とらコスト平均法 米国株(S&P500)の場合

過去記事「とらコスト平均法による投資 ちょっとした投資アイデアです」で興味深い示唆をいただいたので、米国株でやってみました。

話を整理すると
前回のバックテストは日経平均です。

では、米国株ならどうなるの?というコメントをいただきました。

そこで今回、S&P500を円換算したものでバックテストしました。
日本の投資家が為替ヘッジをしないでS&P500に投資した場合のパフォーマンスです。パフォーマンス測定期間やバックテストの計算法は前回記事と同じです。[過去記事]


バックテストの結果 1984/1-2015/1


1984年1月からの254サンプルでのバックテストの結果は以下です。

とらコスト平均法 小黒とら

バックテストの結果
米国株(S&P500)の場合は、とらコスト平均法はあまりワークしていません。84年からのバックテストですが、80年代90年代で投資タイミングを逃しているのがワークしなかった要因です。安値が来たら一括で買うというフォーミュラのため、安値がなくて買うタイミングを逸したのが痛いです。

グラフでゼロ近辺の頻度が高いのは、キャッシュポジションが多かったことを表しています。

S&P500では普通のドルコストがよくて、とらコスト平均法はダメなのか・・・


バックテストの結果 1995/1-2015/1


1995年1月から投資を開始した場合の120サンプルの結果は以下です。

とらコスト平均法 小黒とら

この期間はワークしました。相変わらず投資機会を逸してキャッシュ保有が多く、その結果、損益がゼロに近いという結果が多いのですが、全体としてみると損失を押さえつつ利益も取っているといえます。


考えたこと


1984年1月からの254サンプルではワークしなかった。
1995年1月からの120サンプルならワークした。
どちらでもキャッシュの滞留が多く、投資チャンスを逃していた時期が多かった。

この結果から考えたことは
80年代、90年代前半の米国株式市場なら伝統的なドルコスト平均法がよかった。しかし、90年代後半からの投資では、タイミングを加味したとらコストの方に分がある。

米国株式市場においても、右肩上がりの成長「トレンド」に賭ける投資法の優位性が薄れ、景気「サイクル」に賭ける投資法の優位性が増しているのではないか。

なお、トレンド性が薄れ、サイクル性が強まっている背景には、インフレ率の低下と潜在成長率の低下があると思っています。(ちょっと脱線するのでここまでにします)


まとめ、のようなもの


ドルコスト平均法がいいのか、タイミングを加味したとらコスト、あるいは自分の判断での一括投資がいいのかは、一長一短です。

とらコストにしても、株式に投資するチャンスを逃すという欠点があります。とらコストは「毎月機械的に投資するよりも、高値掴みを避けるという点で預金も使いながら資産形成を考えてはいかがですか」という趣旨です。

高値掴みを避ける、高値で売り抜ける、安値を売らない、安値で拾う。それを満たす機械的な投資法はないでしょう。

あれば、みんなやってますから。(^^;)

必勝法はありません。だから、試行錯誤で投資を楽しみましょう。

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102:

パフォーマンス高いのはリーマンショックでうまく投資ってケースでしょうか。だとすると、とらコストは大暴落に賭ける投資になるのかな、というあたりが気になりました。

また、暴落があってサイクルで今の株価以下になることが想定されると考えるなら、今はステイの継続→最初から預金オンリーというのも手じゃないかと。

2015.03.15 16:39 吊られた男 #PSJTatv. URL[EDIT]
103:

有名な吊られた男さんの後とは…妙に緊張します…(汗)

隔週のとらコスト平均法で、ニッセイ日経225を少額ずつやっています。
今のところ、パーセンテージで見るとビックリな利益が出ていますが、これからは買えるチャンスがなかなか無いように思えて残念ですね。
日経平均が20000円を越えたら、今度は一旦、利確ドキを模索した方がいいのかな?と。

2015.03.15 18:17 みみん #yLibkmaY URL[EDIT]
104:

アメリカ株でのバックテストありがとうございました。

やはりアメリカ株ではそれほど有効ではなさそうですね。
アメリカ株は基本的に右肩上がりなので、日本株とは異なるアプローチが必要そうです。

とはいえ、とらコスト平均法の安定感は抜群のものがありますね。
利益額より利益率を重視するのであれば、採用の価値は高そうです。
アメリカ株も昔のような右肩上がり一本道、というのもこれからは考えにくいですし。

ドルコストととらコストのハイブリッド運用も面白そうです。

2015.03.15 19:05 AKI #- URL[EDIT]
105:

※102:吊られた男さん
コメントありがとうございます。
はい。パフォーマンスが高いのは、リーマンショックの痛みが少なかったからです。リーマン前の崖を登らなかったのがプラスに効いています。
そうですね。今の状況なら預金でステイの方が手堅そうです。2年か3年くらい我慢すると、いい投資チャンスが巡ってきそうですね。

2015.03.15 21:07 小黒とら #- URL[EDIT]
106:

※103:みみんさん
いまは少し割高な領域に入ってきたかなと思ってます。ただ、売る材料がないのでさらに割高になりそうな気配です。日経平均で20,000円は行きそうな感じですね。
私も利益確定のタイミングを計ってます。

2015.03.15 21:13 小黒とら #- URL[EDIT]
107:

※104:AKIさん
そうですね。アメリカは経済のファンダメンタルズが強いですからね。優秀な人材を世界から集めてるという点では、常に若さを保ってる国ですし。
とはいえ、世界経済や金融の統合が進んでいますので、アメリカも欧州も、一部の新興国も、ディスインフレ、低成長の経済になるんでしょうね。
AKIさんのブログをみました。リンクありがとうございます。ドルコストと一括投資のハイブリッド運用はいいですね。投資戦略の分散は効果的だと思います。

2015.03.15 21:21 小黒とら #- URL[EDIT]
108:

リンクの報告を忘れていました。
申し訳ありません。
了解して頂けたようでありがたいです。

私は高値買いの防止、安値買いの推進を目的として、PBRを指標とした投資をしています。
とらコストとの一番の相違点は、高値圏でも一定割合の株式を保有することでしょうか。
かつてのアメリカ株のような、右肩上がり相場にも一定の対応ができるようにと考えています。
http://akipop2013.blog.fc2.com/blog-entry-24.html

2015.03.15 22:13 AKI #- URL[EDIT]
109:

※108:AKIさん
私のこのブログはリンクフリーなので、どうぞご自由にリンクを張ってください(連絡も不要です)。ポジティブに記事を取り上げていただけるのは励みになります。

持たざるリスクを考えたら一定割合を保有するのは合理的ですね。経済成長による右肩上がりは、完全には無くなったわけではないと思いますので。(MSCI EMでみると新興国もサイクル性が強まっている気がして、それが気がかりですが)

2015.03.15 22:30 小黒とら #pjRvO8Gs URL[EDIT]
492:持たざるリスクの回避の為に

とらコスト平均法大変興味深く読ませて頂きました。
非常にいいアイデアだと思ったのですが、S&P500では日経平均ほどはパフォーマンスを挙げられないんですね。

そこで、とらコスト平均法のアイデアを用いつつ「持たざるリスク」を回避する方法として以下はいかがでしょうか?

今回の「とらコスト平均法の現金とS&P500」の現金の部分を日経平均に変えるだけです。

月15万円を日経平均に投資し、S&P500の日経平均に対する割合が最小となった時に今まで買った日経平均を全額S&P500に変更する。

これにより持たざるリスクを回避できると思います。

2015.06.16 11:44 ひろぽん #- URL[EDIT]
497:

※492:ひろぽんさん
S&P500の場合は、持たざるリスクが大きく出る結果でした。持たざるリスクは悩ましい問題です。
高値掴みを防ぐのがとらコストのメリットなので、持たざるリスクには弱いという特徴があります。運用に回らないお金は貯金として増えるので、わりとリスク回避度の高い人向けのアイデアと言えますね。

2015.06.16 15:03 小黒とら #j72wRO66 URL[EDIT]

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