「テルママ式」ってどうなの?

先日、友達とお茶してたら「テルママ式」ってどうなの?と聞かれました。

テルママ式というのは、毎月分配型の投信を買って、その分配金で生命保険の保険料を賄いましょうという投資方法です。

そういえば以前に投信の記事を書いたときに、みみんさんから「テルママ式」というコメントを頂いたなーと思い出しました。そのときはそういう投資法もあるんだな・・・という程度にしか考えていませんでした。

今回、ちょっと調べたのでレポートします。


まずおことわり


まず、お断りをしておきます。

私はテルママ式を推奨しているブログの記事をすべて読み切ったわけではありません。一部は非公開だったりもします。そのため私の方に誤解や理解不足があるかもしれません。

限られた情報の中での分析です。その点ご容赦ください。


さて、分析


まず、分析の枠組みを整理します。

保険とか投信とか、そういう形態はあまり重視せず、キャッシュフローだけを追いましょう。面倒なので税金も手数料も考慮しません。為替リスクもです。


投資対象1(終身保険:ドル建て)のキャッシュフロー


テルママ式のブログには具体的な商品が書いてなかったので、一例としてメットライフ生命の「USドル建IS終身保険」を使います。

投資対象1(終身保険:ドル建て)
毎月の拠出額:238.40USドル
拠出期間:15年(180か月)
保険金額:100,000USドル(死亡・高度障害保険金)

100,000ドル(およそ1,200万円)の保険金に対して、毎月3万円近い金額を拠出するのは、もちろん貯蓄の要素もあるからです。

メットライフの「USドル建IS終身保険」では、貯蓄の部分は最低保証が3%です。メットライフの場合、貯蓄の効果が出るのは(払込額より解約返戻金が多くなるのは)、経過年数で20年してからです。

保険料の払い込みを30歳で始めて50歳になった時に解約すると、

総拠出額の42,912ドルに対して、返戻金は46,432ドルになります。返礼率108%です。長くなれば返礼率は高まります。

で、この生命保険ですが・・・

生命保険の機能を抜きにして、貯蓄商品として考えてみましょう。毎月、238.40USドルを15年積み立てて、年率3%で20年間運用した場合、

42,912ドルの拠出に対して、62,680ドルになります。

整理するとこうなります。
拠出額:42,912ドル
返礼額:46,432ドル(返礼率108%)
運用額:62,680ドル(リターン146%)

62,680ドルと46,432ドルの差は、拠出額のうちで生命保険の機能(死亡保険金100,000ドル)に使われるお金があるためと、生命保険会社の運営コストがかかるためです。

私としては、死亡保障と投資は別に管理した方がいいと思っています。ただ、ともかく、いまはUSドル建の終身保険に加入するとして話を進めましょう。


投資対象2(毎月分配投信:日本円建て)のキャッシュフロー


外貨建ての保険を購入するのに、毎月238ドル必要です。この238ドルを捻出するために投資信託の分配金を利用します。

テルママ式のブログに、「例えば200万を投資信託にいれれば月25000円は分配金は来ます。」とありましたので、以下のように考えます。

投資対象2(毎月分配投信:日本円建て)
投資元本:2,000,000円
毎月分配額:25,000円(238ドル相当、1ドル105円程度)
運用期間:15年(180か月)

さて、これで分析するとどうなるか?


投資対象2(毎月分配投信:日本円建て)の利回り


毎月分配で分配金を払い出し、ちょうど15年で元本が払底するとしたときの利回りを計算しました。15年にわたって25,000円の分配ができるための、必要最低限の利回りです。

その結果は、年率:13.54%(月率:1.06%)です。

円建ての投信の利回りが13.54%より低ければ、分配金が15年も持ちません。元本がなくなってしまいます。

投信の分配金で保険を買うというスキームは、安定性の低いスキームだと考えたほうがいいです。


まとめ、のようなもの


テルママ式の感想ですが・・・

まあ、複雑だよねー

というのが率直な感想です。

死亡に備えたいのなら死亡保険に入ればよくて、資産形成が目的なら貯蓄なり投資した方がわかりやすいです。

複雑にすればするほど、何をやってるのかわからなくなります。

ちなみに、「テルママ式」ってどうなの?と聞いてきた友達には、後日

○○さんは生命保険は重要じゃないでしょ(一家の大黒柱ではないので)
死亡保険と貯蓄のセットメニューは、あまりお得じゃないよ
毎月分配の投信は、分配金水準がずっと続くとは限らないよ
資産形成(老後の備え)なら、貯蓄とインデックス投信でシンプルにやった方がいいよ

と答えておきました。

結論:
リスクへの備えや資産形成は、シンプルな金融商品、シンプルな投資スキームでやるべきでしょう。

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132:

呼ばれて飛び出て、みみんです(笑)

テルママ式、複雑怪奇なんですね、やっぱり。
(怪奇は言いすぎ?笑)
ある銀行関係者が『金融関係者は誰でもやってる、秘密の財テク法』だとテルママさんに教えて、それをテルママさんがブログで広めるという、なんとも不思議なお話で…(^_^;)

テルママさんは、実際うまくいってるようですが、よく読むと、米ドル70円台の時なんですよね。
それを今のご時世に真似して大丈夫かなと、余計な心配をしちゃいますが…。
投資って、逃げ時売り時が大切なのに、複雑な連結技を始めちゃうとイチ抜けた!が出来なくなっちゃうんですよねぇ。

とら先生、私も少しは賢くなったでしょ?(笑)

2015.03.31 23:45 みみん #yLibkmaY URL[EDIT]
133:

※132:みみんさん
記事本文でみみんさんのことを書いてしまいました(笑)

複雑怪奇で、何とも不思議ですね。「金融関係者は誰でもやってる、秘密の財テク法」ってのは・・・なんとも不思議なお話です。

そのとおり、複雑にするとイチ抜けた!ができなくなりますね。
みみんさんは、もともと賢いでしょう。そんな気がします。(^^)

2015.04.01 00:19 小黒とら #j72wRO66 URL[EDIT]

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