2016年06月 の記事一覧

イタリアの銀行救済策でドイツが

イタリアの不良債権問題は微妙にくすぶってますね。

あまりニュースにはならないので情報不足ですが、ただなんとなくイタリアの銀行の不良債権は欧州経済のアキレス腱かなと感じてます。ギリシャやスペイン、ポルトガルの経済が弱いのはかなり前から表面化してます。そこに加えてイタリアの銀行問題が取りざたされるとイヤだな・・・と。

今回は、イタリアの銀行救済に関するニュースです。


ニュース


“ドイツ、イタリアの銀行救済策で投資家負担求める

イタリア政府が国内銀行への資本注入を実施する場合、民間投資家を損失から保護しようとするならドイツ政府は反対すると、事情に詳しい関係者が明らかにした。

  関係者が匿名を条件に述べたところによると、ドイツのメルケル政権はいかなる救済措置にせよ銀行処理に関する欧州連合(EU)の規則に従うべきだとの考え。EU規則は公的資金注入の前に株主や一部の債権者が損失を負担することを求めている。” [外部記事]


欧州の金融機関の信用リスクは気になります。

投信で金融機関ハイブリッド証券とか、CoCo債ファンドとかがありますね。金融機関の信用不安が高まると、投資家にとってはいいことはないです。

で、イタリアの銀行の不良債権にモヤモヤ感があります。実態はどうなんだろう・・・と。

あまり想像してもわからないので、今回は別の視点から。


ドイツがイタリアの政策に介入?


イタリアは、投資家に負担を強いずに銀行救済をしたい考えです。イタリア政府は資本注入、または政府保証を通じて銀行の資本を強くしたいんですね。

日本が90年代に不良債権で苦しんだときに、最終的には公的資金を投入してほとんどの銀行を救済しました。多くは吸収合併を経て、今では銀行の数も減りました。

諸外国(特に米国)からは公的資金の投入を急ぐ圧力はありましたが、公的資金を投入するかどうかは基本的には国内の政治問題でした。

でも、今回のイタリアの不良債権処理についてはちょっと色合いが違うのかな、と。


金融機関の救済も自由にできない


イタリアは、投資家に負担を求めずにイタリア政府のお金で救済したい意向です。

銀行の不良債権処理の場合、ざっくり言うと投資家(株主)が泣くか、預金者も泣くか、政府(国民・納税者)が泣くか、中央銀行が泣くか・・・です。

資本の論理から言うと、不良債権処理や銀行の破綻処理は株主が全損して、預金者はペイオフで預金がカットされ、その上で公的資金が投入される。その間は中央銀行が最後の貸し手として支える。こういう枠組みです。

でもそれは原則論で、場合によっては株主も預金者も泣かないように、公的資金で銀行の資本を厚くしてやり過ごすという手段もあっていいはずです。破綻処理ではなく、生きたままでの再生として。

で、私が気になったのは、イタリアの銀行救済に対するイタリア政府の意向に対して、銀行処理に関するEUの規則を理由にドイツが反対していることです。

それがEUなんだなー、と。


EU加盟国の苦悩


自国の金融機関の救済を、自国の政府だけでは決められない。

ね。

それがEUってことなんでしょう。

あと、自国で自国通貨を発行できる中央銀行を持っていないというのは大きいのかなと。最後の貸し手としての中央銀行をECBに委ねているのは独立国家として悩ましいところかもしれませんね。

そういう事を考えると、EUの理念ってなかなか難しいのかなと思います。

EU加盟国で一枚岩を保っていられるうちはいいですけどね。

世界的な経済危機が深まったときでしょうか、EUの真価が試されるのは。

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英国だけでなく英語もUEから離脱のようですね 雑談

「英語も公用語から離脱?」というニュースがありました。[外部記事]

英語をEUの公用語として申請している国は英国しかないため、英国が離脱となれば英語はEUの公用語から消えるそうです。

で、ドイツ語とフランス語の重要性が増す見込みです。

今回は言語についての雑感です。


言語が思考を規定する


言語が思考を規定するという考え方があります。

たとえば、単語。

日本語には靄、霧、霞という言葉がありますね。左から、モヤ、キリ、カスミです。目が疲れてくると全部同じに見えます。(^^;

英語には似たようなことを表すのに、haze, fog, mistという単語があります。しかし、それぞれが一対一でピッタリ対応するわけじゃないです。なので、言葉が違えば同じ概念を共有するのが難しくなるケースがあります。

単語でもそうですし、もっと上の概念ならなおさらです。


比較言語学


日本語の場合、主語がなくても文章は作れますし、文型としては受動態が多いという特徴があります。一方、英語は主語と述語動詞が必要ですし、能動態が多いですね。

日本語で考えるときと英語で考えるときでは意識するしないにかかわらず、思考のプロセスも違いますね。イメージとしては英語で考えるときの方がキッチリ考えます。

英語の場合、「私はこう思う。なぜなら・・・だから」

日本語の場合、「んー、そうね、こう思う」(理由?それを聞くのは野暮でしょ、大人なら察してよ)

ステレオタイプも入ってますがこんな感じでしょう。理由をキッチリ考えて表現するかしないかの違いですね。日本語の話者は理由なしでも相手に受け入られるように情緒的な表現が鍛えられ、英語の話者は相手に受け入れられるための理由付けが鍛えられる傾向はありそうです。


最後まで脱線


今回はとりとめのないお話しなので、最後まで脱線です。

「貯蓄好きかは母語が決める」という話もあります。

過去記事:「貯蓄好きかは母語が決める」という面白い説

言語と思考、行為の関係は興味深いですね。

最期までとりとめのない話でした。(^^;

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議会制民主主義、国民投票、カウンターデモクラシーに思うこと

英国のEU離脱は少なからぬショックを招きました。EU離脱という結果を受けて、経済的な影響のニュースもさることながら、国民投票という手段自体に対する議論も盛んになっています。

国民投票をしたことの是非です。

今回は、民主主義についての雑感です。


民主主義といっても


民主主義といっても、議会制民主主義(間接民主主義)もあれば、今回の英国のように有権者による国民投票で国の進む方向を決める直接民主制もあります。

で、今回の国民投票は事前の予想とは違った結果なので大きなショックになりました。だから国民投票で決めることの是非が議論されていますが・・・

ちょっと考えてみましょう。

もし事前予想通りに「残留」で終わったとしたら、その後、国民投票の是非がいまほどに議論されるでしょうか。

いま国民投票の是非が議論されているのは、予想外の結果で株価が暴落するなどのショックがあった結果を受けてのことですね。まあ、ある意味では結果を見ての議論です。

こういう状況の時に、国民投票や直接民主制の是非を議論するのは環境的にはネガティブバイアスがかかりそうな気がします。


国民投票について


原則論ですが、私は国民投票は民主主義の一形態としてありだと思っています。

ただ、すべての意思決定を国民投票で決めるのは非効率ですし、国民が各種の議案を理解するのも大変ですし、そもそも全国民に判断のための情報が開示されるとしたら外交などで問題があるでしょう。だから議会制民主主義が基本になります。

その上で、国論を二分するような重大な事項は、最後の最後は国民の判断を仰ぐというのはありでしょう。

直接民主制の場合は、大衆はムードに流されやすいという懸念が指摘されます。

でもね、と。

最後の最後、国としていい意思決定ができるかどうかは、そこを含めての国民の民度によるんじゃないでしょうかね。

国民投票ってのは、直接意思決定に参加するわけですから、国民一人一人(正確には有権者一人一人)の意思決定能力も試されるわけです。


結局のところ


結局のところ、議会制にしても直接にしてもベストはないでしょう。

議員を信頼するなら、議会制民主主義。
国民(有権者)を信頼するなら、国民投票。

どちらも信頼できず、自分の考え方しか信頼できないなら・・・

世捨て人になるしかないですね。(^^;


カウンターデモクラシー


議会制民主主義も国民投票も、私はその結果で物事が進むのは理念としては受け入れられます。

制度としては民主的に決まったことですからね。

でも、カウンターデモクラシーという考え方は受け入れられません。

カウンターデモクラシーとは、議会制民主主義を選挙以外の方法で支えようとする考え方です。フランスのピエール・ロザンヴァロン(Pierre Rosanvallon)氏が唱えている概念です。

過去記事:「カウンターデモクラシー」という聞きなれない言葉

私は、このカウンターデモクラシーは、多くの人の思いが反映されるのではなく、声の大きな意見が反映されやすくなるという点で懸念しています。

サイレント・マジョリティーとノイジー・マイノリティの攻防は古くからの議論ですね。


決めたら進むだけ


民主主義の要点は、多数決というよりは、議論と前に進むための妥協だと思うんです。

討論で理解を深め、妥協点を探り、なるべく多くの合意を得て、物事を決めて、先に進む。

議論しても妥協できず、前に進めない事態に陥ることがありますね。で、ものごとが停滞したときの打開策として多数決があるのだと思っています。

決めない事には先に進めないですからね。

決めて、前に進むための手段としての多数決です。

決まったらあとは前に進むだけです。

離脱、残留、どっちにしても一長一短はあるでしょう。英国人は離脱と決めたのだから、あとは前に進んで行くだけですね。

英国民にエールを送りたいと思います。

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英国のEU離脱の影響で新しい均衡点は気になりますが、ひとまず気分転換

英国のEU離脱で明日からの相場が気になります。

金曜日の下落が大きかったので短期的なリバウンドはあるかもしれません。ただ、投資家の心理は崩れてしまったので、戻ったとしても限定的かなと思います。

浅川財務官が述べたように、新しい均衡点を探していろんな動きがあるんでしょうね。


新しい均衡点


私が思う「新しい均衡点」は、金曜日の株価水準よりも下です。

英国のEU離脱は、英国だけの話では終わらないでしょう。国家主権とEUの理念(Pan-Europeanism)とのバランスで、国家主権を取り戻したいと考えている勢力は英国以外にもいますね。

英国は独自通貨を使っているので離脱は比較的容易です。ユーロを採用している国はそう簡単に離脱はできないでしょう。だから英国に続く国が続出するという「離脱ドミノ」は起きにくいとは思います。

ただ、離脱を主張する勢力が増えて、EUの結束が揺らぐ可能性はありそうです。移民・難民の取り扱い、国の財政赤字(財政政策)の縛り、EU内の国家間の経済格差といった問題で、これまで表面化していなかったことが問題化してくる可能性はあるかもしれません。

まあ、不透明さは増しているのでしばらくはリスクを取りにくい環境でしょう。

市場のボラティリティが大きくなって、先行きの視界が不透明になって投資家がリスクを取りにくくなれば、リスクに対する要求リターンは高まります。

で、どのくらい高まるかを値踏みするのが、均衡点を探る動きです。


リスクに対する要求リターンが高まるとは


いままで株式投資のリスクが10%かな、リスクを取るのだから5%のリターンが欲しいな・・・

これが市場参加者の総意(コンセンサス)だとします。あくまで想像です。

で、EU離脱で株式投資のリスクが増えそうだな、こんな状況でリスクを取るのだから8%のリターンが欲しいな・・・

と、市場参加者の総意が変化したとします。(実際は刻々と変化しているのですが)

そうすると・・・(企業業績が不変として)

株価は37.5%下落します。


37.5%下落の計算方法(永久債ロジック)


クーポン5%の永久債の額面が100円です。これがスタート。

で、利回りが8%になれば価格は62.5円になります。(5÷0.08=62.5)

100円が62.5円になるので37.5%の下落。

あくまで一つの考え方ですけど。

ここら辺の話をすると長くなるので今回はここまでにします。ともかく、明日からの相場は落ち着きどころを探る動きになりそうですね。英国のEU離脱をきっかけに世界的な不透明さが増してくると、均衡点は下にならざるを得ないでしょう。

明日以降のポイントは、投資家が将来に対してどれだけ自信を取り戻せるか、政治家や金融当局者が疑心暗鬼をどれだけ防げるかになると思います。

ま、明日、ふたを開けてみないとわからない、ということですね。(^^;


さて、本題


さて、本題です。

明日は明日の風が吹くので、明日の事を考えてもしょうがないんですね。長々と書いておきながらあれですけど・・・

ということで気分転換に森林浴です。(本当は森林ではなく公園ですけど)

608_ogurotora_01.jpg

梅雨の合間の晴れです。

木陰の中は爽やかです。

もともと私は暑さに強い方なので、この時期の木陰は最高です。できればこういう環境でずーっと過ごしたいです。本を読むのもいいですし、ハンモックでお昼寝もいいし、ただただ鳥のさえずりを聴いているのもいいです。

ゆっくりコーヒーを飲むのもいいですね。

あ、

平日ならネットをつないで株式投資も・・・ (^^;

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英国のEU離脱に思うこと 落ちてくるナイフは掴まない方がいい

英国の国民投票はEUからの離脱という結果に終わりました。

その結果を受けて金曜日は世界的な暴落でした。この土日は、この先の投資をどうするかを考えるのにいいタイミングかもしれませんね。

今回は、この先の投資について過去記事を中心に述べていきます。


落ちてくるナイフは掴まない方がいい


落ちてくるナイフは掴まない方がいいというのが私の基本観です。

落ちてくるナイフを掴みに行ける人もいれば、いったんリスクからは遠のいて、ナイフが落ち切ってから拾いに行く方がいい人もいます。投資家の性格や考え方、収入の多寡などによって最適な解は人によって違うはずです。

過去記事:落ちてくるナイフを掴みましょうというアドバイスについて

私は、自分の性格から考えても、リスクを急いで掴みに行くよりは、ワンテンポ遅れて拾いに行く方が性に合っています。


金融危機は「何度もよみがえる多年草」


経済は長期的には成長するとしても、金融は循環的に膨らんでは萎んだりします。

経済(Economics)と金融(Finance)の違いは意識しておいた方がいいでしょう。株式などの証券投資は「経済」をベースにしていながらも、注目すべきは「金融」です。経済と金融の両方を見る必要があります。

で、過去記事:金融危機は「何度もよみがえる多年草」

のど元過ぎればですが、一時期は欧州のドイツ銀行の経営不安がささやかれていました。CoCo債も懸念材料です。

今回、英国がEUから離脱となり、スコットランドが英国から独立する機運が高まるなどしてゴタゴタして、英国のRBSなどの経営はどうなのという話になったりしたらイヤだなーと。(根拠のある懸念ではありませんが)

欧州の金融機関の経営や、イタリア、スペイン、ギリシャのリスクなどがまた再燃する恐れもあります。

経済ではなく、金融に注目ですね。


通常の景気循環を超えて危機に陥る大きなリスク


英国のEU離脱は伊勢志摩のサミットでも懸念されていました。

過去記事:「通常の景気循環を超えて危機に陥る大きなリスク」に思うこと

安倍首相が主導した声明文にあった「世界経済が通常の景気循環を超えて『危機』に陥る大きなリスクに直面している」という表現を巡って日本と欧米で経済認識に温度差があると言われましたが、こういう状況になってみるとリスクが顕在化してきたかなという感じです。

景気循環的には楽観できませんね。こちらは数年スパンの短中期的な経済の話です。


安く買っても含み損が続くことに耐えられますか?


ちょっとした試算をしました。

まるまる5年間、積み立て投資を続けながら含み損を抱えるケースもあり得るという結果です。

過去記事:安く買っても含み損が続くことに耐えられますか? ドルコスト投資法の試算


含み損は少ない方がいいです


私はストレスと含み損は少ない方がいいという考えです。

投資家の性格にもよりますが、悩んだときは一部でも売って、気分的に軽くなった方がいいと思ってます。

過去記事:含み損は少ない方がいいです

積立投資を続けるにしても、これまで投資した分をいったん少し売って気分的に軽くなって、その上で積み立てで買い下がっていくのでもいいのではと思ってます。

投資の世界では致命傷を食らわないで生き残ることが大事ですから、売ることもありです。


まとめ、のようなもの


私は数年スパンで相場を慎重に見ています。

経済循環的には下向きですし、金融の調子もおかしくなってきているからです。金融面では信用不安が高まる恐れも出てきたかなと思ってます。

なので、この先数年は「無理をしないこと」が大事だと思っています。

数年間、守りの姿勢でやり過ごしてもいいと思うんです。

「ストレスをまともに受ける必要はない。ただ、やり過ごせば良いだけなのだ」です。(^^)

過去記事:植物はなぜ動かないのか

あと、こういうときは時間軸を変えて見てみるのもいいですね。
参考ブログ:とりあえず、記念撮影でしょう!(外国人ライフ・のろのろさん)

過去記事リスト
落ちてくるナイフを掴みましょうというアドバイスについて
金融危機は「何度もよみがえる多年草」
「通常の景気循環を超えて危機に陥る大きなリスク」に思うこと
安く買っても含み損が続くことに耐えられますか?
含み損は少ない方がいいです

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資金流出 投資信託上位1000ファンド 今週の資金流出入動向

今週は元本ベースで資金が流出に転じました。

金曜日の英国のEU離脱を受けた解約の多くは月曜に反映されるでしょうから、今週の結果は英国ショックの影響は少ない状態での数字だと思っています。

英国のEU離脱については既に多くの情報が出ていますね。私もEU関連を書こうかなと思っていますが、ちょっと出遅れ感があるのでどうしようかな、と。

あ、昨日ブログの更新ができなかったのは、英国ショックで寝込んでいたから

ではありません。ちょっとした野暮用があったんです。(^^;

ともかく、恒例のデータ確認を進めましょう。

今週(6月17日から24日)の投資信託の資金流出入動向です。

2015年末で純資産総額の大きかった上位1000ファンドが集計対象です。

「資金」が元本の増減から推計できるキャッシュのイン・アウトの額です。
分配があればその分のキャッシュアウトも含まれます。


資金流入の大きかった上位10投信


Code ファンド名 元本(百万)
3231203C フィデリティ・USリート・ファンド 16,967
06311049 新光US-REITオープン (ゼウス) 14,785
53311119 LM・オーストラリア高配当株 8,875
4931112B 東京海上・円資産バランス 6,839
04312047 ダイワ・US-REIT 4,195
3531203A GS 米国REITファンド 4,152
02313043 ラサール・グローバルREIT 3,782
0131413C 野村米国国債部分ラダー B 3,436
50311097 UBS公共インフラ債券 3,076
02311158 グローバル・ロボティクス株式 2,554

上位は相変わらずの高分配のグローバルリートです。

上位の2ファンドだけは別格な感じです。それ以外のファンドは資金流入が細っている感じがします。


資金流出の大きかった上位10投信


Code ファンド名 元本(百万)
79312119 アジア好利回りリート・ファンド -10,326
02311038 高金利先進国債券 -3,389
0131313C 野村米国国債部分ラダー A -3,207
42311081 ピクテ新興国インカム株式 -2,283
04312066 ダイワ日本国債 -2,116
64311051 J-REIT・リサーチ -2,022
0931105A アジア・オセアニア好配当成長株 -1,924
02313097 日興ピムコ・ハイインカム・ソブリン -1,887
42311052 ピクテ・グローバル・インカム株 -1,875
06311132 グローバル・アロケーション・ファンド -1,826

アジア好利回りリートが売られてますね。

分配金の引き下げが資金流出に直結するのは明らかですね。ゼウスもフィデリティのUSリートも不健全だと思いますが、ビジネスの事を思うと運用会社はいまの分配水準を続けざるを得ないんでしょうね。


カテゴリー別


606_investmenttrust.png

資金がマイナスに転じました。

金曜日の解約は海外の資産が入っている投信なら月曜のカウントになりますので、来週の動向も気になります。


ちなみに、ちょっとしたネタ


純資産総額の減少は思ったほどではありませんでした。

英国のEU離脱ショックは、海外資産を組み入れた投信は月曜反映ですが、国内株式は上記のカテゴリー別の数字に反映されています。なので、国内株式は離脱ショックを受けた数字です。

国内株・その他一般は、純資産の減少額が1,192億円です。
先週は5,334億円の減少でした。

意外ですよね。

今週(6/17-6/24)の日経平均の下落率は4.15%
先週(6/10-6/17)の日経平均の下落率は6.03%

きのう一日のショックが大きいのでそれが鮮烈な印象で残っていますが、週ベースでは先週の方が下落が大きかったのです。

ショックが走った時こそ、時間のスケールを変えて見てみるのは大事ですね。

次の参考ブログは、英国ショックを受けて10年チャートで見ています。

参考ブログ:とりあえず、記念撮影でしょう!(外国人ライフ・のろのろさん)

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投信会社によるポジショントーク マイナス金利政策と資産形成

「マイナス金利政策は、私たちの資産形成にどう関わる?」という記事がありました。
[外部記事]

ん・・・

これは[PR]を付けた方がいいくらいの記事ですね。広告記事っぽい内容です。

今回は、ちょっと辛口で攻めてみます。


ちょっとその前に


資産運用の専門家であるフィデリティ投信の人が、働く女性向けに資産形成術を語るというスタイルです。

で、ぶっちゃけ思ったのは

これって、投信を売る側の典型的な営業トークじゃないかな・・・

ということです。

で、さらに言っちゃうと

この営業トークをそのまま信じるのは危険です。なので、今回はちょっと辛口で内容にツッコんでいきます。


信じない方がいいトーク


引用します。

“バブル崩壊後、日本はずっとデフレ状態が続いていましたが、マイナス金利の導入によって、日本はゆるやかなインフレに誘導されます。インフレになると物価が上昇しますから、それにともなってお金の相対的な価値は下がります。意外にこの影響が長期で効いてくる。たとえば毎年2%の物価上昇が続いたとすると、30年後には物価が約1.8倍になり、資産の実質的な価値は約4割も目減りしてしまうのです。”


「30年後には物価が約1.8倍になり、資産の実質的な価値は約4割も目減りしてしまうのです」なんて断言されるとビビりますね。

でもね、と。

こういう断言は禁じ手だと思うんですよ。

たしかに、毎年2%の物価上昇が30年続けば物価は1.8倍ですけど、その想定は現実的ですか、と。


インフレになりますか?


2013年4月、黒田日銀総裁が2年で物価目標を+2%にするという目標を掲げました。そのためにマネタリーベースを2倍にする異次元の金融緩和に踏み切ったわけです。いわゆる2・2・2ですね。

で、つい最近、黒田総裁は「2年程度での実現はできなかった」と認めています。[外部記事]

物価目標の+2%は、マネタリーベースを2倍にしても実現できなかった水準です。いまのタイミングでマイナス金利を導入したからといって、毎年2%の物価上昇が30年も続くとは考えにくいです。

インフレで資産が4割も目減りするというのは、

たちの悪い煽り

言葉は悪いですけど、私にはそう思えます。


長期投資で値動きの幅は平準化できない


さらに気になるポイントを引用します。

“『長期投資』は、投資する期間を長くすることで、値動きの幅を平準化することです。最後の『時間分散(積立)』は、投資を行うタイミングを分散する投資手法です。たとえば毎月、決まった金額を定期的に購入していくことで、平均購入価格をならすことができます。”


「投資する期間を長くすることで、値動きの幅を平準化することです」

え???

投資する期間が長くなれば、年あたりのリスク量は小さくなるけど、絶対的なリスク量は大きくなります。明日、明後日の株価水準よりも、1年後の方が上にも下にもバラけますし、10年後ならなおさらですよね。

ランダムウォークを前提にするならそうなりますし、実際、リスク資産はランダムウォークで近似できますから。

投資する期間を長くすることで、値動きの幅を平準化するって・・・

どういうロジックなのか私には理解できません。


投資を行うタイミングを分散すること


投資を行うタイミングを分散することで、「買い付けの単価」を平準化するなら話はわかります。

それなら理解できます。

私は自分ではやりませんが、ドルコスト平均法の投資は一理あると思っていますので。

「長期投資」と、「買付タイミングの分散」は、ハッキリと分けて説明しないと初心者の人は誤解すると思います。

で、私がいいたいのは次のことです。

1. 投資する期間を長くすることで、値動きの幅を平準化はできない。
2. 投資を行うタイミングを分散することで、買い付けの単価を平準化するなら理解できる。

で、「買い付け単価」を平準化できるのと、「値動きの幅」を平準化するのとは違う。

ということです。


これから投資を始める人へのアドバイス


引用します。

“最後に、これから投資を始める人へのアドバイスとして、高橋さんは「もし、投資に不安を感じるなら、解決策は長い時間をかけること」と言います。長期投資がリスクを減らしてくれるということはすでに学びました。そういう意味では、25歳で始めるほうが45歳から始めるよりも有利になるということですね。”


ん・・・

長い時間をかけても解決しない事は世の中にたくさんあります。

私なら、これから投資を始める人には違うアドバイスをします。

投資を始める人へのアドバイス

1. 世界経済のしくみ、マクロ経済を勉強しましょう。(Economics)
 そうすれば、(ハイパー)インフレや円の暴落、国債の暴落説に煽られなくて済みます。

2. 債券、株式、ポートフォリオの価格理論を勉強しましょう。(Finance)
 そうすれば、理論の限界がわかって、いい感じで理論と実践のバランスが取れるようになるでしょう。また、金融機関のセールストークも鵜呑みにしないで自分で判断できるようになります。

3. 最初は小さなステップで経験しましょう
 リスク許容度は意外に小さいものです。少しずつ慣れていくのが良いです。

ま、そんな感じです。(^^;

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お金を回していないのは? 麻生財務大臣の発言で考えたこと

麻生財務大臣の90歳で老後が心配と言っている高齢者を取り上げた発言について、以前に記事を書きました。今回はそれの続きです。

いくつになっても老後には不安が付きまとうのですが、今回のテーマは社会保障や年金、高齢者福祉といった点ではなく、純粋に、日本経済の動脈硬化を招いている要素はどこかを考えます。

今回は、GDPの構成要素から日本経済の目詰まりを見ていきます。


GDPの構成要素


日本の名目GDPは約500兆円です。[参照:内閣府]

ざっくり言うと、GDPは次の構成要素からなります。

1. 民間最終消費支出
2. 民間住宅投資
3. 民間企業設備投資
4. 政府最終消費支出
5. 公的固定資本形成

主な要素で見たいので在庫と純輸出は除きました。

で、長期的なデータを見るのに国連のデータを使いました。[出典]

国連のデータでは、
a. Household consumption expenditure
b. General government final consumption expenditure
c. Gross capital formation

という構成要素になります。

a=1(消費)
b=4(政府)
c=2+3+5(投資)

という対応です。

投資に住宅投資も、企業の設備投資も、政府の公共投資も入ってます。


さて、長期的な傾向


長期的な傾向を見ていきましょう。

まずは、GDPの推移です。

GDP 小黒とら

500兆円近辺で横ばいですね。

では、構成要素で見ていきましょう。


家計消費


家計消費(Household consumption expenditure)

GDP 小黒とら

安定的な横這いですね。


政府支出


政府支出(General government final consumption expenditure)

GDP 小黒とら

こちらは右肩上がりです。

政府の支出増加がGDPを支えている構図とも言えます。


投資


投資(Gross capital formation)

GDP 小黒とら

こちらは残念な結果です。

90年以降、右肩下がりですね。

政府が公共投資を抑えているのもありますし、民間企業が設備投資を国内で行わなくなっているのも影響しています。

日本経済の目詰まり感の一因は、ここにあると私は思っています。


日本経済の目詰まり感


GDPの構成要素を見てみると、ピーク時から50兆円も減っている「投資」をどうにかする必要があるでしょう。

国内でもっと投資を促す政策です。

もっとも、国内で投資するなら工場を立てて労働集約的な事業をするのではなく、人工知能(AI)などの先端テクノロジーの研究・開発のための投資になるんでしょうね。投資に値するアイデアと人材がたくさん揃っていれば投資もたくさん起きるはず。そのための政策はもっと必要でしょう。

教育、アイデア、若者、新規事業、イノベーションといった部分にもっとお金が回るといいなと思います。

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ラップ口座の手数料について

楽天証券が新しいラップ口座のサービスをリリースして話題になってますね。

ラップ口座のサービスで年1%を切る水準を魅力的だと思う人もいますし、それでも高いと思う人もいます。評価は人によって違いますね。

今回は、ラップ口座の手数料についてです。


ラップ口座のサービス


ラップ口座のサービスはざっくりこんな感じでしょう。

1. 投資家の資金事情、リスク許容度などに応じて初期ポートフォリオを組む
2. 年に数回程度、資産配分の見直しを実施
3. 必要に応じてリバランス
4. 詳細な運用報告資料を定期的に顧客に送付

このサービスに対して投資顧問料や運用管理費用がかかるわけです。


楽ラップの手数料体系


楽ラップの手数料体系を固定報酬型で見てみます。

投資顧問料:年0.162%
運用管理手数料:年0.54%(最大)

ここまでがラップ口座にかかる費用。それに、組み入れ投信の信託報酬のコストがかかります。

信託報酬:年0.288%(最大)

ということで、トータルコストは最大で年0.99%です。


手数料体系をビジュアル化


手数料を図示すると以下のようになります。

楽ラップ 小黒とら

意外にラップのコストが乗ってますね。

ラップ口座の場合、資産配分の策定とポートフォリオの管理と、必要に応じたリバランスが主なサービスでしょうから、それにいくらのフィーを払うかは投資家の価値観によります。

この中で自分でやりにくいのは、資産配分の策定でしょう。一度配分を決めてしまえば、あとはそれに沿ってポートフォリオを管理して、必要に応じてリバランスするのはそれほど大変ではないと思います。

なので、ロボアドバイザーによる資産配分の策定にどれだけの価値を見出すかです。


パーソナルなサービス?


将来の家計のマネープランを予測してくれて、いまの市場を分析し、最適なポートフォリオを提案してくれて、その上で、よりよい資産運用をときおり助言してくれるのであれば、それなりのフィーがかかる話です。

でも、ロボアドバイザーの場合、そこまでパーソナルなサービスではないでしょう。

そうであるなら、目安となる資産配分を自分で決めて、それに沿ってコストの低い投信でポートフォリオを組んだ方がいいと思います。バランス型投信を購入するのもいいですし、MSCIワールドとキャッシュのポートフォリオでもいいでしょう。(MSCIでなくてTOPIXでもいいです)


ラップ口座に適した人


私はラップ口座にそれほどの魅力を感じないんですよね。

おそらくそれは、超長期でのポートフォリオ運用を念頭に置いていないからだと思います。私の場合、数年単位の景気循環で投資のスタイルを変えていきたいタイプです。

そういう人はラップ口座には向いていませんね。

で、超長期でのポートフォリオ運用を念頭に置いている人は、コストが重要になってきます。

そういう人もラップ口座は向いていません。

コストの低いバランス型ファンドに投資するか、最初だけFPなどに資産配分を策定してもらって、その後はそれに沿ってコストの低いETFや投信に投資する方がいいでしょう。

で、そう考えるとラップ口座に向いている人って

やはりパーソナルなサービスに対価を払う富裕層、なんですかね。

そうなると、低コストのラップ口座って、どういうターゲットを狙っているのかな・・・と、最後は証券会社のマーケティングのことを思ってしまいました。(^^;

過去記事:投信 短期回転販売の次は「ラップ口座」かな
過去記事:資産配分を考えずに外国株(MSCI)一択でいいじゃない、という考え方
過去記事:バランスファンドのリターンは TOPIXが9割を決める

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読書感想文 「植物はなぜ動かないのか」 稲垣栄洋著

植物はなぜ動かないのか。

生命体という点では、植物は太陽の光でエネルギーを作り出せるので動く必要はないんですよね。動物は外部のエネルギーを取り込まないと生きていけないので、動いて捕食しないといけないんですけど。

で、植物は動かないし、動けないので、植物は草食動物に食べられるがままの弱くて受け身の生き方に思えます。ところが、「植物はなぜ動かないのか」(稲垣栄洋氏著)では、植物の生き抜く戦略に焦点を当てて意外な強さを明らかにしています。

今回は、読書感想文です。


ガウゼの法則


ナンバーワンじゃなくてもいい、オンリーワンという歌がありますね。

それについても触れられています。

“じつは、生物の世界では、ナンバー1しか生きられないというのが鉄則である。これが「ガウゼの法則」と呼ばれるものである。"(p124)


二種類のゾウリムシ(AとB)を使った実験では、十分な水とエサがあるにもかかわらず、最終的には一種類だけが生き残り、もう一種類のゾウリムシは駆逐されて滅んでしまうそうです。

で、興味深いのはここから。

同じ実験でも、棲む場所(水槽の上部と下部)や食べるエサが異なるゾウリムシ(AとC)なら、お互いに生き残ります。「棲み分け」ができるなら共存できる、ということですね。

棲み分けのことを「ニッチ」と呼びます。


植物のニッチ戦略


植物でも動物でも、生き物は戦うことが目的ではなく、生き抜くことが目的ですね。

なので、「棲み分け」で共存するという戦略を取ります。棲み分けができない場合は正面切っての生き残りの闘争になりますが、それはやむを得ない戦略です。

“他の生物と激しく競争しあって、自分の居場所を確保するよりも、他の生物と争わないように、ずらしながら、居場所を探した方がいい。"(p126)


生きていく上で争わないで済むなら、その方がいいですね。

棲み分けのニッチの領域では、その生き物がナンバー1となります。

植物では、自生する場所や時期をずらすことによって、それぞれの種が居場所を確保しているんですね。


強者の戦略と弱者の戦略


強者の戦略は「競争」(C:Competitive)

弱者の戦略は「ストレス耐性」と「攪乱適応」(S:Stress tolerance)と(R:Ruderal)

まとめてCSR戦略と言うそうです。

で、強い生き物は競争でライバルを撃破していく戦略を取ります。一方、正面切って戦うと勝ち目のない弱者は、ストレス耐性と攪乱適応を味方にするそうです。

攪乱適応とは、整備されたグラウンドでは勝ち目はない草野球チームでも、大雨でぬかるんだグラウンドならプロ野球チームに勝てるかもといったことです。

時代がどんどん変わっていき、ルールや慣習が変わっていく環境なら老舗企業をベンチャー企業が追い抜くのも可能でしょう。

強いものは変化を好まず、弱者は変化を好むんです。


ストレス耐性


たとえば乾燥した土地に生きるサボテンはストレス耐性の高い植物です。

でもね、と。

ただただ耐えればいいってものじゃないそうです。

ストレスを処理するには、「逃避」、「回避」、「耐性」があります。

状況が悪い時には球根などの形で土の中で休眠すればよく、実際、植物はそうやって乾燥や寒冷に耐えます。

“ストレスをまともに受ける必要はない。ただ、やり過ごせば良いだけなのだ。"(p171)


ここはグッとくる部分でした。

投資でもそうですよね。


植物的な生き方


最後にもう一つ引用。

“いやなことから逃げるのだって、生きる上では立派な戦略なのだ。"(p171)


逃げてばかりでは居場所を確保できないですから、逃げるときと立ち向かうときの判断は必要でしょうけどね。

ただ、逃げるのだってありだと思いますね。

過去記事:一度でも逃げたら、もう終わりだって・・・ そんなことないでしょ

逃げるのも選択肢、立ち向かうのも選択肢。

どちらも取れるようにしておきたいです。(^^;


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1日で読み終えてしまいました。おもしろかったです。

植物はなぜ動かないのか: 弱くて強い植物のはなし (ちくまプリマー新書)

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