知識社会での地球時間の働き方を目指すと、ますます夕方がなくなりそう

高度プロフェッショナル労働制が導入される方向です。

いまのところ高度に専門的で年収も高い人が対象です。おそらく、そういう人たちの多くは、既に残業代はもらってないでしょう。実績に応じた年俸制だったり、管理職扱いで残業代の対象になっていないと思います。

そういう専門的で高収入の人はいいとして、別のところで気になったニュースがあります。


ベンチャー企業で働く人に残業代無しを適用すべきか


気になったニュースというのは、「知識社会での地球時間の働き方を目指して」というものです。[外部記事]

論点を抜粋すると

1. インターネットにより、ビジネスは地球時間での対応、24時間のオペレーションが求められている。

2. その結果、時間や場所の制約を受けない柔軟なワークスタイルや成果に基づく業績評価などが進み、現行の硬直した労働法制になじまない職種、仕事、働き方が拡大している。

3. ベンチャー企業の場合、多くの従業員が企画型の業務を行い、ストックオプションをもらっていることも多く将来的リターンも大きいことにも留意が必要。

4. 知識と情報を源泉とした高付加価値型サービスを提供することを中心的な活動とする企業等では、従来の時間という評価軸がなじまないことにも留意が必要。

5. そのような企業に対しては、健康管理の枠組みを担保しつつ労働時間制度を適用除外することを引き続き検討していくべき。


さて、あなたはどう考えますか。


私はこう考えます1


1と2は、ちょっとした違和感があります。

ITとかグローバル化とかいう以前から、コンビニは24時間オペレーションですし、ファーストフードや牛丼屋も24時間オペレーションです。為替のディーラーも24時間市場が動いているので跡切れがありません。警察官の勤務も24時間オペレーションに対応しています。

コンビニや牛丼屋で働く人(一般的な労働者)、金融のディーラー(プロフェッショナル)、警察官(公務員)といった、背景の違う人々が24時間オペレーションに対応しています。それでも彼らは既存の労働法制のもとで働いています。

現在の労働法制は、ベストではないにしろ、それなりに機能しているので「硬直した」とネガティブなレッテルを張ることに違和感があります。「硬直した」という単語がなくても主張は通じるので、理性ではなく感情に訴える手法かなという気がします。

あと、硬直化しているのは労働法制ではなく、社会保障制度でしょという気もしてます。(まあ、密接な関係ですが)


私はこう考えます2


3については、一般従業員もストックオプションの対象になっているのかなというのは素朴な疑問。ストックオプションというのは、経営者や上級管理職くらいじゃないかなという思いがあります。

将来リターンが大きいというのは、期待値ベースでのリターンが大きいわけで、少数の成功したベンチャーのリターンは大きいけど、多くのベンチャーは失敗に終わります。失敗したベンチャーで働いた人はどうなるの?

4と5については、ある部分は一般論としてはそうですねと頷けます。

しかし、知識と情報を源泉とした高付加価値型サービスを提供する企業であっても、定型的な業務に従事する従業員はいます。だからこそ今回の「高度プロフェッショナル労働制」は職種で縛ってるわけです。

だから、「そのような企業に対しては、健康管理の枠組みを担保しつつ労働時間制度を適用除外することを引き続き検討していくべき。」という主張には、私は反対です。

企業に対して労働時間制度を適用除外にするのは反対。

あくまでプロフェッショナルな職種や、クリエイティブな職種に従事する人、管理監督の業務に従事する人など職種で限定すべきです。

一般の従業員には労働時間の制限を課さないとダメでしょう。

ますます夕方がなくなってしまいますよ。


まとめ、のようなもの


ベンチャーの経営者は、ビジネスが好きで好きでしょうがない人が多いんでしょうが・・・

みんながみんな経営者のような働き方を望んでいるわけじゃないですよね。

ガンガンに働きたい人、まったり働きたい人、今は頑張ってしばらくしたら休みたい人、しばらく休養したからまたフルパワーで働きたい人、といった人々に柔軟に対応できるような労働法制が望ましいと思います。

過去記事:夕方のない人生を送る日本人

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144:

>硬直化しているのは労働法制ではなく、社会保障制度

なるほど!言われてみればその通り。
新経済連盟の要望は、残業代ゼロで長時間労働させたいというのが透けて見えます。高度プロフェッショナル労働制の趣旨とは違います。

2015.04.06 13:06 nana #- URL[EDIT]
145:

※144:nanaさん
高度プロフェッショナル労働制と、残業代ゼロで長時間労働を可能にするのとでは、だいぶ趣旨が違いますよね。趣旨をうまくすり替えているような気がしますね。

2015.04.06 21:13 小黒とら #j72wRO66 URL[EDIT]

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