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毎月分配 8年で資産格差は1.6倍 逆から考えてみました

日経電子版に「8年で資産格差は1.6倍 毎月分配型投信のワナ」という記事がありました。[外部記事]

毎月分配型投信のワナとは複利効果のことです。

今回は、逆から考えることについて


毎月分配型の複利効果


引用元記事が触れていたポイントの一つは複利効果です。

引用元記事を複利効果に絞っておさらいします。

毎月分配型投信 小黒とら

ピンクは分配しないで再投資したときの推移。
青は分配を受け取って現金(リターンゼロ)で運用したときの推移。

日経電子版の図と同じ「フィデリティ・USリート・ファンドB」です。2009年3月末を起点に、2017年の1月末まで作りました。

100万円投資していたら無分配なら573万円、分配を受け取って現金で運用なら357万円になる計算です。たしかに格差は1.6倍あります。

同じファンドを用いて計算した結果が同じなので、私の計算方式に間違いはないでしょう。

で、分配を受け取って現金で運用でも357万です。無分配の573万円よりは少ないのですが、8年で運用資産が3.57倍になっていたらそれでも満足ですよね。


無分配の推移


先ほどのピンク色は、毎月分配型の基準価額をもとに分配金を再投資したと仮定した推移です。

で、それは無分配型のファンドと経済的には同じです。フィデリティ・USリート・ファンドには無分配の1年決算型があるので、それを重ねるとこうなります。

毎月分配型投信 小黒とら

ファンドのスタート時期が遅いので2013年6月末からです。基点の基準価額をそろえたところ、ほぼ重なってます。

この図から分かることは、「再投資の複利効果を享受したい人は1年決算型を選択するのがいい」ということです。

複利効果を期待するなら1年決算。分配に効用を見出すなら毎月分配。選択肢は用意されているので好きな方を選ぶのがいいですね。


逆流すると


相場の世界では上がったものは下がる、下がったものは上がる、ですね。

これまで上がってきた無分配型が、時を戻したように下がっていくとしたらどうでしょう。

毎月分配型投信 小黒とら

将来に向かって、こう動く可能性もありますよね。


比較しました


無分配型が先ほどのように下落していくときに、毎月分配はどうなるか。

分配を受けた分は現金でリターンゼロで運用するとします。そうすると以下のようになります。

毎月分配型投信 小黒とら

下がっていく局面で売却するのと同じ経済効果です。やられは少なくなります。

ちなみに100万円投資したら、8年間で無分配なら17万円、分配を受け取って現金で運用なら49万円になる計算です。このときの格差は2.8倍です。(こういう格差比較は本当は注意が必要なんですけど今回はスルーします)


両面から検討する


毎月分配型には賛否の意見があります。

パワーバランスとしては、「否」の意見の方が強そうですね。

複利効果を重視する人もいれば、課税の問題を指摘する人もいます。私はその点はケース・バイ・ケースだと思っています。今回見たように、複利効果は常に無分配に有利で毎月分配が不利とは限りません。

だから、ね。

一方的な局面だけを見て評価するのではなく、逆の場合も考えて評価すべきだと思うのです。


コスト議論


あ、あと。

毎月分配型はコストが高いからダメという意見もあります。

でもね、と。

再投資(無分配)と毎月分配の比較検討は、たとえば、フィデリティUSリートの無分配型がいいか、毎月分配がいいかの比較検討ですよね。

分配をするかしないかという「仕組み」を比較検討するときに、コストを持ってくるのは議論がかみ合わなくなる一因ですね。

コストが低い方がいいのは私もそう思います。ただ、それと議論の作法とは分けたいということです。


思うこと


比較検討するときは、一面ではなく逆の面からも評価したいですね。

あと、仕組みを比較検討するなら、仕組みに限って比較検討した方が整理しやすいです。

その上で、自分の好みで投資するのがいいと思うんです。

できるだけ多面的な視点を持っていたいですね。(^^)

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老後の必要資金 蓄えが2100万円あれば普通の生活

「リタイア後に生活費が1億円もかかる? 収入と出費を把握して対策を」という記事がありました。[外部記事]

蓄えが
2100万円あれば、普通の生活
4900万円あれば、ゆとりある生活

だそうです。

今回は、老後について


実際に必要な額


老後の必要額は、どんな生活をしたいかによりますね。

厚生労働省の家計調査で、「二人以上の世帯のうち高齢無職世帯」(=おもに老夫婦の世帯のこと)の状況を見てみましょう。[参照リンク]

月額支出は約25万円です。 (正確には 247,815円です)
月額収入は約21万円です。 (正確には 211,135円です)(税込み)

収入21万円は税引き後18万になりますので、毎月約7万円ほどの貯蓄を取り崩すわけです。

ん・・・

生命保険文化センター「生活保障に関する調査」をもとに、FPの人たちはゆとりある生活に必要な生活費は月額約35万円と言います。だけど、実際にはそれより10万円低いところで生活しているのが実態でしょう。

ゆとりある老後35万円をもとにした「必要な額」に押し潰されないようにしたいですね。


興味深い点


総務省の家計調査からは興味深い点も見えてきます。

毎月の支出額です。

60~64歳: 276,620円
65~69歳: 275,872円
70~74歳: 248,122円
75歳以上: 227,266円

60代前半と75歳以上では5万円も支出額が違うのです。

高齢になるほど消費意欲が少なくなるようですね。

収入(可処分所得)は65歳以降は年代別で大差ないです。75歳以上の消費が少ないのは収入の要素ではなく、純粋に消費減退なのかなと思います。


95歳まで生きたとして


老後の必要額を試算するとき、

1. ゆとりある老後には35万円と言って、現実的な25万円から10万円上乗せして試算する。
2. 高齢になるほど消費が減退することは気にせず、たとえば95歳まで同じような消費額で計算する。

となると、過大計上になりますね。

余裕を見るべく、バッファーとして多少盛るのはいいですけどね。

ただ、盛り過ぎには要注意かなと思います。


まとめ、のようなもの


老後の生活に不安を感じることがあります。

でもね、と。

家計調査の数字に目を向けると、そんなに心配しなくていいのかなと思います。

年金と貯蓄である程度の経済基盤があれば、あとは、のんびりゆったり、老後を楽しめる気がします。(^^)

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電車が30分以上遅れたら無料にすべき、に思うこと

民進党、藤末健三議員のツイッターが話題になっています。[外部記事]

電車が30分以上遅れたら無料にすべきという意見に批判が多く寄せられています。

私も藤末議員の意見は無理筋だと思います。

今回は、できて当たり前という考え方について


ツイッター


引用します。

田園都市線 大幅遅延
遅延度に応じて料金を割り引く制度の導入を提案して行きます。 30分以上遅れたら無料にすべきだと思います。独占企業の地位に甘んじているとしか思えません。[出典]


文字制限があるので、ツイッターだと言葉足らずになります。

そこで藤末健三議員のブログも見てみました。[参照リンク]

で、ブログも読んだところ・・・

やっぱり無理筋だよね、という思いです。


問題点


藤末議員が取り上げた田園都市線の遅延は、乗客同士のトラブルです。鉄道会社からすると「不可抗力」でしょう。

鉄道会社の故意、過失、懈怠による遅延ならまだしも、乗客同士のトラブルによる遅延まで鉄道会社のせいにしたら酷だと思うんですよね。

それに鉄道会社の優先順位としては、
1. 安全な輸送
2. 定時の運行

ですよね。

遅延に対してペナルティを課したら安全性が犠牲になる恐れがあります。優先順位の逆転は起こしてはいけないと思うのです。

私は鉄道の遅延にペナルティを課すという考えは反対です。遅延は安全性に対するコストでもあると思うのです。

天候に左右されやすい飛行機で考えると分かりやすいですよね。


期待の問題


日本の鉄道は時間に正確です。

だから「時間通りで当たり前」と思いますよね。でも、さまざまな原因で遅延や運行の取りやめは発生します。しかたないことですね。

過去に読んだ本にあったのですが、買い物でお釣りが少なかったときのことです。相手が店員さんなら、お客さんはそれほど怒らないそうです。まあ間違いもあるよね、という思いだからです。

でも、自動販売機だとお客さんは大いに怒るそうです。機械が間違えるわけがない、間違えないのが当たり前という期待があるからですね。

で、鉄道に関して。

「時間通りで当たり前」という期待が強いと遅延に大いに怒ります。自動販売機の例と同じようなものです。しかし、人のやることだし「時間通りじゃないこともあるよね」という期待なら、多少の遅延は許容範囲内でしょう。

藤末議員のツイッターやブログで垣間見えるのは「時間通りで当たり前」という強い期待で、そこが私の考えと違う点かなと感じました。


投資に関して


投資に関してもそうですね。

アクティブファンドならベンチマークに勝って「当たり前」
インデックスファンドならベンチマークとの乖離が小さくて「当たり前」

そういう思いが強すぎると、アクティブファンドがベンチマークを下回ったり、インデックスファンドがベンチマークから乖離するととても気になります。

「できて当たり前」と強く思わない方がいいんでしょうね。

あと、本音ではできて当たり前と思っていなくても、べき論として強く期待しているのもそうですね。アクティブなら、インデックスなら、こうあるべきという期待の強さのことです。


期待の持ち方


実際、期待したことが期待通りに実現するとは限らないです。

鉄道の運行も、投資も、人生も、そんなもんですよね。

だから、ね。

期待したことが期待通りでなくても・・・

そういうこともあるよね

という心の持ち方がストレスが少なくていいんでしょうね。

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「もう元号を使うのはやめよう」に思うこと

2019年(平成30年)に今上天皇が皇太子に皇位を継承し、新しい元号になる予定です。

元号が変わることが視野に入ってきたことで、「もう元号を使うのはやめよう」というタイトルの記事をみかけました。[外部記事]

今回は、不便さについて


官公庁は和暦


引用した記事は「新たに元号を定めるのはかまわないが、官庁のデータは必ず西暦を併記し、NHKはすべて西暦で統一すべきだ。」というのが主張ポイントです。

使うのをやめようというタイトルはちょっと過激ですが、中身はそれよりは穏当なものでした。たしかに経済統計で平成○年とかあると、えっと・・・と思うときはあります。

ただ、すべてのデータに西暦を併記したら、それはそれで見にくい気もしますね。

多少不便でも今まで通りでいい気がします。


尺度の違い


部屋を借りるときやマンションを購入するとき、部屋の広さを平方メートルで把握します。一方で、土地の広さでは「坪」を単位にすることがあります。

特に不都合はありません。

同じものでも尺度が違うことはありますよね。

マイルとキロメートルもそうです。

1マイルは約1.6キロです。時速50マイルなら時速80キロ、60マイルなら96キロです。米国で時速60マイルで時速100キロくらいだなーと思いながら運転したことがあります。

世界標準はメートル法なんだから、米国は不便なヤード・ポンド法を廃止すべきだ。少なくとも、米国は道路標識にマイルとキロメートルを併記すべきだ。

なんて主張をしてもしょうがないですね。


官庁には官庁の歴史と伝統が


官公庁は元号を使っています。

それはそれで歴史と伝統のあるしきたりです。

立法、行政、司法が元号で資料(法案や裁判記録など)をナンバリングして管理しています。平成○年の□番の法案とか、平成○年の△番の裁判とかです。

最初の元号は「大化」と言われています。西暦645年です。
日本が西暦を導入したのは明治6年です。西暦1873年です。

元号は1300年以上の歴史があり、西暦は140年ほどの歴史です。過去から脈々と続いて、歴史の記録や公文書に元号を使っていることを考慮すると、官公庁が元号を主として使うのは変わらないでしょう。


自分にとっての最適と別の立場での最適


ある人にとっては元号は混乱しやすく、分かりにくいことでも、別の立場では元号を使い続ける方が便利ということもあります。

自分にとっての最適が、別の立場では最適ではないってことはよくありますね。

そのときどきで和暦と西暦を使い分ける。平米と坪を使い分ける。マイルをメートルに換算する。そういう不便さは頭の体操になっていいと思うんです。


不便さや非効率さ


このところ、ますます不便さや非効率さを悪いもんじゃないねと思うようになってます。

便利さを追求するのは自然なことですが、不便さを楽しむという発想もありなんでしょうね。

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歯の数と抑うつの関係 老後の社会参加について

「『歯がない人』抑うつリスク1.28倍に」というニュースがありました。[外部記事]

歯がない人と抑うつの関係を取り上げたものです。

今回は、老後の生活について


ニュースの要旨


高齢者で歯が全くない人は歯が20本以上ある人に比べて抑うつになるリスクが1.28倍と高くなることが神奈川歯科大学などの研究でわかった。


山本龍生教授は「高齢者にとって食事は大きな楽しみであり、友人らとの食事は社会参加という意味でも重要で、歯の健康を保つことが精神的な健康につながる」と話している。


研究の詳細は分からないのですが、おそらく「歯の数」と「抑うつ状態」との間に相関関係が見られたのでしょう。

たとえば

歯の数がゼロの人が1万人いたら、そのうち128人が抑うつ状態
歯の数が20本の人が1万人いたら、そのうち100人が抑うつ状態

といった関係が想像できます。

で、これは相関関係ですね。


相関関係と因果関係


相関性があるからといって因果性まであるとは限らないです。

先ほどの例では、

歯の数が抑うつ状態に影響を与えているのか、それとも、抑うつ状態が歯の数に影響を与えているのかは分かりません。

「歯の健康を保つことが精神的な健康につながる」のか、「精神的に健康な人は歯の健康にも気を使う」のかですね。「精神的に不健康な人は歯の健康にも気が回らない、その結果、歯が抜ける」のが実態かもしれません。

あ、

データ間の因果関係を検定する手法に「グレンジャーの因果性検定」があります。研究では因果関係まできちんと検証しているかもしれません。なので、相関性があるからといって因果性まであるとは限らないというのは一般論です。


一人メシ


山本教授は「高齢者にとって食事は大きな楽しみであり、友人らとの食事は社会参加という意味でも重要で、歯の健康を保つことが精神的な健康につながる」と話しているとのことです。

たしかに高齢者にとって食事は楽しみでしょう。

ただね、と。

友人らとの食事は社会参加という意味でも重要・・・

かな。


老後の過ごし方


みんなと食事することが望ましいことで、一人で食事するのは望ましくない、みたいな風潮は見直してもいい気がするんです。

一人で、あるいは夫婦で、ひっそり静かに過ごす方が性に合っている。「社会参加」だと馬の合わない人もいて気を使う。それよりも少数のお茶飲み友達がいて、ときどきお茶をするくらいが丁度いい。

そういう晩年でもいいんじゃないかな。

なんてことを思うニュースでした。

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