積立投資の魅力を複眼的に考えてみました

日経電子版に「現金好きの国民 知ってほしいコツコツ投資」という記事がありました。
[外部記事]

今回は、複眼的に見てみましょうという点について


典型的な語り口


記事を引用します。

仮に、89年12月末に一括ではなく、毎月定額を買い付ける「積み立て投資」を日経平均連動型ファンドで始めたとしよう。一括購入の場合はマイナス50%であったが、積み立て投資の場合、現在の利益はおよそプラス40%になる。


よく言われるドルコスト平均法のメリットです。

ドルコスト平均法なら下落局面で多くの株数(口数)を買えるため、その後の上昇でメリットを受けます。バブルの頂点で始めても大丈夫というお話しですね。

で、この数字を確かめました。


1989年12月末のケース


配当収益を考慮したいので日経平均そのものではなく、MSCI Japanの指数にしました。配当はネットです。1989年12月末にドルコスト平均法の積立投資をして、2017年2月末で評価します。

赤点でスタート、青点で評価します。

828_dollarcost_01.png

結果
一括投資:-24.5%
ドルコスト:+46.2%

ドルコスト平均法の積立投資の場合、投資元本326万円が477万円になる計算です。(毎月1万円で326か月の積立て)

一括は、326万円が246万円になります。

たしかにドルコスト平均法の方が良いですね。


2003年4月末のケース


さて、別のケース。

先ほどの図でバブル後の底値、2003年4月末の黄色い点で始めたらどうなるか。一括とドルコストを比較しましょう。

結果
一括投資:+138.4%
ドルコスト:+51.6%

ドルコスト平均法の積立投資の場合、投資元本166万円が252万円になる計算です。(毎月1万円で166か月の積立て)

一括は、166万円が396万円になります。

今度は一括の方が良いですね。


ドルコストと一括の有利不利


投資のタイミングによって、積立投資の方が良い時もあれば一括の方が良い時もあります。

結局は相場次第なんでしょう。

どっちが良いかは優劣付けがたいですね。

だいたいそんなもんですよね。特定の投資法が優れているなら、みんながそれをやります。でも実際はドルコスト積立をやる人もいればタイミングを計る投資をする人もいます。両方をハイブリッドする人もいますね。

ん・・・

比較自体に意味がなかったかも。


積立投資は早く始めるべき?


ここからは積立投資に話を絞ります。

ドルコスト平均法は購入単価が平準化されるので、高値で始めても底値を経験すればプラスに浮上しやすいです。

なので投資タイミングは気にしないで、投資するなら早ければ早いほど良いという説もあります。

でもね、と。

バブルスタート:326か月かけて、326万円が477万円
底値スタート:166か月かけて、166万円が396万円

これを投資の収益率(IRR)で比べると

バブルスタート:年率2.7%
底値スタート:年率5.8%

です。

始めるタイミングでパフォーマンスはだいぶ違いますね。

少なくとも、早ければ早いほど良いとは限らないです。


含み損の期間


リターンとは別に、痛みである含み損でも比較します。

1989年12月末から積立投資したケース

小黒とら

326か月のうち、203か月は含み損の期間です。27年投資していて、そのうち17年は含み損。含み益でホッとしている時間より、含み損で悲しんでいる時間の方が長いのです。


2003年4月末から積立投資したケース

小黒とら

166か月のうち、53か月が含み損、113か月が含み益の期間です。含み損の期間の方が短いです。

スタートの時期によって、辛抱する期間にだいぶ差がありますね。


まとめ、のようなもの


積立投資と一括の比較
・バブルのピークで始めたら積立投資の方が有利。
・底値で始めたら一括投資の方が有利。

積立投資での比較
・バブルのピークで始めたリターンは年2.7%
・底値で始めたリターンは年5.8%

・バブルのピークで始めたら含み損の期間は62%(203/326か月)
・底値で始めたら含み損の期間は32%(53/166か月)

この結果から思うのは、積立投資と一括の比較では、投資のタイミングで有利不利は変わるということ。あとは、積立投資をするにしても、始めるタイミングは大事ということです。

前回の記事と重なるのですが、ご自身の資産運用ですから、情報に急かされて始める必要はないですね。

○○投資法の魅力みたいな記事を見かけたら、それが常に魅力的なのか、特定の局面だけなのか、なども考えてみたいですね。

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3107:

こんばんは

確かにタイミングがパフォーマンスを分けますが、そのタイミングを計るのが難しい所ですね。
しかも売り時はもっと難しい・・・
すべての局面で有効な投資法はおそらくないかと思います。


2017.03.06 21:48 yazirobe777 #- URL[EDIT]
3108:

※3107:yazirobe777さん
まさにそうですね。タイミングを計るは難しいです。
すべての局面で有効な投資法はなさそうですね。やはり自分のやりやすいやり方で、肩の力を抜いてやるのがいいのかなと思います。(^^)

2017.03.06 22:20 小黒とら #j72wRO66 URL[EDIT]
3109:

データ的にはそうなんだけど、投資なんてどっちに転ぶかわからないので利益が出ればラッキーと思うように最近なりました。

あとインデックスの場合は経済成長の恩恵にあずかるのでコクサイに投資していればどこかのタイミングで利益が出る時がくるはずです。でもそこで利確するとは限らないのでやっぱり利益が出ればラッキーの感覚の方がいいかな。

2017.03.07 04:54 クロスパール #- URL[EDIT]
3110:リスク=益も損もある可能性

手法も重要だとは思いますが、根本的な事としてはリスクと向き合えるかどうかでしょうね。

リスクにはそこに踏み込むと良い結果と悪い結果のいずれかを受ける可能性があります。

良い状態は誰でもそこに居続けることができるでしょう。
しかし、含み損の期間があっても続けられるのかという自分との葛藤、そして含み損の期間に「終わりはあるのか」も誰も保証は出来ないことでしょうね。

2017.03.07 10:35 Colorless Freedom #- URL[EDIT]
3111:

※3109:クロスパールさん
そうですね。投資はどっちに転ぶかわからない面がありますね。
相場は上下を繰り返しますので、いいときもあればそうでないときもあります。利益で終われたらいいなと思います。

2017.03.07 21:40 小黒とら #j72wRO66 URL[EDIT]
3112:

※3110:Colorless Freedomさん
リスクとの向き合い方は大事ですね。
含み損の期間に投資を継続できるかは、心理的な要素が大きそうです。含み損が長引くと不安になりますね。

2017.03.07 21:43 小黒とら #j72wRO66 URL[EDIT]

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