カテゴリ:投資や投機や貯蓄について の記事一覧

アクティブファンドをドルコスト平均法で積立投資すると 比較検討

今回は、インデックスファンドでもアクティブファンドでも、どっちでもいいんじゃないというお話しです。

はい。

結論から言ってみました。

半分だけ、ですけど。(^^;


アクティブファンドを3つ選定


モーニングスターのサイトを使って日本株のアクティブファンドを3つ選定しました。

10年以上の運用歴があるアクティブファンドで純資産が大きいもの3つです。なお、トヨタ関連株ファンドはちょっと特殊なので除きました。

選定したのは以下の3つです。
1. フィデリティ・日本成長株・ファンド
2. さわかみファンド
3. ニッセイ 日本株ファンド

これに対し、比較用のTOPIXのインデックスファンドとして
4. DIAM 国内株式インデックスF


パフォーマンス比較


この4ファンドの過去1年、3年、5年、10年のトータルリターンです。

インデックスファンド 小黒とら

TOPIXインデックスファンドに対する相対リターンにするとこうなります。

インデックスファンド 小黒とら

ファンドによって勝ったり負けたりですね。


アクティブファンドを積立投資したら


アクティブファンドをドルコスト平均法で積立投資したらどうなるか。

先ほどのアクティブ3ファンドとインデックス1ファンドで比較します。毎月1万円。120ヶ月なので投資資金は120万円です。

ケース1
2002年末から2012年末の10年間

ケース2
2006年末から2016年末の10年間

各ファンドの動きはこんな感じです。

インデックスファンド 小黒とら


2002年から2012年の10年間


インデックスファンド 小黒とら

どのファンドに投資しても元本割れですね。
左から、108.0、 107.3、 110.7、 110.3万円です。


2006年から2016年の10年間


インデックスファンド 小黒とら

どのファンドに投資しても儲かってます。
左から、187.2、 183.0、 184.6、 186.1万円です。


今回の比較で分かったこと


TOPIXのインデックスファンドに投資するか、アクティブファンド(フィデリティ、さわかみ、ニッセイ)に投資するか。

その選択の違いよりも

2002年から10年投資するか、2006年から10年投資するか。

その違いの方がはるかに大きいです。


大事なことなのでもう一度言います


「インデックスかアクティブか」の違いより、「いつからいつまで投資するか」の違いの方が大きいわけです。

少なくとも今回選んだファンドではそういう結果です。

私の結論としては、

インデックスファンドでもアクティブファンドでも、どっちでもいいんじゃない。
それより、いつからいつまで投資するかの方が影響は大きいよね。

です。

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トンチン年金「終身型」(個人年金保険)の損得勘定

前回記事に引き続き、第一生命保険の「とんちん年金『ながいき物語』」を取り上げます。

前回はトンチン性年金の「10年受取型」について損得勘定を計算しました。年金の受け取りまでに亡くなる確率を考えると、私は10年受取型にそれほどの魅力を感じませんでした。

今回は、どんなに長生きしても一定の年金を支払う仕組みの「終身型」の損得勘定です。


商品の概要


終身受取型はこうなっています。

トンチン年金 小黒とら

生きている限りずーっと受け取れるのが魅力です。

さて、この年金の損得勘定です。


何歳まで生きれば有利か


①のケース(男性50歳)では、10年受取型は毎年77.02万円の受け取りでした。[前回記事]

終身型では毎年37.86万円です。

10年型:77.02万円×10年 = 770万円
終身型:37.86万円×N年 = 770万円

年金総受取額が見合うのはN=20.3年です。

つまり91歳(21年分)以上になれば10年型より有利です。


そこまで生き延びる確率


厚生労働省の生命表を元に計算しました。

50歳男性が、終身型で有利になる91歳(①のケース)まで生きる確率は、

21.8%です。

意外に低いですね。


心理と経済


保険会社はうまく設定しているなーと感じます。

長生きリスクに備えるトンチン年金ですから、多くの人は「死ぬまで受け取れる」終身年金での受け取りを選択するのではないでしょうか。

でもね、と。

10年確定型より有利な年齢まで生きられるのは2割くらいの人です。

経済的には10年型の方が期待値は高いです。

心理的には終身型ですけどね。(^^;


ほかのケースでは


残りのケースも試算しました。

10年型より終身型が有利になるまで生き残れるのは、だいたい15%~20%です。画像クリックで拡大します。

トンチン年金 小黒とら

返還率が見合う年齢が遠いです。


終身年金


終身型で安心と思えますが、実際はそれほど得ではないです。

ん・・・

なんとなく「食べ放題」の戦略に似ているのかな。

食べ放題はお得感ありますね。いくら食べても一律の値段ですから、たくさん食べれば食べるほどお得です。

でも、意外に食べられないですよね。

お店の側は、採算割れするお客さんが少しは出るかもしれないけど、全体としてはちゃんと利益が取れるように値段と料理を設定しています。当たり前ですけどね。

保険も同じですよね。

全体としては保険会社に利益が出るように、掛け金と支払い条件を設定しています。


思うこと


食べ放題が好きな人もいれば、終身型の年金に魅力を感じる人もいます。

食べ放題はたくさんの種類を楽しめて楽しいですし、終身年金には安心感という心理的な支えがあります。経済性だけじゃないですよね。

楽しさや安心感にどれだけの価値を見出すか。

最後はそこなんでしょうね。(^^)

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とんちん年金と50歳の男性が75歳まで生きる確率

第一生命保険が長生きした場合に備えた個人年金保険を発売するというニュースがありました。[外部記事]

年金を10年で受け取る他、生きている限り受け取れる仕組みも選べます。

今回は、この個人年金保険の損得勘定について


商品の概要


商品名は「とんちん年金『ながいき物語』」です。[参考リンク]

人生100年時代の到来に向け、ますます長くなるセカンドライフを安心して過ごすために、「トンチン」性を高めた個人年金とのことです。

トンチン・・・

17世紀のイタリア人のロレンツォ・トンティに由来した名称だそうです。

死亡時の死亡返還金を抑えることで、生き残った加入者の年金額を大きくする仕組みです。具体的には、年金支払開始日前に被保険者が死亡した場合は、払込保険料相当額の7割しか死亡返還金として戻ってきません。

年金支払開始日前に死亡した人には薄く、生き残った人には厚く支払う仕組みです。


具体的な損得勘定


掛け金と受取額の関係はこうです。まず10年確定年金で見てみましょう。

トンチン年金 小黒とら

さて、この年金の損得勘定です。

かなり複雑なので順を追っていきましょう。


死亡を考えないケース


50歳で加入した人が、70歳あるいは75歳で年金を受け取れます。死亡を考えないで話を進めます。

そうすると、①のケース(男性50歳)では、毎月3万円を20年間拠出すると、毎年77.02万円を10年間受け取れます。

拠出額:36万円×20年 = 720万円
受取額:77.02万円×10年 = 770万円

年金総受取時変換率:770÷720 = 106.9%

まあ悪くはなさそうです。

でもね、と

これを年あたりのリターン(IRR:内部収益率)で計算すると、

年0.45%です。

普通預金よりはいいですが、20年間コミットすることを考えると必ずしも高くないですね。

しかも!

途中で死亡したら元本割れです。


しかも、途中で死亡したら


このトンチン型の年金で考慮すべきは、途中で死亡することです。

死亡返戻金は払込保険料相当額の7割です。

途中で離脱すると元本割れ確定です。

で、問題は死亡で途中離脱する確率がどのくらいあるかですね。


50歳男性が70歳まで生きる確率


厚生労働省の生命表を元に計算しました。

50歳男性が、受取年齢の70歳(①のケース)まで生きる確率は、

85.9%です。

意外と低いですね。

14.1%は受取年齢の70歳になる前に死亡します。死亡した人には払込保険料の70%が返金されて、返金されない残りは生き残った人への支払い原資になります。(保険会社の経費、利益はひとまず置きます)

で、死亡の確率を考慮して利回り(IRR)を計算すると・・・

0.19%でした。

ん・・・

どうでしょう。

20年間の拠出期間で、途中で離脱すると元本割れが確定することを考慮すると、私にとっては魅力的ではないです。


ひとまずまとめ


今回の試算をまとめました。画像クリックで大きくなります。

833_tonchin_02.png

タイトル色掛けしたところが私が試算した数値です。

長生きに備える保険なので、途中で死亡することを含めた実質リターンで見るのは必ずしも適切ではないかもしれません。

途中で死亡したら損、長生きできればちょっとお得。

そう考えるのがいいんでしょうね。


ところで、終身年金なら?


今回取り上げた「とんちん年金『ながいき物語』」には、死ぬまで受け取れる形の年金もあります。

ケース①と同じ拠出なら毎年37.86万円が受け取れます。100歳まで生きると返還率163%です。

で、この受け取り方はお得でしょうか。

長くなったので次回にします。

次回記事:トンチン年金「終身型」(個人年金保険)の損得勘定

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草食投資隊の記事から 国際分散投資とTOPIXへの投資

東洋経済の「『ETFだけに投資する人』は何が問題なのか」を読みました。[外部記事]

ん・・・

ポジショントークですね。(^^;


草食投資隊の本音


彼らの言いたいことは「積立NISAに直販投信も入れるべき」という点でしょう。

サブタイトルの「『積立NISA=インデックス投信』はおかしい」が、そのままメインタイトルでいい気がします。

直販投信の営業上、積立NISAから排除されるのは面白くないと思います。なので、草食投資隊がアクティブ投信にもいい点はあるよとアピールするのは自然ですね。

ただ、そのためにインデックス投資を落とす必要はないですよね。

アクティブ投資をアピールするためにインデックス投資がダメという必要はないですし、逆に、インデックス投資をアピールするためにアクティブ投資がダメという必要もないですね。


さて、気になったポイント


インデックスとアクティブの論争とは別に、ちょっと気になったポイントがあります。

確かに、インデックス運用は合理的なのですが、個別のインデックスファンドは単なるパーツに過ぎません。複数のパーツを集めてポートフォリオを構築して初めて資産運用になるのであって、たとえば東証株価指数に連動するインデックスファンドを単品で保有しているだけなら、それは資産運用とは呼べず、言うなれば、ネジ1本を持っているだけにすぎないのです。


どうでしょう。

TOPIXに連動するインデックスファンドを単品で保有しているだけなら、資産運用と呼べないのでしょうか。

国際分散投資のポートフォリオを理想とする考え方はいいのですが、ネジ1本を持っているだけに過ぎないとは、ちょっと極端な表現だなと思います。


ネジ1本を持ってみると


ネジ1本の威力を見てみましょう。

国際分散投資のお手本として、セゾン・バンガード・グローバルバランスファンド。
ネジ1本の代表は、DIAM 国内株式インデックスFです。

論よりビジュアル。

国際分散投資とTOPIX

どちらも無分配のファンドです。2007年末からの推移です。2011年末を100にしています。

TOPIXは75%保有。25%はキャッシュで薄めています。

かなり重なっていますよね。


思うこと


今回の東洋経済オンラインの記事はポジショントークが強いなーと思いました。

営業上はありだと思いますけどね。

ただ、私はインデックスでもETFでも、アクティブでもいいと思います。

あ、あと、

国際分散投資でもTOPIX一本でもいいと思ってます。

投資は、自分がよければそれでよし。(^^)

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積立投資の魅力を複眼的に考えてみました

日経電子版に「現金好きの国民 知ってほしいコツコツ投資」という記事がありました。
[外部記事]

今回は、複眼的に見てみましょうという点について


典型的な語り口


記事を引用します。

仮に、89年12月末に一括ではなく、毎月定額を買い付ける「積み立て投資」を日経平均連動型ファンドで始めたとしよう。一括購入の場合はマイナス50%であったが、積み立て投資の場合、現在の利益はおよそプラス40%になる。


よく言われるドルコスト平均法のメリットです。

ドルコスト平均法なら下落局面で多くの株数(口数)を買えるため、その後の上昇でメリットを受けます。バブルの頂点で始めても大丈夫というお話しですね。

で、この数字を確かめました。


1989年12月末のケース


配当収益を考慮したいので日経平均そのものではなく、MSCI Japanの指数にしました。配当はネットです。1989年12月末にドルコスト平均法の積立投資をして、2017年2月末で評価します。

赤点でスタート、青点で評価します。

828_dollarcost_01.png

結果
一括投資:-24.5%
ドルコスト:+46.2%

ドルコスト平均法の積立投資の場合、投資元本326万円が477万円になる計算です。(毎月1万円で326か月の積立て)

一括は、326万円が246万円になります。

たしかにドルコスト平均法の方が良いですね。


2003年4月末のケース


さて、別のケース。

先ほどの図でバブル後の底値、2003年4月末の黄色い点で始めたらどうなるか。一括とドルコストを比較しましょう。

結果
一括投資:+138.4%
ドルコスト:+51.6%

ドルコスト平均法の積立投資の場合、投資元本166万円が252万円になる計算です。(毎月1万円で166か月の積立て)

一括は、166万円が396万円になります。

今度は一括の方が良いですね。


ドルコストと一括の有利不利


投資のタイミングによって、積立投資の方が良い時もあれば一括の方が良い時もあります。

結局は相場次第なんでしょう。

どっちが良いかは優劣付けがたいですね。

だいたいそんなもんですよね。特定の投資法が優れているなら、みんながそれをやります。でも実際はドルコスト積立をやる人もいればタイミングを計る投資をする人もいます。両方をハイブリッドする人もいますね。

ん・・・

比較自体に意味がなかったかも。


積立投資は早く始めるべき?


ここからは積立投資に話を絞ります。

ドルコスト平均法は購入単価が平準化されるので、高値で始めても底値を経験すればプラスに浮上しやすいです。

なので投資タイミングは気にしないで、投資するなら早ければ早いほど良いという説もあります。

でもね、と。

バブルスタート:326か月かけて、326万円が477万円
底値スタート:166か月かけて、166万円が396万円

これを投資の収益率(IRR)で比べると

バブルスタート:年率2.7%
底値スタート:年率5.8%

です。

始めるタイミングでパフォーマンスはだいぶ違いますね。

少なくとも、早ければ早いほど良いとは限らないです。


含み損の期間


リターンとは別に、痛みである含み損でも比較します。

1989年12月末から積立投資したケース

小黒とら

326か月のうち、203か月は含み損の期間です。27年投資していて、そのうち17年は含み損。含み益でホッとしている時間より、含み損で悲しんでいる時間の方が長いのです。


2003年4月末から積立投資したケース

小黒とら

166か月のうち、53か月が含み損、113か月が含み益の期間です。含み損の期間の方が短いです。

スタートの時期によって、辛抱する期間にだいぶ差がありますね。


まとめ、のようなもの


積立投資と一括の比較
・バブルのピークで始めたら積立投資の方が有利。
・底値で始めたら一括投資の方が有利。

積立投資での比較
・バブルのピークで始めたリターンは年2.7%
・底値で始めたリターンは年5.8%

・バブルのピークで始めたら含み損の期間は62%(203/326か月)
・底値で始めたら含み損の期間は32%(53/166か月)

この結果から思うのは、積立投資と一括の比較では、投資のタイミングで有利不利は変わるということ。あとは、積立投資をするにしても、始めるタイミングは大事ということです。

前回の記事と重なるのですが、ご自身の資産運用ですから、情報に急かされて始める必要はないですね。

○○投資法の魅力みたいな記事を見かけたら、それが常に魅力的なのか、特定の局面だけなのか、なども考えてみたいですね。

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