飛行機事故 安全のしおりを読む人は、助かる確率が高い

奇跡の生還を科学する 恐怖に負けない脳とこころ」という本があります。

恐怖に遭遇したとき、人はどのような行動するかを科学した本です。「科学した」と重たく書きましたが、本の内容はいたって平易です。

具体的なエピソードを交えた物語調なので小難しい科学本ではありません。内容は深いのですが、小説を読むようにぐんぐん読み進めることができます。

科学の本をわかりやすい物語に仕立てた著者、ジェフ・ワイズ氏を素晴らしいと思える本。

それだけでなく、自然な日本語に翻訳し、読みやすい文章にした翻訳者のニキリンコ氏の能力も特筆すべきでしょう。

内容もよく、翻訳も自然。5年くらい前に読んだ本ですが、ここで紹介します。


投資へのインプリケーション


なぜ、この本を紹介するかというと、私の投資論に影響を与えた本だからです。

私は投資の理論書も読みましたが、投資とは直接関係のない本からもたくさんの示唆を得ました。この本は、パニックに陥ると人はどう反応するのか、恐怖に打ち勝つにはどうすればいいのか、恐怖から生還する人としない人の違いは・・・といったことを、主に生物学や脳科学からのアプローチで解き明かしていきます。

人は予想外の出来事に遭遇すると、たとえば山道でクマに出会ったとき、どう反応するか。

古くは、「fight or flight」で反応すると言われていました。日本語では「闘争か逃走か」 と訳されます。英語でも似た語感の単語ですし、日本語訳もうまく当てはまってます。

それはそれとして、本では3つ目の反応をあげています。

じつは、「fight or flight」だけではなく、「freeze」が加わるということです。凝固、凍結といった状況です。

予想外の状況で天敵に出会い、生命の危険を感じると、逃げるでも戦うでもなく、「何もできない」のです。生物反応では「擬死」あるいは「偽死」といいます。

これって、突然のマーケットクラッシュに見舞われたときに、売り逃げることも、買い向かうこともできず、ただ見てるだけ。そういう状況に似ています。


安全のしおり


飛行機に乗ったときに安全のしおりを読む人は、飛行機事故で助かる確率が高いと、この本に書いてありました。

安全のしおりを読み、酸素マスクの被り方を頭でシミュレートし、非常口を確かめておき、万が一の時にどう行動したらいいのかをあらかじめ知っている人は、いざ飛行機が煙に包まれてから安全のしおりを読む人よりも助かる確率が高い。そういうことでしょう。

万が一に備えておく人と、万が一が来てから考える人では、違いが出るということです。

相場対応でも同じことが言えると思ってます。

私は想定していた相場状況でなくなったとき、予想外の悪材料が出たとき、そういうときは「逃げる」ように心の備えをしています。

1. クマがいつ出るかわからない。だから気にしないで、出てきたら死んだふりしてやり過ごせばいい。
2. クマが出てくるかもしれない。クマが出てきたら荷物を投げてとにかく逃げる。

あなたはどちらのタイプですか?


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地震などの災害のとき、極度の恐怖のとき、人はどう反応するのか。命の危険を感じることのない世の中です。本を読んで恐怖を科学してみてはいかがでしょう。

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