日銀 お金を刷らない理由とちょっとした誤解

先日、友達と話をしていたら、日銀の役割の話になりました。

日銀がお札をじゃんじゃん刷って、それを世の中にバラまけばお金の価値が下がってモノの価値が上がって、それでデフレ解消、インフレ2%の目標達成できるでしょ?

インフレが足りないならもっとお札を刷ればいいじゃない。

というのが友人の発想ですが・・・

いやいや・・・誤解があるんだよと答えました。

今回は中央銀行の役割について。
日銀はなぜもっとお金を刷らないのか?日銀がお札を刷るとはどういうことか?


日銀ができること


日銀ができるのは日銀のバランスシートの拡大です。日銀の負債を増やして、それに見合う国債を買って資産も増やします。

ちなみに、日銀の通貨性の負債である「日本銀行券発行高」と「貨幣流通高」と「日銀当座預金」の合計額をマネタリーベースといいます。日銀はこのマネタリーベースを拡大させることができます。

マネタリーベースを拡大させることを量的緩和といいます。


日銀ができないこと


日銀ができないことは、お札を刷ってそれを世の中に行き渡らせることです。

わかりにくいかもしれませんが、日銀は能動的にお札を刷ることはできません。日銀がお金を刷るのは常に受け身です。

日銀はマネタリーベースを拡大できるけど、お金を刷るのは自由にできないということです。一般の銀行が日銀当座預金からお金を引き出さない限り、お札は世の中に出回らないからです。

使えるお金は日銀が用意できるけど、実際にそれを引き出すのは市中銀行であり、市中銀行がお金を引き出すためには企業や家計にお金を使うニーズがないとダメということです。


金融はわかりにくい


お金の流れはわかりにくいです。日銀が金融緩和しても、市中にお金を使うニーズがないと、それほどお札は出回らないのです。

ちなみに、マネタリーベースとお札の量の関係は以下のようになっています。

日銀の金融緩和 小黒とら

お金の量、それほど増えてないですね。

日銀がお札をじゃんじゃん刷って、それを世の中にバラまけばお金の価値が下がって・・・というのは、日銀のできること、できないことに関して誤解があるということです。


余談ですが


日銀がお金を刷って、現金を日銀本店の正門前に山積みにして

「ご自由にお持ち帰りください」

とやったら、世の中に出回るお金の量は増えますけどねー

でもアンフェアですよね。お金を手にする人、手にしない人が出てきますから。なので、「日銀がお札をじゃんじゃん刷って、それを世の中にバラまけば・・・」というのは、比喩的な表現だとしても、あまり適切じゃないんです。

日銀は能動的にお金を刷れませんし、世の中にバラまけませんから。

というわけで、よい週末を(^^)/

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2492:

そんなら政府が撒けばいいだけではないですか

2016.08.09 21:00 #- URL[EDIT]
2493:

※2492:-さん
コメントありがとうございます。
そうですね。日銀の金融政策ではなく、政府の財政政策としてのリコプターマネーの話になりますね。

2016.08.09 22:08 小黒とら #j72wRO66 URL[EDIT]

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