カテゴリ:時事ニュース の記事一覧

奨学金問題のミラクルな解決法に思うこと

「奨学金問題のミラクルな解決法」という記事を読みました。[外部記事]

アイデアとしては斬新な気もしますが・・・

今回は、アイデアとそれを実行することのギャップについて


ミラクルな解決法とは


奨学金問題とは、借りたはいいけれど返せないで延滞するという問題です。

大学に入る前は「大学に行けばいい仕事に就けて奨学金を返せる」と思っていたが、実際に卒業してみたら、大学を出てもいい仕事になんてつけなかった


としたら、どこに解決の糸口があるでしょう。

引用記事では、「大学が悪い!」ということになっています。

奨学金問題に関しては、「まともな教育をしてない大学に責任とってもらえばいい」という発想のもと、

「奨学金の保証人を大学にすればいい。」


という提言をしています。


私の考え方


大学などの高等教育を受けるのは、学費という直接的なコストと、大学に行かなければ4年間で働いて稼げるであろう給料の機会損失分を考慮して、それでも教育を受けた方がいいと判断するから大学に行くわけですね。

奨学金を借りて大学に行っても、4年後の経済状況によってはうまく就職できるか分からない。そういうリスクも負います。

見方によっては「賭け」なんです。

投資家の用語では、コストを払って、リスクを取って、(奨学金を借りずにすぐに就職するよりも)高いリターンを狙う。そういう戦略です。

なので、奨学金が返済できなくても、「大学が悪い!」とは思わないんです。

あ、

返せない学生さんが悪い、とも思わないです。

返せるのに意図的に返さないのは悪いですけど。ただ、目論見が外れて返せなくなってしまったのなら、それは「悪い」というものではないと思うのです。(見通しの甘さとかはさておき)

リスクを取ってチャレンジして、それで上手くいかなかった。

そういう側面がある以上、ある程度の延滞や返済の不能が発生してしまうのは避けられないでしょう。


アイデアと実現性


大学に奨学金を保証させても問題の解決にはならないと思います。

大学に保証させると大学の財務リスクが高まります。そうすると大学は、リスクに備えるために授業料を値上げするかもしれません。あるいは学生が受けられる教育サービスの低下につながる恐れもあります。

一部の奨学生のために、全体が影響を受けるわけです。

なので、アイデアとしてはおもしろいのですが、現実的な解決策ではありませんね。


じゃあどうしたらいいのか


賛否はあると思うのですが、大学に保証させる代わりに

大学別の過去の延滞率に応じて、奨学金の条件を変えるようにすればいい

と思います。

リスク細分化ですね。保険ではよくある手です。事故率の低い属性の人の保険料は低く、事故率の高い属性の人は保険料が割高になります。

保険の分野での「逆選択」「モラルハザード」の知見が解決のヒントになると思います。

教育の機会均等や貧困問題という社会福祉的な要素を抜いて考えると、ですけど。(^^;

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地銀は債券投資より地元企業への融資をすべきか

金融庁は地方銀行などを対象に、国債や外債、預金、貸出などの金利リスクについて新たな規制を導入する方針です。[外部記事]

金利リスクを抑制して、その代わりに信用リスクを取らせたいようです。

今回は、金利リスクと信用リスクについて


地銀の行動


地銀はダブついた資金を債券投資に回しています。

日本国債はゼロ金利、マイナス金利ですね。そのため国債投資でリターンを得ようとすると、より長期の債券に投資するなどのリスクを取らないといけません。

で、債券の満期までの期間が長いほど、金利が上昇したときの痛手も大きくなります。


外債のリスク


地方銀行は外国債券にも投資しています。

ただ、おそらく米国債や欧州債券などの信用力の高い債券でしょう。しかも、為替リスクはかなりヘッジしていると思います。

要は国内債券の代替としてのヘッジ付外国債券投資です。

為替ヘッジするとリターンが国内債券と外国債券で同じになるという話しはありますが、実際のところは、長短金利差(いわゆるイールドカーブの形状)が違うため、為替リスクをヘッジした外国債券の投資で、日本国債への投資以上のリターンを狙うことは可能です。

もちろん、見通しが外れた場合は日本国債への投資以上の損失を被るリスクがあります。

ともかく為替リスクをヘッジして、かつ、米国や英国、ドイツなどの国債への投資であれば、為替リスクと信用リスクの点ではそれほど大きなリスクテイクではありません。


融資のリスク


債券投資は金利リスクですが、企業に対する融資は信用リスクと流動性リスクを負います。

日本国債の信用リスクはほぼゼロとみなせます。ところが企業への融資は、その企業が破綻するリスクがあります。

また、国債ならいつでも市場で売却することができます。ところが企業への融資は、途中で手放すわけには行きません。

リスクの質が根本的に違うんですね。

その分、企業への融資は信用リスクを反映して貸出金利が高くなるのですが、それもゼロ金利、マイナス金利の影響を受けて信用リスクに応じた金利が取れているのかは疑問です。


金融庁の公式見解


日経の記事によると、地銀が債券投資している資金を「地元企業への融資やベンチャー発掘などにあててほしい」というのが金融庁の公式見解とのことです。

ただ、どうなんでしょう。

地元企業で借入ニーズがある企業がどのくらいあるのか。借入のニーズがあったとして、その企業の経営状況はどうなのか(赤字操業の企業に融資するのは健全ではありませんね)。

そもそもベンチャー発掘はそう簡単なことではなく、債券投資よりも難しい判断が必要でしょう。リスクも高いですね。

そういう点を考えると、債券から融資へと簡単には動きにくい気がします。


思うこと


個人が貯蓄から投資へといってもなかなか動かないように、地銀に債券から融資へといっても金融庁が思うようには動かないのかなと思います。

で、地銀は債券投資より地元企業への融資をすべきか、ですが

私は、融資できる先には融資すべきだだと思います。ただ、融資は債券投資よりリスクの高いことだろうと思うので、リスクの取りすぎは要注意だと思ってます。


おまけ、のようなもの


タイトルの問いは形を変えると

金利リスクを減らして、信用リスクを増やすべきか、ともなります。

どういう種類のリスクをどのくらい取るか。アセットアロケーションならぬ、リスクアロケーションですね。

地銀それぞれが頭を悩ます問題ですし、見方を変えれば投資家の資産運用も同じことです。

リスクアロケーションがリターンの9割を説明する。

という説があるかどうかは知りませんが。(^^;

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女の壁に思うこと

テロ等準備罪の審議が参議院で大詰めを迎えています。

野党は、金田法務大臣の問責決議案や山本委員長の解任決議案も出して徹底抗戦です。

テレビのニュースを見ていたのですが、委員会で審議中に問責決議案が出されて、そこで委員会の審議はストップ、散会になってました。

ん・・・

問責決議案で散会させるよりも、委員会でちゃんと審議した方がいいんじゃないかなーと思います。


女の壁


女の壁とは、委員長の入室を阻止しようと、野党側が女性を前面に立ててブロックする作戦です。男性の衛視が女性の身体に手を掛けて動かしにくいことから採用されました。[外部記事]

去年9月の安全保障関連法の参院審議の際にも取られた作戦です。

あの・・・

あー、触ったー、とか、触らないでよー

というのは小中学生の女子と男子のじゃれ合いなら微笑ましいです。

でも、国会議員がやるのはいただけないですね。


思うこと


テロ等準備罪の是非はさておき

国会の場で物理的な抵抗をするのはどうかと思いますし、さらには、性差を武器にして抵抗するのは見ていて気持ちのいいものではありません。

女性であることを利用して抵抗する国会議員が、男女平等とか、ジェンダーフリーとか言ってもちょっと空しい気がします。

こういう抵抗がなくなることが民主主義であり、性差を超えた相互尊重なのかなと思います。

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仮想通貨 返金も交換もできなくなるトラブルに思うこと

NHKが仮想通貨の投資トラブルを取り上げていました。[外部記事]

トラブルというよりは詐欺に近い感じです。

今回は、投資の基本と人の心理について


仮想通貨トラブル


詳細は引用先をご覧いただくとして、私が気になったポイントを引用します。仮想通貨が上場され取引が活発になることを見越して仮想通貨に投資した、若い男性の言葉です。

「『今買ったらお得』『値上がりが待っている』といったあおり文句は多かったが、損失の可能性や上場できなくなった場合のリスクの説明はなかった」と話しています。


煽り文句は多かったが、リスクの説明はなかった・・・

リスクのある金融商品を取り扱うとき、リスクを説明しない人はあまり信用してはいけないですね。

合法的な金融商品でもそうですし、怪しい金融商品なら最初からリスクを説明するつもりはないでしょうから、リスクを説明することは誠実さを測るリトマス紙になります。

また、売る側にとって都合の悪いことを説明しないで、「いま投資しないと手遅れですよ」とか、「いまなら大儲けできますよ」、「1日も早くやったほうがいいですよ」などと急かすのも要注意です。


少なくとも、この2点


1. リスクを説明しない。聞いても明確に答えない。

2. 決断を急がせる(煽る)

こういう売り方をしている人には近づかないほうがいいですね。

決断を急がせるのは冷静さを失わせて、他の人に相談させなくする手法です。「いまなら、この場での契約だから特別に割引です。でも、家に帰って考えたら割引はありません」みたいな煽りです。

いま、決めなきゃ。

という心理に追い込むんですね。


トラブル急増


NHKの記事によると、仮想通貨への投資をめぐるトラブルは2014年度は194件。それが2016年度は634件に急増しているそうです。3倍以上ですね。

投資の大原則は「分からないものには投資しない」です。

類似のビットコインのブームを語られると大丈夫だろうと思ってしまうかもしれません。ところが実際は、投資しようとしている仮想通貨の運営の仕組み、運営者の素性、資産保護の仕組み、セミナーならセミナー主催者の素性と仮想通貨運営者との関係性とか、そういうものを分からないままに投資してしまいます。

よく分からないけれど、大丈夫そうだ。

そう思わせるようにうまく心理を付いてくるんですね。
焦りを煽ったり、射幸心を煽ったりで。


思うこと


今回のNHKの記事にあったのはトラブルで投資詐欺と決まったわけではありません。

ただ、詐欺被害もいやですが、トラブルに遭うのもいやですよね。

自分が十分に理解し、納得できるものに投資する。

やはりその原則は大事ですね。

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株式投信の平均保有年数 4.6年 長い?短い?

株式投信の平均保有年数は4.6年という調査結果があります。

平均的には4年半なんですね。

この長さ、どう思います?

今回は投資期間についての雑感


調査結果の出典


三菱UFJ国際投信の調査です。[参照リンク]

実は、4.6年は米国の数字です。英国も4.6年。

日本は2015年の平均保有期間は2.7年。2016年は3.1年です。[2016年の出典]

米英は長期投資の実践国かと思いますが、それでも5年に満たないんですね。意外にそんなに長くないなというのが率直な感想です。

日本は米英より短いのですが、リーマンショック直前で見れば4.5年の長さがありました。

投信の保有期間はマーケットの状況に左右されそうですね。市場がゆっくり右肩上がりならそれほど売ることもなく、結果として長く保有することになるのかもしれません。


もっと興味深いこと


日本と米英の比較より面白いことを見つけました。

まず米国
(画像はクリックで大きくなります。画像出典

投信平均保有期間


続いて英国

投信平均保有期間

さて、どう思いますか。


思うこと


先ほどの図を見て私は

米英の投資家は、以前より短期志向になってるのかなー

と思いました。

ゆるやかな傾向としてですけどね。

こういう調査レポートを読むと楽しいですね。意外な発見のあるレポートは読んで楽しいです。

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