2016年08月 の記事一覧

パッシブ投資がマルクス主義に劣る理由について考えたこと

アライアンス・バーンスタインが「隷属へのひそかな道:パッシブ投資がマルクス主義に劣る理由」(The Silent Road to Serfdom: Why Passive Investing is Worse Than Marxism)というレポートを出しました。

今回は、インデックス投資について


レポートの内容


オリジナルのレポートは見当たりませんでした。

ウォールストリートジャーナル(日本版)の記事が参考になります。[外部記事]

ポイントを引用します。

“主張の核心は、上場投資信託(ETF)業界に主にけん引されたパッシブ投資の台頭が、最終的には経済における適切な資本配分を損なう可能性があるというものだ。すなわち、企業が経営状況にかかわらず、単に株価指数の構成銘柄というだけで投資家を呼び寄せることができる状況が続けば、資本主義の機能が損なわれ、少なくとも集権化された中央当局の判断に基づいて企業やプロジェクト間で資本の配分がなされるマルクス主義体制よりも、状況はひどいものになると主張されている。”


「経済における適切な資本配分を損なう可能性」と「マルクス主義」を結び付けてます。

さて、この点をどう考えるかです。


話を整理


パッシブ運用はインデックスに連動する投資成果を目指すものです。インデックス投資と同じことですね。

話をシンプルに、時価総額ウェイトでのインデックスとします。スマートベータとか高ROEインデックスとか、そういうのは置いておきます。

時価総額ウェイトでのインデックス投資が増えると、経済における適切な資本配分を損なうか?

それがポイントです。


インデックス投資の理論


インデックス投資をすすめる理由に、時価総額ウェイトでのインデックスが最も効率的なポートフォリオだとする考え方もあります。

時価総額ウェイトでのインデックスをCAPMの市場ポートフォリオとみなす(あるいは代替させる)考え方です。

土台となる前提を共有しないと議論がかみ合わなくなるのですが、ひとまず、「インデックスはそれなりに効率的なポートフォリオ」だと考えましょう。インデックスの効率性が高いからこそ、手数料を引けばアクティブは勝てないという議論になりやすいわけですし。


インデックスは効率性の高いポートフォリオ


さて、ポイントは・・・

インデックスは効率性の高いポートフォリオ

だとすると

「経済における適切な資本配分」は既に実現していてインデックスはそれに乗っている

と考えられますね。


考えたこと


パッシブ(インデックス)は受け身なので適切な資本配分はアクティブ運用の領域でしょう。

アクティブ投資が企業の価値を正しく評価し、経済における適切な資本配分を実現していると考えるべきでしょうか。

そうだすると、アクティブ投資は、全体としては投資が上手くいっていないとおかしいですね。企業価値を正しく評価しているわけですから。

それとも、経済における適切な資本配分は別の力で実現しているので、インデックス投資のように時価ウェイトに従うことがいいと考えるべきなのか。

あるいは・・・

どちらでもないと考えるのか。

ん・・・

もやもや感の残る終わり方ですね。(-_-;

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韓国が通貨スワップ協定の再会を打診してきたことについて

「メンツ捨てた韓国 通貨交換協定再開打診」という記事がありました。[外部記事]

「メンツを捨てた韓国」というタイトルを見ると産経新聞かなと思いますが、こちらは日経新聞です。ちょっと踏み込んだタイトルです。

もっとも、これまでの経緯を踏まえると妥当なタイトルですけどね。

内容は韓国側から通貨スワップ協定の再開の打診があったということです。(限定記事なので引用は避けます)

今回は、韓国経済と通貨について


韓国の窮状


韓国は地理的には近いのですが、ここ数年で心理的には遠い国になってしまった気がします。慰安婦像を韓国内だけでなく外国にも建てようとしたり、日本海という名称を変えようとしたり、現職大統領が竹島に上陸したりと、関係は悪化の方向で進んできました。

リーマンショックの前後、日米欧といった先進国に比べ中国経済は力強く成長していました。そこで韓国は、中国経済の台頭を背景に、中国と日本のバランスの中で中国側に軸足を移したわけです。

中国に接近して日本から離れるという政治的、経済的な動きの中で、日韓関係は疎遠になっていった。それがここ数年の大まかな動きかなと思ってます。

で、ここへきて頼みの中国はそれほど元気ではありません。

韓国経済も弱さが見えています。

6月には韓国の中央銀行が予想外の利下げに踏み切りました。1.50%から1.25%への利下げで政策金利は過去最低水準です。


韓国の民間債務


韓国の経済のアキレス腱は民間債務の大きさです。

過去の図を再掲します。過去記事の再利用です。



青い線が韓国のGDP対比の民間債務です。コンスタントに右肩上がりで、アジア通貨危機のあった1997年当時の負債比率を上回ってます。

財政・金融の当局者ならこの比率は気になるはずです。


備えあれば


日本との通貨スワップを望むのは理解できます。

英国のEU離脱で世界経済のリスクが高まり、中国の景気減速の蓋然性が高まっていて、米国が利上げしつつある状況ですから。

世界的に新興国通貨が売られ、ハードカレンシー(日本円、米ドル、ユーロ、英ポンド、スイスフラン)が買われる局面も考えられます。可能性は高くないかもしれませんが、韓国の当局者なら通貨危機が再来するリスクに備えたいでしょう。

日本の場合、円は国際決済通貨なのであまり気になりませんが・・・

韓国ウォンは国際決済通貨ではないので、世界的な金融危機には弱いんです。


まとめ、のようなもの


日韓関係で気分的にはいろいろあるにしても、それはひとまず置いて。

今回、韓国側から通貨スワップの再協定を打診してきたことは、韓国側にそれなりの危機感があるということでしょう。

日本なんかに頼めるかとか、経緯を踏まえると日本に話を持って行きにくいなぁ、という思いが韓国側にあるかもしれません。それを抑えてでも日本に話を持ってきたということは、それだけ必要性を感じているということでしょう。

いますぐ世界経済が失速するわけではないでしょうが、少し先は警戒的に見ていた方がいいかもしれません。

米国の経済はいいんですけどね。

新興国を含めた世界全体では、少しきな臭い感じがしています。

難しい局面ですね。

過去記事:中国はどのくらいヤバいのか (ここに韓国の民間債務のグラフがあります)

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様子見気分 投資信託上位1000ファンド 今週の資金流出入動向

今週(8月19日から26日)の投資信託は、資金流入でした。

引き続き国内株式の売りが出てますが、グローバルリートの資金流入が上回りました。資金流入はいつものツートップです。

2015年末で純資産総額の大きかった上位1000ファンドが集計対象です。

「資金」が元本の増減から推計できるキャッシュのイン・アウトの額です。
分配があればその分のキャッシュアウトも含まれます。


資金流入の大きかった上位10投信


Code ファンド名 元本(百万)
3231203C フィデリティ・USリート・ファンド 22,580
06311049 新光US-REITオープン (ゼウス) 16,882
53311119 LM・オーストラリア高配当株 7,397
3531203A GS 米国REITファンド 6,217
02313043 ラサール・グローバルREIT 6,077
04312047 ダイワ・US-REIT 5,298
01312056 野村インド株投資 5,129
4931112B 東京海上・円資産バランス 4,030
32315984 フィデリティ・USハイ・イールド 3,841
03313047 ワールド・リート・オープン 2,752

相変わらずの上位2銘柄です。


資金流出の大きかった上位10投信


Code ファンド名 元本(百万)
0331397C グローバル・ソブリン -6,040
01314118 野村テンプルトン・トータル・リターン -3,460
0931105A アジア・オセアニア好配当成長株 -3,151
64311051 J-REIT・リサーチ -2,171
79312146 日興ブラックロック・ハイ・クオリティ -2,110
39312149 アライアンス・バーンスタイン・米国 -2,057
79312119 アジア好利回りリート・ファンド -2,002
04312066 ダイワ日本国債 -1,899
5831115B 日興アムンディ日本政策関連株式 -1,890
0131211B 野村グローバル高配当株プレミアム -1,887

これといった特徴はありません。


カテゴリー別


カテゴリー別です。

676_investmenttrust.png

目立つのはグローバルリートですね、資金を集めています。

それ以外は概ね解約超過です。

このところ相場は夏枯れ気味ですね。まあ、こういう時もありますね。

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中国、要注意債権の不良債権化に注意が必要と、日本政府が分析

世界経済の現状に関する報告書として、内閣府の「世界経済の潮流」があります。[内閣府]

さすがにこれを全部読むのは大変です。(^^;

今回は、日経新聞の記事を引用しながら中国経済について


日経記事の抜粋、その前に


内閣府のオリジナルの方をざっくり読むのもいいですよ。

日本経済には頑張ろうバイアスが強くて、世界経済には慎重バイアスが少し強い感じですが、それでも全体としてはバランスが取れていると思います。

証券会社や独立系のエコノミスト、ストラテジスト、FPといった人たちは基本的には経済に対して強気バイアスがあります。一般の投資家が投資してくれることで潤う人たちなので、ポジショントークですね。

ところが政府にはそういうポジショントークはありません。日本経済には強気バイアス(建前論)がありますけど、世界経済はわりと素直にリスクを見つめていると思います。なので世界経済なら政府の分析が役に立ちます。


さて、本題


重要な部分を日経の記事から引用します。[外部記事]

"中国経済について政府主導のインフラ投資が活発になっていることに懸念を示した。民間の固定資産投資が減っている一方、国有企業の投資は急増している現状を分析。将来的に不良債権に計上されるリスクのある要注意債権の残高が増えていることにも触れ、過剰設備・債務に対するリスクも指摘した。"


中国の経済成長を政府のインフラ投資が支えている状況への懸念です。

中国では民間の投資は息切れしています。そのままでは経済が急減速してしまうので、中国政府がインフラ投資でテコ入れしています。

この状態は不健全ですね。


中国経済の成長


中国経済はヤバいヤバいと言われながらも何も起きてないです。

それなりに上手く回っている部分もあるのでしょうが、危うい成長であることは間違いないでしょう。

内閣府のレポートは「景気が減速するなかで、要注意債権の不良債権化に注意が必要だ」と指摘しています。不良債権は景気が減速すると表面化し、表面化するとそれが景気の減速を招き、さらに不良債権が増えるというスパイラルになりがちです。

いますぐ中国の不良債権が問題化することはないでしょうが、気にしておいてもいいファクターだと思います。

過去記事:中国はどのくらいヤバいのか 続編 GDPの構成要素について

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金融詐欺とマネー誌・経済誌の煽り記事について

大規模な金融詐欺事件がありました。

都内の投資関連会社「クエストキャピタルマネージメント」の代表が詐欺の容疑で逮捕されたというものです。[外部記事]

6年間で100億円以上を集めていたそうです。かなりすごいですね。

今回は、金融詐欺とメディアの煽りについて


金融詐欺事件


今回の事件はわりと典型的な手法です。

1. 資金を運用する独自のシステム、ノウハウがあるから100%勝てる
2. 短期間で高いリターンの実績がある

という点を前面に出して出資を募るものです。

さらには代表者が高級車を乗り回したり、高級マンションに住んだりして優雅に過ごしている姿を演出します。ときには有名人とコラボして、お金がありそうな感じを醸し出します。

そうすると・・・

この人、この会社、このやり方についていけばOKと思ってしまうんですね。

独自のノウハウで安全確実に儲かります。
実績の利回りはこんなに高いんです。早く始めた人は多額の配当を手にしてます。
実際、社長はこんなに優雅な生活を送ってます。

ね。

気持ちが動きますよね。(^^;


実際にはあるわけないのに


冷静に考えるとおかしな話です。

そんなに儲かるノウハウがあるなら、公開しないで自分だけが儲ければいいじゃない。

って、

それが健全な考え方です。

でもね。

心をよくよく見つめると、「もしかしたらそのノウハウは本物かも・・・」と思いたがる心理がちょっとはあるはずなんです。誰にでも。

感情は動かされます。

そこを理性で抑えられるかです。


マネー雑誌


濡れ手で粟のような金儲け話は、大多数の人は理性が一瞬で怪しいと判断します。

でも形を変えると心が動いたりします。

たとえばマネー雑誌のウェブ記事です。

数十万円を元手に、FXで3億円を稼いだ!その手法とは!

そんな記事が載ったりします。

そういう記事に興味や関心を持つ人は多いはずです。同じような記事が何度も載ることを見ると、ある程度の人気はあるのでしょう。

有名なメディアが載せている記事だからウソや誇張はないだろう、本当の話だろう・・・と思って読むのかもしれません。


最初の警戒心


最初の段階で警戒心を解いてしまえば、数十万円が数億円になる投資の成功例でも「うまくいけばそういう事もあるんだろうな・・・」と思えちゃいますね。

自分にもできるかな・・・

自分に無理なら記事の人に任せれば成功するよね・・・

独自のノウハウに任せれば大儲けできそう・・・

ん・・・

この心の動きはマズいですね。


まとめ、のようなもの


感情は動きやすいものですし、理性は自分が思っているほどには強くないかも。

なんて事を思いました。

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読書感想文 「なぜ欧米人は平気でルールを変えるのか」

読書感想文です。

「ずるい!? なぜ欧米人は平気でルールを変えるのか」という本を読みました。市場が穏やかな事もあって最近は読書三昧です。

今回は、ルールについて


ルールに対する考え方の違い


スキーのジャンプや柔道など日本が強いスポーツでルールが変更されると、欧米人は自分たちが有利になるようにルールを変えてずるいなーという感情が起きます。

なぜ欧米人は平気でルールを変えるのか。

そこには日本と欧米で「根本的な発想の違い」があるそうです。

ルール作りに参加するところから戦いが始まると考えるのが欧米人。

ルールは与えられるもので、ルールに沿って戦うことをよしとする日本人。

この違いだそうです。

なんとなくわかりますね。


興味深い点


この本の作者は青木高夫さん。ホンダのビジネスマンです。

だからビジネスの視点での分析が本筋です。

おもしろいのは、「ルールを変更した側が、必ず勝者になれるとは限らない」という実例です。

ルールが有利に働く方が当面は勝ちやすいのですが、長い目で見ると、新ルールに適応した側が巻き返すこともあるわけです。

ルールという制約条件の中で、どうやって最高のパフォーマンスを出すか。それがポイントなんでしょうね。


ルール作りに参画


日本人のメンタリティとして、ルールは与えられるもの(あるいは既にあるもの)で、変化しないものと考えがちです。

そういう面はありますね。

中学生のころ、ガチガチの古臭い校則が生徒手帳に書いてありました。長らく変更されることのない「ルール」の一つですね。


ルールを変えること


本の内容からは脱線しますが、小さな子が大きくなる過程でルールの変更を学んでいくそうです。

最初はルール通りにゲームしてそれで満足しますが、ちょっとルールを変えるとトリッキーになって面白くなることを発見すると、みんなが合意できればルールを変えちゃおうとなります。

私が小さいころに遊んだボードゲームで、日本全国を旅する双六ゲームがありました。

航空券とか新幹線や特急のチケットがあって、それを使うと一気に遠くに行けるんです。でも使える枚数には制限があって、いつどう使うかで展開が変わってきます。

で、今回は新幹線は廃止ね、とか、逆に飛行機も新幹線も全部乗り放題にしよう、とか、ルールを変えていきます。

話し合いでルールを変えていくというのは、自然発生的なことですね。本来は。


アフィリエイトです


面白い本でした。ルールを守ることと変えること。それを考えました。

人生のルール、生き方も守るところは守り、変えるところは変える。そんな感じがいいのかな。なんて思いました。

ずるい!? なぜ欧米人は平気でルールを変えるのか (ディスカヴァー携書)

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インフレをどのくらい警戒すべきか

投資する目的としてインフレ防衛があると思います。

インフレになると預貯金や現金は価値が目減りするので、株式や不動産に投資してインフレをヘッジするという考え方です。

インフレに備えて資産運用をしましょうというのは常套句です。

今回は、世界的なインフレ動向について


インフレをどのくらい懸念すべきか


インフレ下の低金利が作り出される恐れがあり、そうなったら預貯金ではインフレリスクをヘッジできなくなり、だからこそ資産運用が必要になるというウェブ記事を見かけました。

インフレに備えて投資が必要だというFPの人が書いた記事です。

ん・・・

どうなんでしょう。

インフレをどのくらい懸念すべきか。


過去50年


1961年から2014年の54年分のデータを使います。データ出典は世界銀行(The World Bank)です。

672_cpi_01.png

OECD加盟の先進国です。

世界的に見ても趨勢的にはインフレは落ち着いていますね。


あと、問題は日本国内での購買力維持ですから、日本でのインフレも見てみましょう。

672_cpi_02.png

低位安定ですね。

たしかにインフレは現金の価値を目減りさせます。

でもね、と。

世界と日本のマクロ経済と考えると、そうそうインフレ圧力は高まりそうもないです。インフレを懸念するにしても、この先しばらくは落ち着いて推移しそうです。

70年代とは違うのでそんなに焦らなくても大丈夫ですね。


毎度のことですが


1. インフレになると
2. 円の購買力が低下するから
3. 投資で備えましょう

こういう話は、

1. インフレにならない可能性や、逆にデフレになる可能性(可能性を見積もる)
2. どのくらい購買力が低下するのか(影響度を見積もる)

その上で、

3. 本当に必要か

を考えるといいのではないでしょうか。

その上でリスクを取って投資するもよし、投資しないで(あるいはかなり抑えて)貯蓄重視で行くのもよしです。

ん?

この考え方は過去記事の使い回しだ・・・

過去記事:円だけで暮らす私に、外貨運用は必要でしょうか

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「なぜ日本では危険な日も仕事をするのか?」に思うこと

今日の東京地方は猛烈な台風です。

交通機関も大幅に混乱しています。こういう日は安全な場所にいて不要不急な外出は控えるのがいいですね。

今回は、台風でも出社することについて


外国人のお悩み紹介


「なぜ日本では危険な日も仕事をするのか?」という記事を見かけました。[外部記事]

枕詞に【外国人のお悩み紹介】とあります。

よくある外国人をダシにした日本人論ですね。日本人でも疑問に思うことを、わざわざ「外国人のお悩み」として紹介することで議論をソフトにする手法です。


さて、中身に入りましょう


“「前にひどい台風があったので、仕事が休みだと思いましたが、会社から電話が来て、仕事に行くことになりました。台風で危険な日に、なぜ日本では仕事をするのでしょうか」(ニュージーランド)

 本当になぜここまで頑張る、というほど日本人は雨の日も風の日も雪の日も台風の日も、職場へ足を運ぼうとする。心理学者の内藤先生を取材した時、先生は日本人が農耕民族であり、農作物は雨の日も風の日も雪の日も台風の日も面倒を見なければならず、その血が日本人を仕事人間にしているのでは、と言っていたが、まさにそうだと思わずにはいられない。”


ん・・・

どうなんでしょう。

私は、日本人が農耕民族だからというのは関係ないと思います。


農耕民族論


穀物を栽培をして穀物を主食にする民族を「農耕民族」とするなら、ほとんどの民族は農耕民族です。

日本人は主食が米ですが、トウモロコシ、小麦、イモ類を主食にする民族は世界中にたくさんいます。日本人は農耕民族、西洋人は狩猟採集民族というのは典型的なステレオタイプの見方ですね。

この点、招き猫の右手さんの記事がおもしろいです。

さてさて

もし「農耕民族」と「台風でも出社する」ことが関係するとしたら・・・

コメの生産高(トン)

順位 国名 生産量(トン)
1   中国 2億
2   インド 1億5,000万
3   インドネシア 6,900万
4   ベトナム 4,300万
5   タイ 3,800万
6   バングラデシュ 3,400万
7   ミャンマー 3,300万
8   フィリピン 1,800万
9   ブラジル 1,200万
10   日本 1,100万

(出典:外務省

中国人とかインド人とか・・・

その他の民族も自然災害に遭いながらも仕事を優先させるかなぁ。(-_-;


濃厚な関係性


農耕民族だからとかは関係なくて、日本人の働き方そのものの問題でしょう。

他人との関係性で自分の立ち位置を決める。他の人も出社するし、自分だけが休むのは気が引ける。

そういう相対的な価値判断基準の問題のような気がします。

他者との関係性が濃厚なんですね。

あ、

休日ではないので出社する義務がある。

根っこにはそういう真面目さがあると思います。

それはそれで、台風接近という非日常的な局面でも日常と同じルールを適用するという点に良し悪しはありますね。


まとめ、のようなもの


なぜ日本では危険な日も仕事をするのか?

1. 判断基準の関係性
日本では、他者との関係性を重視して出社するかどうかを判断する。

2. 判断基準の不変性
ルールを墨守する傾向があるため、非日常の局面でも日常と同じルールを適用する。

それが「なぜ日本では危険な日も仕事をするのか?」に対する私なりの回答です。

他の人と同じ行動を取ると安心。同じルールを常に適用するのがいい。

この特性はいろいろな場面で見られる気がします。

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これ以上、日銀が金融緩和しても効果は薄いと思います

日本銀行が9月20、21日の金融政策決定会合で「総括的な検証」を行います。

総括的な検証をめぐって、そのタイミングで追加緩和があるのでは・・・とか、もっと大胆な金融緩和が必要だ・・・といったコメントを目にします。

今回は、日銀と日本経済について


あまり期待しすぎるのは、ね・・・


黒田日銀総裁が就任したのは2013年3月です。

それから3年半近くが経ちました。

黒田総裁は、物価上昇率2%をおおむね2年かけて目指す、そのためにマネタリーベースを2倍にする、という、2×2×2の戦略を打ち出しました。

デフレ期待を払拭させて、インフレ期待を高める政策を推進してきたわけですね。

2%は実現していませんが、デフレ期待の払拭はある程度は成功したと思っています。

このところの円高・株安を受けて、日銀にさらなる金融緩和を求める声が高まっています。ジャブジャブ緩和して日本経済をインフレに持っていけば、景気も上向くみたいな論調もあります。

ん・・・

私は、金融政策にあまり期待しすぎない方がいいと思っています。


もっと緩和を


東洋経済オンラインに日銀の金融緩和に関する記事がいくつかありました。

たとえば、日銀にもっとマイナス金利を強化するよう求める記事で、マイナス金利を強めればおカネが動かざるをえなくなるという説です。[外部記事]

マイナス金利が強化されると企業は預金を引き出し、配当の増加や自社株買いなどに回すはずで、株価を押し上げる効果をもたらすとしたうえで、

“多くの日本企業は、内部留保を厚くすることこそが、経営の安定化につながると考えてきたが、マイナス金利が常態化したら、外部からの資金調達を積極化させたレバレッジ経営が、改めて見直されるだろう。マイナス金利下では、資金を借りたほうが明らかにトクであり効率的だからだ。”


としています。

いや、そのりくつは・・・

無理があります。


無理があるところ


「マイナス金利下では、資金を借りたほうが明らかにトク」とは言えません。

借入れのコストと、借り入れた資金を活用することで得られるリターンの関係で得かどうかが決まるからです。「明らかにトク」という表現はミスリードを招きます。

現時点では借入れの金利はプラスです。お金を借り入れる企業は、銀行に利息を支払わないといけません。借り入れをしてもそれ以上のリターンを生む事業がなければ、新規に借り入れをしない方が得です。

もし一般の預金金利がマイナスになるなら、企業は預金を圧縮して借り入れの返済に回すでしょう。そうなるとますますカネ回りが悪くなります。


金融政策”だけ”ではバブルは生み出せない


日銀が金融緩和を強めれば、インフレが起きてバブルが起きて景気が良くなる、みたいなストーリーがありますが、それは現実味が薄いでしょう。

日銀はこれまでマネタリーベースを大きく拡大させて、国債を大量に買い込んでいます。それでもインフレ率2%に達していません。

その現実を抜きに、さらなる金融緩和やマイナス金利の強化、ヘリマネの実施でインフレやバブルをもたらすべきだ、と唱える人がいますが・・・

そういう人たちは、金融政策の力を過大評価しているのではないかなと思います。

インフレやバブルが起きるためには、実体経済で資産価値に対する将来期待が変化しないと無理です。所得が増えて需要が強まるからモノの価格は上がりますし、いま買わないと将来値段が上がって買えなくなると思うから、不動産価格が高騰するわけです。

金融経済の世界だけでインフレ期待やバブルの生成を語るのは不十分です。


まとめ、のようなもの


株価は経済を映す鏡ですね。

最近の株価低迷はこの先の経済の減速を見越しているのかもしれません。

金融面でテコ入れを強化しても、実体の経済が下向きなら、それほどの効果は期待できないでしょう。実体経済は労働や貿易によって生み出される富、投資と貯蓄のバランス、政府支出の多寡、など複雑な要素で動きます。

だからこそ、日本の経済を強くするなら、厚生労働行政の改革(働き方の柔軟性と社会保障制度の整理)、投資促進政策のさらなる強化、未来のイノベーションを生む分野への(バラマキでない)選択的な政府支出、などが肝心だと思います。

日本経済の舵取りを日銀に求めすぎるのは、日銀に酷なことだと思います。

経済構造改革は、中央銀行ではなく、行政府と立法府の仕事ですね。(^^)

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資金流入 投資信託上位1000ファンド 今週の資金流出入動向

今週(8月12日から19日)の投資信託は、資金流入でした。

引き続き国内株式の売りが出てますが、グローバルリートと国内リートの資金流入が上回りました。

2015年末で純資産総額の大きかった上位1000ファンドが集計対象です。

「資金」が元本の増減から推計できるキャッシュのイン・アウトの額です。
分配があればその分のキャッシュアウトも含まれます。


資金流入の大きかった上位10投信


Code ファンド名 元本(百万)
3231203C フィデリティ・USリート・ファンド 26,500
06311049 新光US-REITオープン (ゼウス) 12,216
08311086 MHAM日本債券インデックス 7,733
04312047 ダイワ・US-REIT 6,862
53311119 LM・オーストラリア高配当株 6,765
04312045 ダイワ米国リート・ファンド 5,119
02313043 ラサール・グローバルREIT 5,045
01312056 野村インド株投資 4,958
4931112B 東京海上・円資産バランス 4,683
3531203A GS 米国REITファンド 4,476

相変わらずの上位2銘柄です。

興味深いのは3番手。MHAM日本債券インデックスです。このファンドは資金流出のところで振り返ります。


資金流出の大きかった上位10投信


Code ファンド名 元本(百万)
08312086 MHAM外国株式インデックス -6,111
08316086 MHAM日本株式インデックス -5,168
0931105A アジア・オセアニア好配当成長株 -2,943
0131410A ドイチェ高配当インフラ 米ドル -2,133
42311052 ピクテ・グローバル・インカム株式 -2,051
42311081 ピクテ新興国インカム株式 -1,924
0431508B ブラジル・ボンド・オープン -1,878
0431115C ロボット・テクノロジー関連株 -1,860
79312119 アジア好利回りリート・ファンド -1,779
02311038 高金利先進国債券 -1,765

上位1、2にご注目ください。

MHAM外国株式インデックスとMHAM日本株式インデックスです。

資金流入の3位のMHAM日本債券インデックスもそうですが、これらは、みずほ証券が取り扱っているファンドラップの商品です。

このところ相場が不透明だからでしょうか、外国株式と日本株式を売って、日本債券にシフトしたみたいですね。リスクを落とす戦略に出たようです。


カテゴリー別


カテゴリー別です。

投資信託 小黒とら

リートの人気が続いていますね。

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