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ブラック奨学金提訴へ 60代母を偽保証人にしたとの記事に違和感

文春オンラインに「ブラック奨学金提訴へ 60代母を偽保証人にした学生支援機構」という記事がありました。[外部記事]

「ブラック奨学金」は文春が流行らせたいキーワードのようですね。

記事の要旨はこうです。息子さんが奨学金を借りたとき、無断で連帯保証人にされたとして、60代の女性が日本学生支援機構に対して、債務が存在しないことの確認を求める訴訟を起こしたというものです。

で、この記事にちょっとした違和感があります。


60代母を偽保証人にした学生支援機構


60代となれば還暦過ぎた高齢者です。

引用元記事には原告の女性の首から下の姿が出ているのですが、地味な色のカーディガンを羽織った細身の女性です。か弱い感じです。

高齢のお母ちゃんを(だまして)偽の保証人にした、(極悪の)学生支援機構・・・

みたいなイメージを持ちますね。

ところが、元記事には明記されていませんが、別の記事では息子さんが奨学金を借りたのは1999年からの4年間です。18年前です。[別記事]

60代でいま69歳だとしても、息子さんが奨学金を借りた当時は51歳。いま60歳なら当時は42歳。いずれにしても現役世代です。

文春の見出しが意図的だなぁ・・・と感じます。


ところで


原告の女性は奨学金の存在を知らず、筆跡などから息子が無断で記入した可能性が高いと主張しているそうです。息子さんが勝手に、保証人として母親の名前を使って奨学金を借りていた可能性もあります。

となると法的には保証債務は無いと判断されるかもしれません。

とはいえ

学費の負担をどうしたのかは疑問です。

本人または親が学費を払うのが苦しい状況なら、親が奨学金の存在を知らないと主張するのは不自然です。どっから学費が出てきたのか。

奨学金を借りずに本人または親が学費を払えるなら、親が奨学金の存在を知らないと主張するのは分かります。ただ、その時は奨学金を借りたこと自体が不自然です。なぜ借りたのか。

なんだか釈然としないニュースです。


追記


文春記事でない別記事を読み返したら、原告は日本学生支援機構に対し、債務がないことの確認だけでなく、「一部の返済に応じた16万円の返還を求める」訴えを大阪地裁に起こしたとあります。

一部の返済に応じたということは、追認したということでしょう。

追認していれば保証債務の不存在は主張できないと思います。まさか、一部の返済に応じたのは錯誤と主張するのかな。

ますます釈然としないニュースです。

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希望の党の支持率に思うこと

NHKが、9月29日(金)から10月1日(日)にかけて世論調査を実施しました。[外部記事]

政党別支持率に希望の党も入っています。

今回は、小池新党について


NHKの世論調査


世論調査はRDD(Random Digit Dialing)方式と呼ばれるもので、無作為に抽出した電話番号に電話をかけてアンケートを取るものです。

で、今日初めて知ったのですが、2017年4月から携帯電話にも電話をかけて調査を実施しているんですね。ずっと固定電話だけだと思っていました。

時代の流れですね。


政党別支持率


政党別支持率の実数値はNHKのサイトを見ていただくとして、私が注目したのは支持率の増減です。

以下の図は前月からの変化です。希望の党の前月はゼロでカウントしました。

supportrate.png

さて、この図をどう読み取るかですが

素直に見て自民党と民進党の支持層を食って、その分が希望の党に流れたと読めます。

一方で、「わからない」という声も増えています。

態度を保留する人が増えた感じですね。新党に関心はあるものの、ちょっと様子見といったところでしょうか。


支持率と得票議席数


希望の党が現状の支持率(5.4%)だとすると、今回の衆院選は政権選択の選挙になりにくいですね。

支持率5%程度なら議席数にして70議席前後かなと思います。

supportrate2.png

かなり乱暴な推測ですけど。

ちなみに、解散前の民進党の支持率は6.7%で議席数は73(2014年12月選挙時)です。支持率の時点と議席数の時点はだいぶ違うので雑な推計です。


思うこと


小池新党の排除の論理が気になってます。

思想信条が同じ人たちで一緒の政党を組むのは当然です。ただ、小池新党の物事の進め方や発言の雰囲気は少し気になります。なんだか必要以上に無慈悲な感じがします。

小池新党は寛容な保守を目指すとあります。

寛容さ、大事ですよね。(^^)

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銀行カードローンとアパートローン 時系列推移を見てみました

銀行のカードローンやアパートローンが急膨張しているというニュースを目にします。

金融庁はメガバンクや地方銀行などに9月から立ち入り検査に入っています。麻生財務大臣も「銀行カードローンの適正化を推進したい」と述べるなど、少し前から銀行カードローンが注目を集めてます。

今回は、銀行の融資について日銀のデータで検証しました。


いまの話題


企業は借り入れニーズが弱いため、銀行は企業向け融資が伸ばせない。そのため個人向けにカードローンやアパートローンを出して儲けているというストーリーをよく聞きます。

話を整理すると

1. 銀行は貸し出しを伸ばせていない
2. カードローンが急増している
3. アパートローンも急増している

だから危ないとなります。

で、実際どうなのか。日銀のデータで検証します。


総貸出の時系列推移


1989年3月からの四半期推移です。

まず総貸出残高です。

975_boj_01.png
データコード:LA01'DLLILKG90_DLLI5DS2T

アベノミクスのスタートを2012年12月として比較します。
2012年12月末:424兆円
2017年6月末:481兆円 (+13.5%)


カードローンの時系列推移


カードローンの貸出残高です。

カードローン残高
データコード:LA01'DLLILKG72_DLCL2DSTCL

2012年12月末:3兆4367億円
2017年6月末:5兆6793億円 (+65.3%)

2012年末からの伸び率を見ると大きく伸びてます。ただ、長期的な推移ではそれほど大きいとも思えません。この点、あとでもう一回振り返ります。


アパートローンの時系列推移


アパートローンの貸出残高です。

日銀統計では「個人による貸家業」に分類される数値で、2009年6月からの算出になります。

アパートローン残高
データコード:LA01'DLLILKG96_DLLI5DS2THR

2012年12月末:20兆5127億円
2017年6月末:22兆6989億円 (+10.7%)

同期間で総貸出は+13.5%、アパートローンは+10.7%。この比較ではアパートローンが突出して増えているわけではありません。


総貸し出しに占める割合


長期的な推移で総貸出に占める割合を見てみます。

まず、カードローンと総貸出の比率です。
カードローン/総貸出

続いてアパートローンと総貸出の比率。
アパートローン/総貸出

どうでしょう。

カードローンは伸びていますが、長期的には通常の範囲内に思えます。またアパートローンは融資全体の伸びに比べると穏やかですね。

実際にデータで確認すると、そんなに異常な状態でもなさそうです。


注意すべき点としては


銀行融資全体とカードローン、アパートローンの関係を見てみました。

全体のバランス感では異常な状況とは思えません。

ただ、カードローンの残高が増えているのは事実ですし、2016年の自己破産件数は13年ぶりに増加しています。なので注意が必要ですね。

個人や企業を問わず、債務が膨らんだ後に景気の減速があると破綻件数は増えます。

この先、借入れの多い企業や個人は要注意かもしれません。

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生活保護費切り下げは憲法違反 提訴に思うこと

「生活保護費切り下げは憲法違反 滋賀の受給者12人が集団訴訟」というニュースがありました。[外部記事]

生活保護費の引き下げは生存権の侵害にあたり、憲法に違反するとの主張です。

今回は、権利の主張と満足することについて


生存権


生存権は憲法25条です。

日本国憲法 第25条

すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する。
国は、すべての生活部面について、社会福祉、社会保障及び公衆衛生の向上及び増進に努めなければならない。


有名な「健康で文化的な最低限度の生活を営む権利」ですね。

さて、その権利をどう考えるかです。


生活保護を受給する権利


生活保護を受給する権利について最高裁の判断があります。

朝日訴訟と呼ばれるものです。

原告の朝日氏が、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利にもとづいて生活保護給付の増額を争った行政訴訟です。朝日新聞は関係ありません。

さて、判決文から一部を引用します。(参照

憲法二五条一項は、「すべて国民は、健康で文化的な最低限度の生活を営む権利を有する。」と規定している。この規定は、すべての国民が健康で文化的な最低限度の生活を営み得るように国政を運営すべきことを国の責務として宣言したにとどまり、直接個々の国民に対して具体的権利を賦与したものではない。


健康で文化的な最低限度の生活なるものは、抽象的な相対的概念であり、その具体的内容は、文化の発達、国民経済の進展に伴つて向上するのはもとより、多数の不確定的要素を綜合考量してはじめて決定できるものである。したがつて、何が健康で文化的な最低限度の生活であるかの認定判断は、いちおう、厚生大臣の合目的的な裁量に委されており、その判断は、当不当の問題として政府の政治責任が問われることはあつても、直ちに違法の問題を生ずることはない。


赤字部分がポイントだと思います。

生存権は強い権利ではないんですね。しかも健康で文化的な最低限度の定義は、厚生労働大臣の裁量に委ねられています。


行政訴訟の原告


今回の滋賀県での提訴では、「生活保護費は3年間で平均6・5%削減されており、憲法が保障する最低限度の生活を営めないとして」提訴に踏み切っています。

訴訟の背景や原告の生活保護者の実情が分からないので何とも言い難いのですが、ただ、最高裁の判例を見る限り、原告側が考える最低限の生活に足りないから現金をもっと給付せよ、我々にはその権利がある、と主張するのは無理筋な気がします。

最低限の線引きは厚生労働大臣の裁量ですし、生存権は具体的な給付請求権ではありませんから。


思うこと


生活保護はセーフティーネットです。

あくまで、必要とする人だけ、必要な時だけ、必要な額だけ保護を受けるものですよね。

生存権を盾に生活保護の切り下げは憲法違反と主張するのは無理があります。自分が思う最低限度の生活があって、生活保護では足りないから訴訟に踏み切ったのでしょうが、裁判では勝てる見込みは低いと思います。

なので取るべき手は2つですね。

1. 働いて収入を得る。
2. 自分が思う最低限度の生活を、生活保護費の範囲内に収める。

で、思うのですが

2.の考え方ができないと、いつまでも満たされない思いを抱えることになりますね。

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売り家と唐様で書く三代目 北朝鮮問題に思うこと

トランプ大統領の国連スピーチを見ました。

かなり踏み込んでますね。

今回は、北朝鮮問題について


スピーチで気になるところ


トランプ大統領は北朝鮮を「完全に破壊する」と警告しました。

原文を引用します。

The United States has great strength and patience, but if it is forced to defend itself or its allies, we will have no choice but to totally destroy North Korea.


totally destroy = 完全に破壊 です。

米国には強さと忍耐があるが、もし、自国あるいは同盟国を守らないといけない事態に追い込まれるなら、

我々には北朝鮮を完全に破壊する以外に選択肢はない。

と訳せます。

やるときには無慈悲にやるぜ!

という意思表示ですね。


ロケットマン


金正恩氏は世襲の三代目です。

事業では三代目で潰れると言われます。初代が起業して、苦労して大きくします。その苦労を見てきた二代目は大切に経営します。ところが三代目になると初代の苦労は知りませんし、生まれたときから御曹司なので世間知らずになりがちです。

だから三代目が危ないんですね。

「売り家と唐様で書く三代目」という言葉があります。

身上を潰して家を売る羽目に陥ったとき、「売り家」と表示するのに唐様のしゃれた字体で書くことを皮肉った川柳です。事業をないがしろにして趣味に耽った人が書けるのが唐様です。

現代なら、会社を畳むときの挨拶文を、きれいなデザインとフォントでウェブに掲載するようなものでしょうね。


思うこと


ICBMも水爆も脅威ですが、それが一人の為政者の思うままという状況が恐ろしいです。

世襲や独裁は問題があります。

一人の人物に権力が集中しているのは危ういですし、民意が反映しないのも危険です。

で、思うのですが

独裁を反面教師にすると、国民主権と三権分立のある民主主義はいい仕組みですね。日本にも多少の問題はありますが、それでも国際水準で見ると十分に基本的な人権は守られています。

その恩恵を普段は意識しないほどに。

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