GPIFを反面教師としつつ、個人投資家がどうやって運用していけばいいか

経済評論家の山崎元さんがGPIFを批判しているのですが、それが興味深く、投資の役に立つのでご紹介します。[外部リンク]

今回は、GPIFを反面教師としつつ、個人投資家がどうやって運用していけばいいかについて考えます。


山崎氏と意見が同じところ


山崎さんは、年金運用の長期投資論をバッサリ斬ってます。

(厚労省が年金問題に目を向けさせないように)「愚民の脳味噌に打ち込む麻酔が『長期的な観点から』という呪文なのである」と、かなりきわどい言葉を使ってます。

言葉のきつさは抜きにして、長期投資を過信するのは危険だという意見はまったく同感です。もっともGPIFは長期投資しか選択肢はないでしょうけど。


山崎氏による個人投資家へのアドバイス


記事を引用します。

個人の場合、第一に意識すべきは、自分が最大限許容できる「損失限度額」とこれに対応するリスク資産(の組み合わせ)の額を決めることだ。
例えば、リスク資産の期待リターンが5%で、リスクが19%(リターンの年率標準偏差で)だとすると、マイナス2標準偏差のイベントが起こった場合に、5%−2×19%=−33%なので、仮に向こう1年に300万円が損失の限界だという人は、ここから逆算して、約900万円がリスク資産に投資できる額の限界となる。



この意見について、私の考え方を付加します。

記事では効率的フロンティア上のポートフォリオを選ぶことになりますが、ぶっちゃけた話をすると、どういう資産構成なら効率的フロンティアに乗るのかは事前にはわかりません。それに、リスクの大きさ(例では19%)は、将来に小さくなるかもしれませんし、大きくなるかもしれません。

リスクの大きさは時とともに変化します。

なので、リスク量から逆算して投資額を決めたとして、それで大丈夫だと思うのは危険です。投資額はあくまで目安にしかなりません。それも、かなりあやふやな目安です。


私の考え方


リスク量から逆算して投資額を決めたとして、それだけでは不十分です。

結局のところは「ロスカット」が重要です。

ロスカットという言葉がディーラーっぽくて、投資家っぽくないとお感じなら、「リスク管理」という言葉に置きかえても結構です。

たとえば、1年に300万円が損失の限界だという人は、実現損と含み損の合計が200万円になったら、リスク資産の半分を売るのです。

ロスカットのトリガーは200万円でも150万円でもいいのですが、トリガーを決めておいて、損失が膨らんだらいったんリスク資産を軽くします。

リスク量が軽くなればプレッシャーも軽くなります。

ともかく、トリガーに引っかかったら何も考えずに投げましょう。もう少し見ていれば戻るかも・・・なんて考えると迷います。

投げた分は、さらに深押しがあれば、そこでリスク資産の購入にあててもいいですし、投げたところが底値で、そこから上昇に転じてしまったら、そこから買い乗せてもいいでしょう。ロスカットは最悪を避けるための保険のようなものです。投げたところが底値だったとしても、それはコストとして割り切るべきです。

最悪なのは、リスク量を軽くしないままに、ずるずると損失が膨らむことです。


まとめ、のようなもの


長期投資の過信は禁物です。
損失額の管理のために、ロスカットやリスク管理の考え方は重要です。

もっとも、言うは易しで、投げるのは難しいんですけどね。

補足という名の蛇足
ロスカットやリスク管理について、私の考え方がベストとは限りませんし、唯一の正解でもありません。半分投げることを推奨しましたが、あくまで多くの人に適用できそうな妥当な案としての半分売りです。全部投げることを推奨する人もいますし、超長期投資なのだから投げる必要はないという人もいます。

どういう考え方が自分に合っているかを考えるといいかもしれませんね。

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136:

GPIFほどの規模になるとアクティブ運用は難しいでしょうね。
かと言いましてパッシブ運用なら良いかというと、手の内がバレバレですからポートフォリオ変更が終われば日本株は売り込まれるでしょう。
過去のパフォーマンスは当てにならないはずなのに、各アセットの期待リターンや相関係数を参考にしているのも変です。
もし過去のパフォーマンスを当てにするのであれば、日本株アセットはとても長期買い持ちできないはずです。

2015.04.02 09:58 Tansney Gohn #SNAM66t2 URL[EDIT]
137:

※136:Tansney Gohnさん
資産配分を計画するときに過去データを使うのは、過去のパフォーマンスは当てにならないけど、それを拠り所にするしかないというジレンマなんでしょうね。
日本株は長期買い持ちしにくいですし、かといって、ここまでグローバルに金利低下が進むと債券にもリスクがありますね。

2015.04.02 13:41 小黒とら #j72wRO66 URL[EDIT]

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