40%で、400万円の果実を得ます。

平均して4%のリターンといっても、運用成績は大きく違うのです。

これが、「常に4%」と「平均して4%」の違いです。


まとめ、のようなもの


複利効果というと、暗黙のうちに「常に○%」で回ると想定されます。再投資とか、追加資金のリターンも、常に○%で回るという前提での計算です。

でも、リスク資産への投資というのは、そんな簡単な試算ではうまくいきません。

再投資や追加資金のリターンは、そのときどきで変動するからです。

若いうちはしっかりと貯蓄に励み、少しだけリスク資産に投資しながら経験値を積んで、投資や経済や金融の知識も増やして、貯蓄と経験と知識が増えたところで、市場の状況がよければ大きく投資する。

それでもいいんじゃないでしょうか。

投資のスタイル、考え方は人それぞれです。絶対的な正解があるわけじゃないので、私のように考える人もいるんだな~、くらいで受け止めてください。

もともと、相場観にしても、投資論にしても、正解があるわけじゃないので。みんな好き勝手言って、それでいいんだと思うんです。あ、老後の65歳時点で必要になる貯蓄額もです。

老後に1億円あったらいいけど、なければ無いなりに、楽しく老後を過ごすことを考えましょう。

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152:

>再投資や追加資金のリターンは、そのときどきで変動するからです。

こういうのをボラティリティの小鬼というそうですね。
リターンはマイナスのときもありますし。

2015.04.09 11:42 Tansney Gohn #SNAM66t2 URL[EDIT]
153:

※152:Tansney Gohnさん
そうですね。リターンはマイナスのときもありますね。想定の例では、前半良くて、後半に大きくマイナスのリターンになると、出来上がりの損益は厳しいものになりますね。

2015.04.09 12:14 小黒とら #j72wRO66 URL[EDIT]
158:

いつも興味深く読ませていただいております。

毎年4%ずつ成長するとは思えませんよね。

インデックス投資でもやっぱり高値をつかむとあまりいい成果は得られないんだなぁと感じました。

2015.04.09 23:32 のぼり #- URL[EDIT]
159:

※158:のぼりさん
毎年4%ずつ成長するなら、日本の年金は安泰ですよね。
高値をつかむと、その後が重たいですからねー。難しいけど高値を避けて、安値で仕入れるのが理想ですね。

2015.04.10 09:41 小黒とら #j72wRO66 URL[EDIT]
169:

うーん、なるほどねえ。
どっかで大きく利確して暴落を待つのがいいのかなあ。
なかなかその見極めが出来ないんですけどね。。。

2015.04.13 00:54 招き猫の右手 #- URL[EDIT]
173:

※169:招き猫の右手さん
タイミングを見極めるのは難しいですよね。だからFPや資産運用のアドバイザーは、タイミングのことを考えないで済むドルコスト平均法をすすめるんでしょうね。

2015.04.13 10:26 小黒とら #j72wRO66 URL[EDIT]
174:はじめまして。

こんばんわ。

私は投資開始からずっと日本個別株のみですが、
年金支給開始までに20年以上あるので、
インデックスの積立に資金を振り向けようと
検討はしている状況です。

書かれているように、開始時期もですが、
最後の何年かにマイナス運用になっては、
マイナスになってしまう可能性もあるんですよね。

あと、バブル時期からリーマンショック前までに
日本株インデックスを大量に積み立てていた場合なども
おそらくトータルでいうとまだマイナスですよね。

今、うまくいってる方は、
リーマンショック後にインデックス投資を始めた方が
多いのではと思ってしまいます。
2009年ころから積み立てていればリターンは
100%以上になっているはずです。
20年くらい相場をやってると、これが続くはずないのは確実です。
過去30年間の中でこんなに上がったのはバブル期以来ですかね。
(日銀の買い上げや、GPIFの公的資金の影響は大きいです)

ここまで上がってしまった状況から始めるのは、
リスクが高いんじゃあと二の足を踏んでしまいます。
今が、始めるときじゃあないだろうと・・・

かといって、まだ日本株、外国株とも
上がり続けるかもしれないですが・・・

また、立ち寄らせていただきます。

2015.04.13 23:14 freeflyfisher #- URL[EDIT]
175:

※174:freeflyfisherさん
コメントありがとうございます。
これからもう少し上がる気はするのですが、いまから始めるのはリスクが高い気がしますね。いまから入るにしても逃げる心構えを持っておくべきでしょうし、次の波が来るのをじっくり待つというのも一つの方法かと・・・

2015.04.14 09:52 小黒とら #j72wRO66 URL[EDIT]
176:

※175:小黒とらさん

返信ありがとうございます。
次の波を待つつもりでいます。
それまでの間は、やはり慣れ親しんだ日本個別株で
頑張ろうと思います。
人それぞれの得意なところで運用するのが
一番失敗しにくいかと思いますから・・・

2015.04.14 13:07 #- URL[EDIT]
177:

※176:-さん
慣れ親しんだもので投資するのがいいですよね。得意なところで頑張るのが手堅いですね。

2015.04.15 10:23 小黒とら #j72wRO66 URL[EDIT]

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